7月に行われたサマーナイトフェスティバルで通算5度目のビッグ制覇を成し遂げた松浦悠士選手(広島98期)。競輪王・ダービー王に続いて夜王の称号も手に入れました。残すは賞金王の称号。そこに向けて。そして、サマーナイトフェスティバルの振り返りも伺いました。
星野:サマーナイトフェスティバル、優勝おめでとうございます。
松浦:ありがとうございます。
星野:4月の武雄記念競輪からGI日本選手権競輪(通称ダービー)、函館記念競輪、全プロ記念競輪と怒涛の4場所連続優勝され、その後、少し思うような結果が出ない開催もあったかと思いますが、シリーズを迎えるに当たっての状態や心境はいかがでしたか?
松浦:6月の別府記念競輪(決勝9着)やGI高松宮記念杯競輪(決勝8着)の感じならどうかなって思いもあったんですが、その後の小松島記念競輪で、決勝戦に勝ち上がれなかったのですが、不調の解決の糸口が見つかったので、特にサマーナイトフェスティバルを迎えるに当たって調子に関して不安はなかったですね。
星野:松浦選手の書いているコラムを拝見したのですが、「脳が疲れていた」と表現されていましたが・・・
松浦:そうですね。今年の前半戦はノンストップで走ってきて、頭もフル回転させている状態だったのか、レースの中での感覚もおかしくなっていましたね。レースの感覚が鈍ると、レース中の迷いに繋がります。その頭と体がかけ離れている状態が小松島記念まで続いていました。ただ、そこで糸口を見つけられた事がサマーナイトフェスティバルの結果に繋がったんだと思います。
星野:では、そのサマーナイトフェスティバルを振り返っていただきたいのですが、初日は清水裕友選手(山口105期)選手との連携でした。松井宏佑選手(神奈川113期)が主導権を取っていき、3番手に単騎の古性優作選手(大阪100期)4番手に清水選手という展開でした。古性選手が3番手から踏んで内を突いた清水選手が詰まる展開になりましたが、後ろでどのように見ていましたか?
松浦:内にささったのが見えたので、なんとか抜け切ってくれと思いながら、自分は一気に行かず、じわじわと踏みました。踏んでからは、僕の仕掛けに付いてきてくれー!とも思ったんですが、裕友も立て直すまでに少し時間がかかったみたいでした。僕自身は直線は余裕もありましたね。ウォーミングアップの時は暑さでしんどかったんですが、レースはいい感じでした。
星野:そして、2日目は太田竜馬選手(徳島109期)との連携でした。
松浦:最近の太田のレースを見ていると黒沢くん(黒沢征治選手・埼玉113期)は叩けると思っていたんですが、すかさず切って切ってになり、打鐘の4コーナーから太田がペースに入れる事なく目一杯行ったので、距離も長いかなと思って、後ろでどうやって太田を残そうかと考えていました。最後は慎太郎さん(佐藤慎太郎選手・福島78期)が内から来たので、前に踏まないといけなくなりました。1着になった古性が失格になったので、繰り上がりでの1着になりましたが、ビッグレースでの連勝は久しぶりだったので自分の状態は良いのかなと思っていました。
星野:そして、決勝戦、再び清水選手との連携でした。どんなイメージで望まれたんですか?
松浦:裕友はスタートで後ろになったら一旦前に立ってから考えると言っていました。その通り、前に立つと岩本(岩本俊介選手・千葉94期)が叩きに来て3番手をキープ出来ました。あまりにもすんなりすぎて、裕友も僕もそわそわしていました。
星野:そして、3番手から清水選手が踏んで行きました。あの辺りはいかがでしたか?
松浦:今回の裕友のデキだと行けるなって感じがしていたんですが、慎太郎さんのブロックを避けすぎたのが、影響を受けて止まったなって感じがありましたね。でも、もう一度加速したので、難しい判断でしたが、ラインの3番手4番手を固めている選手の事もありますし、最後はしっかり外を踏みました。結果、僕は優勝出来たんですが、ラインで決める事が出来なかったので、もう少しラインのために何かやれることはあったのかなと思っています。優勝できたからOKではなく、完璧なレースをこれからも求めて行かないといけないなと思いました。
星野:この優勝でダービーに続き、今年2度目のビッグレースでの優勝となりました。
しかも自身初のビッグレース完全優勝でした。
松浦:3日間、番手の競走だったので、裕友と太田には感謝ですね。ビッグレースの3日間開催は特殊ですし、良いメンバーの中、優勝出来たのは嬉しいです。
星野:思うような結果が出なかった時からどのように立て直されたのですか?
松浦:そうですね。裕友も相談に乗ってくれましたし、師匠(脇田良雄・広島66期)ともしっかり練習して相談しながらやってきました。自分だけじゃなく、周りから力をもらいましたね。
星野:次のオールスター競輪まで松浦選手にとっては久しぶりに20日程、期間が空きますね。
松浦:斡旋の関係でサマーナイトフェスティバルまでレースが詰まっていたので、僕の中ではオールスター競輪からが後半戦だと思っています。オールスター競輪は昨年も優勝したので「連覇」も注目されるでしょうけど、「力を入れて連覇!」ではなく、久しぶりに間隔も空くので、休養入れながら、リフレッシュして望めるように練習内容も少し変えました。
星野:具体的にどんなメニューに変えられたのですか?
松浦:大きく変えた訳ではないんですが、裕友が競輪の自転車のセッティングが出ていれば、なるべくカーボンフレームで練習して自分の持っているスピードを最大限に出していた方が質の良い練習が出来ると言うので、僕は踏み方とか違ってくるからどうかなと思ったんですが、週に何日か取り入れる事にしました。
星野:となると、休養もとって更にパワーアップした松浦選手の走りが後半戦も楽しみな所ですが、ここまで「競輪王」「ダービー王」にサマーナイトフェスティバル覇者の称号「夜王」も増えて、残すところは「賞金王」の称号ですね。
松浦:年間通してここまでしっかり戦って来られたので、後はグランプリを取れば、賞金王も狙えるなって感じですね。周りからは年間獲得賞金3億円なんてハードル上げられたりしてますけど(笑)歴代の年間獲得賞金の記録(2億5,531万円)は更新したいと思っています。
星野:では、最後にオッズパークの会員の皆様にメッセージをお願いします。
松浦:僕の中ではサマーナイトまでが今年の前半戦でした。オールスター競輪はリフレッシュして望めると思いますので、更に強くなった姿を見てもらえればと思います。後半戦も応援よろしくお願いします。
-------------------------------------------------------
※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
-------------------------------------------------------
※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
7月に函館で行われたガールズケイリンフェスティバルで優勝した石井寛子選手(東京104期)。2019年8月名古屋でのガールズドリームレース以来のビッグレース優勝でした。
久しぶりのビッグレースの優勝を振り返っていただき、また8月のガールズドリームレースへの意気込みもお伺いしています。
山口:ガールズケイリンフェスティバル優勝おめでとうございます。
石井:ありがとうございます。
山口:率直なお気持ちはいかがでしたか?
石井:2021年の目標が、このガールズケイリンフェスティバルを優勝することでした。この大会に向けて練習もやっていたんですが、でもまさか本当に優勝できるとは思っていなかったです。
山口:表彰式では涙を流すシーンもありましたね。
石井:はい。ガールズケイリンフェスティバルは2年連続で決勝にいけていなかったので、まずは決勝に上がることを目標にしていました。今年はリベンジのつもりで頑張るぞ、と。
優勝インタビューでは特に「ゴール前の直線勝負はどうでしたか?」という質問に答える時に、今までのことを思い出してうるっときましたね。というのも、まさにゴール前のその直線でどう勝つかを思い描いて、練習やイメトレ、他の人にアドバイスを求めたりなど、集中していたんです。
全てやってきたことが出し切れたし、それ以上に私にアドバイスをくださった方に良い報告で恩返しできるなという思いで感極まりました。優勝という結果も嬉しいですが、感謝と出し切れた達成感が大きかったです。
山口:2走目について伺います。1走目7着だった児玉碧衣選手(福岡108期)もいたレースでしたね。どのようにレースを考えていましたか?
石井:どのレースもメンバーみんなが強いので、1走目私は2着でしたが、2走目の結果が悪ければ決勝に行けないかもしれないという考えが少しよぎりました。でも、とにかく自分を信じて自分のレースをしようと集中しました。
山口:太田美穂選手(三重112期)が先行になり、石井選手はその後ろからのレースでしたね。
石井:太田選手は今年何度も対戦があり、先行で強いのを知っていました。それに初日は仕掛けられていなかったので、その分も2走目は先行するだろうなと予想したんです。そうしたら号砲で前に出ていったので、チャンスだなと思いその位置からのレースになりました。
そこに梅川風子選手(東京112期)が捲ってきました。
山口:捲る梅川選手にスイッチし、最後は差し切って1着でした。手応えはいかがでしたか?
石井:1走目は佐藤水菜選手(神奈川114期)を全く差せず「今までやってきた練習が全くいかせていない」と悔しかったです。その反省もありどうやったら1着を取れるかと修正し、2走目は脚を溜めるところを変えました。その結果、最後差し脚を一気に出して思い切り踏んだら1着でした(笑)。
山口:修正がうまくいったんですね!決勝もまさに直線の伸びが素晴らしかったです。
石井:そうですね!初日の負けがあったからこそかもしれません。流れがあります。
山口:レース中なども全てが決勝へ、優勝へ、繋がっているんですね。
石井:はい。ガールズケイリンフェスティバルだけではなく、前のレースもその前のレースも、全てがこの決勝のためにあったんだなと思います。
山口:昨年の夏は体調を崩して苦しかったと、昨年末のインタビューで伺いました。今年の夏はいかがですか?
石井:昨年は脱水症状気味だったので、今年は絶対ならないように水分とミネラルをしっかり取って対策をしています。そしたら6月から今までの成績は良いので、体調管理はしっかりできているなと思います。
山口:昨年を糧になさっていますね。
石井:はい、しっかり対策して成績や調子も上げられていると思います。
山口:もともと夏は得意と仰ってましたもんね。
石井:はい、一昨年までは(笑)。今年も得意かも!と思ってたんですが、函館から帰ってきたら東京のあまりの暑さにびっくりしたので、今後もしっかりと体調管理をします。
山口:同じく昨年末のインタビューから質問なのですが、「新しいことを取り入れている」という話をしていただきました。言える範囲で構いませんので、何か身になっているものはありますか?
石井:その新しいことが一番大きく結果に繋がっていると思います。言える範囲では、練習量を増やしたのと、フォームの改善をしました。
山口:今までのフォームはしっくりきてなかったんですか?
石井:いえ、新しい理論を聞いたのでそれをやり始めたんです。
山口:なるほど!すぐ結果に繋がるのは凄いですね。現在の練習環境はどんな感じですか?
石井:バンクは東京支部が練習で使っている4か所(京王閣、立川、西武園、松戸)に入っています。
山口:形状が様々ですからそれぞれで違った練習ができそうですね。
石井:はい、いろんなところで違う練習をしています。
山口:最近タテ脚というのは意識されていますか?
石井:フォームを改善してからダッシュ力がついたり、持続力もあがっています。それがタテ脚に繋がっているかもしれません。
山口:ではここからはオールスター競輪でのガールズドリームレースについて伺います。まずはガールズケイリン総選挙の結果はいかがでしたか?
石井:今年も3位でめちゃくちゃ嬉しいです!たくさんの方が投票してくれたんだなと思いました。
山口:ガールズドリームレースのメンバーを見ていかがですか?
石井:皆さん強いですね。
山口:いわき平競輪場の印象はいかがですか?
石井:直線も長いので相性は良いと思います。今からメンバーを見ながら展開をしっかり考えたいです。
山口:ガールズケイリンフェスティバルの優勝もあり、現時点では賞金ランキング1位ですが、それについてはいかがですか?
石井:オッズパーク杯ガールズグランプリへの出場は毎年の1番の目標なので賞金ランキングももちろん大切なんですが、今年は1着にこだわるレースをしたいなと思っています。ガールズケイリンの連勝トップタイ記録の24連勝もできました。
「まずは目の前の一戦をしっかり1着を取る。その結果優勝を重ねていく。賞金はその後についてくるもの」と今年は思っています。
山口:記録が途切れた後の松戸で3連勝で優勝した時のインタビューでは「また連勝を重ねていきたい」という言葉が私は印象に残っていたんですが、まさにだったんですね。
石井:はい。これからも1着にこだわっていきたいです。
山口:この後、後半戦はどう過ごしていきたいですか?
石井:少しゆっくりしたいと思っていたんですが、この後はガールズドリームレースまで連続で斡旋が入っています。選んでいただいたガールズドリームレースなのでもう一度、調子をピークに持っていけるようにしたいです。
山口:単発レースですし、調整が大切ですか?
石井:そうですね。しっかり調整したいんですが日程がカツカツなので、難しいですが頑張ります!
山口:それでは最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
石井:また1戦1戦1着を取り続けたいです。そして自在の走りに磨きをかけていきたいので、その辺りも見てもらえると嬉しいです。ガールズドリームレースは楽しんでいただけたらと思います。
-------------------------------------------------------
※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
-------------------------------------------------------
※写真提供:公益財団法人 JKA
ガールズケイリン総選挙2019では14位でアルテミス賞レースを出走。2020、2021ではファン投票6位になった荒川ひかり選手(茨城110期)。
しかし昨年は選考期間中に欠場防止策に係る規程等に抵触したためガールズドリームレースに走ることはかないませんでした。今年の意気込みや現状をお伺いしました。
山口:ガールズケイリン総選挙では6位、おめでとうございます。結果を見ていかがでしたか?
荒川:昨年も今年も6位に選んでいただいてとても嬉しかったです。でも昨年は走ることができませんでした。「今年選んでもらえると良いな」と思って過ごしていたので、結果を知った時はすごく嬉しかったです。
山口:昨年はコロナ禍で中止も続いていた時期の直前欠場が規程を抵触したようでした。走れないと知った時はどのようなお気持ちでしたか?
荒川:伊東温泉の開催中に、「選ばれているけど走れないよ」と記者さんに聞きました。予想もしていなかったのでかなりショックでした。伊東温泉のレースもその気持ちをなんとか切り替えないと、と走っていましたね。
山口:一昨年がファン投票14位でのアルテミス賞レースで、単発レースが初出走でしたが、3着でしたね。
荒川:はい。その経験はかなり自信になっています。走ったという経験もですが、やはり3着で車券に絡めたことが大きいです。強い選手ばかりのレースで一緒に走らせてもらうのが初めてだったので怖かったんですが、どうにか車券に絡めました。それを励みに頑張っています。
山口:その時は、優勝は一度だけで「2回、3回と優勝を重ねていきたい」と仰っていました。優勝を重ねた今はいかがですか?
荒川:他の人の後ろをまずは追走してからのレーススタイルなので、どうしても1着は少ないんですが、でも常に車券には絡めるようには心掛けています。チャンスがあった時に優勝ができているだけですね。
ガールズドリームレースも1着を目指す!というよりは3着以内で車券に貢献できるようなレースをしたいと思っています。
山口:近況を振り返っていきます。6月小倉では7着2着で決勝進出でしたね。2走目への気持ちの切り替えはどうしたんですか?
荒川:1走目に油断している訳ではないんですが、バンクの特性が掴めず大きい着になってしまい、2走目になんとか滑り込みで決勝へということも、特に333バンクではあるかもしれません。
私は気持ちよりも作戦面での修正をしています。「踏み込む位置が遅かったからもっと早くしよう」など何度もレースのVTRを見て修正をします。
自分は踏み込むタイミングを修正したとしても、毎回同じようなレースにはならないので流れを見てなんですが、心づもりをしておくだけで違う気がします。
山口:荒川選手の勝負強さやレース勘の良さを感じます。
荒川:自分で追い込んでる訳ではないんですけどね(笑)。どうにか決勝にいくために必死です。
山口:ここからは先日引退された同期・藤谷はるなさん(元選手・茨城110期)のことをお伺いさせてください。
荒川:藤谷はるなさん、はるなはアマチュア時代から一緒に練習をし、一緒に競輪学校(現・日本競輪選手養成所)に合格しデビューしました。
山口:今のお気持ちを聞かせてください。
荒川:正直に言うと、すごく寂しいです。最後の半年は彼女の実家である山口県に戻っていて、茨城で一緒に練習ができなかったのが心残りです。
私より点数が上だった時期もあり、その時は私も頑張らなきゃと切磋琢磨していました。最後の方は私も点数のことはわからないので、アドバイスもできず、でした。
山口:川崎が最後のレースでしたね。
荒川:私は同日程の小倉を走っていたんですが、初日に3着をとっていたので凄く応援をしていました。最後の最後まで頑張っていましたが、私の思いは届かず、でも最終日まで走り切っていました。
山口:6月の松戸ミッドナイトが勝負だったと後から聞きました。
荒川:はい。松戸は相性が良いからと意気込んでいましたね。
山口:ご本人からはSNSでファンの皆さんへ引退の報告がありました。荒川選手はどう感じましたか?
荒川:同期で同県で一緒にいる機会も多くあり、寂しいのは事実です。でも改めて「勝負の世界なんだな」というのも強く感じました。「自分がいつそうなるかもわからないからもっと頑張らなきゃな」と。
はるなの分までというと少し違いますが、事実はそれと受け止めて、頑張りたいです。
山口:どんな存在でしたか?
荒川:とても大きい存在でした。でも今後もきっとレースのことで相談にのってもらったり、私が頼ることも多いと思います。
山口:大切な思いを聞かせてくださってありがとうございます。
ではここからはレースの話に戻ります。前回の和歌山は動くタイプの選手が多かったです。その時は作戦の組み立ては変わりますか?
荒川:私のレーススタイルだと動くタイプの選手が多い方が良いのかなと思っていたんですが、新人選手もいてどの選手がどれだけ動くかがわかりにくかったです。
私は自力が無いので、動くタイプの選手の後ろからレースを組み立てようと思っているんですが、その選択が難しかったです。前の動くタイプの選手が仕掛けられなかった時には最後方になる時もあるので、最近は失敗するレースも増えました。
山口:最終日は加藤舞選手(秋田116期)の後ろを選択しましたね。
荒川:はい。加藤選手は先行で強いのは知っていたんです。数日後に伊東温泉競輪で逃げ切って100万オーバーの車券も出ていましたし。
でも毎回先行できるかといえば違います。和歌山の最終日は清水彩那選手(静岡116期)が加藤選手をつっぱって先行しました。
私は他の人の自力に期待してレースを組み立てるので、人任せになってしまいます。前の選手が仕掛けられなくても「私は自力が出せないから自力を出しているだけで凄いな」と思います。
強いと思った選手の後ろを選択し、しっかり取り切ってうまくレースができれば理想的です。
山口:ガールズドリームレースは、荒川選手以外は動けるタイプの選手ですね。
荒川:先輩選手からもガールズドリームレースの展開についてアドバイスをいただきながら、作戦を練っています。皆さん強いので、スピードにおいていかれないように、そこだけは頑張ろうと練習しています。
山口:アルテミス賞レースは3着に入っていますし、期待されている方もいると思います。
荒川:穴をあけられるように頑張ります。
山口:今の調子はいかがですか?
荒川:悪くもなく、ものすごい良くもなく、フラットですね。いつもあんまり波はないです。
山口:この後どんな風に過ごされますか?
荒川:奈良を走ってガールズドリームレースなんですが、そんなに急には変われないと思うので今までと同じレースを心がけて走りたいです。弾みをつけられるレースができたらベストですね。
山口:奈良といわき平はバンクの特徴が全然違うと思いますが、いかがでしょうか?
荒川:はい。奈良は333バンクなので特徴は全く違いますが、私の戦法ではあまり影響は受けないと思います。気にせずいつも通り走って、確定板に入りガールズドリームレースに繋げたいです。
山口:いわき平競輪場の印象は何かありますか?
荒川:落車もしているんですが、それよりもBSから捲って、私の割にはタテ脚で頑張れたレースを覚えているので、印象は悪くないです。(補足;いわき平初出走の2017年12月でした)
山口:単発レースは2年ぶりですが、緊張感はどうですか?
荒川:2年前のアルテミス賞レースの時には、普段の開催では会わないS級S班の選手や男子のトップ選手がたくさんいて圧倒されました。でもその雰囲気は味わえているので、少しは落ち着いて入れると思います。
山口:それでは最後にオッズパーク会員の方へガールズドリームレースの意気込みをお願いします。
荒川:いつも通り車券に貢献できるようなレースを心がけて、そして投票してもらった5,081票を力にかえて頑張ります。
-------------------------------------------------------
※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
-------------------------------------------------------
※写真提供:公益財団法人 JKA