今年4月に四日市競輪場で行われたベイサイドナイトドリーム(GIII)で、8回目の記念競輪を制した諸橋愛選手(新潟79期)。この優勝に満足することなく目指すは年末の頂上決戦・競輪グランプリ(GP)。その為、ストイックに打ち込む諸橋選手に、四日市競輪の振り返りを中心に今の心境を伺いました。
星野:四日市記念競輪、優勝おめでとうございます。
諸橋:ありがとうございます。
星野:優勝していかがでしたか?
諸橋:嬉しいのは嬉しいんですけど、自分の目標はここに置いてなかったので、これで終わりじゃないっていう気持ちの方が強かったですね。今年もまだ始まったばかりですし、この後のGI、GIIの開催でしっかり走って年末のグランプリに繋げていきたいと思っています。
星野:では、その四日市記念を振り返っていただきたいのですが、今回も平原康多選手(埼玉87期)との連携が多かったですね。
諸橋:ホント康多にはお世話になっていて、今回も康多さまさまでしたね。初日と準決勝、決勝戦と3回連携したんですが、準決勝で連携した時は中団位置から捲った康多をゴール前で捉えられる感じはしなかったんです。それくらい康多も仕上がっていました。
星野:決勝戦では、その平原選手を捉えましたが、いかがでしたか?
諸橋:スタートは自分たち関東ラインが前で受けて、中団に松浦(松浦悠士選手・広島98期)が先頭の中四国ライン、後方は深谷(深谷知広選手・静岡96期)が先頭の東日本ラインの3分戦で、レース前に、松浦のラインだけは出させたくないねと話をしていました。その通り、残り2周回の1センターで、深谷が仕掛けてきて、康多がうまく3番手に入り、松浦は6番手の位置になりました。後はその絶好の位置から康多が捲れるかどうかでした。全日本選抜競輪の時は同じような展開で深谷を捲れなかったんですが、今回は違いましたね。しっかり仕掛けてくれました。ただ、深谷の抵抗もあって、捲りきるまで康多も脚を使っていたんだと思います。その分、直線で自分が伸びたって感じですね。ただ、僕も後方から仕掛けてきた松浦と絡んで脚力を消耗していたので、抜いたという確信はありませんでした。でも、どちらが優勝でも良いなと思って結果が出るまで待っていました。
星野:スピード競輪と言われている中、自力型の選手の活躍も目立ちますが、諸橋選手は追い込み型の選手として、どのように対応されているんですか?
諸橋:今までやってきた練習のベースはあるので、それを元に思い付いたことを取り入れて、試行錯誤しながらやっています。スピードに対してもですが、ルールも変わってくるので、そこへの対応の大変さはありますね。でも、今は結果も出ていますし、うまく対応出来ているのかなと思います。それに、新潟は冬場、雪が積もるので外での練習が出来ないんですが、今年は、室内練習の内容がうまくいきました。これも、今回の成績に現れていると思っています。
星野:実際、今年の冬はどんな練習メニューで取り組まれたんですか?
諸橋:それは企業秘密です(笑)
星野:そうなんですね(笑)諸橋選手の強さの秘密が知りたかったです。
諸橋:1つ言えることは、負けず嫌いなんですよね。負けるのが嫌なので、練習をするしかないんです。
星野:どれくらい練習されているんですか?
諸橋:週7日ですね!
星野:お休みは取られないんですか?
諸橋:年に2、3日は取りますけど、それ以外は怪我とかを除いて、基本的に取らないんです。オフなしに練習をするのは苦しさもあるんですが、その苦しさより負ける悔しさの方が勝るんですよ。この位の年齢になると、周りに支えてくれる人がいて、その人達が応援してくれてるから頑張れる訳で、自分が休みたいって気持ちだけでオフは取れないと思っています。レースでも、オッズを見て自分が単騎戦だった時とか、2、3着で買ってくれている人がいるんです。何がなんでも、その期待に応えたいじゃないですか。
星野:そうなんですね。他にもたくさんあるでしょうけど、諸橋選手の強さの秘訣が少し分かった気がします。そして、食事面も気をつけてらっしゃると伺っていますが、奥様もかなりの料理上手だとか。
諸橋:若い頃と回復力が違って来ますので、食事面はコンディション作りの半分以上を占めていると思います。僕は料理が出来ないので、妻に任せっきりですが、毎日同じメニューだと飽きてくるので、こんなのが食べたいなとオーダーするんです。妻は、栄養面も考えて作らないといけないので、何を作ればいいの?!と言っていますが、ヘルシー志向の料理教室に通って、色々と工夫して作ってくれています。本当に感謝の一言ですね。
星野:奥様のサポートが諸橋選手の1番の強さの秘訣かもしれませんね!さて、来月には日本選手権競輪(GI)がやってきます。そこに向けてはいかがですか?
諸橋:とりあえず、1つ前のレースが終わってから3週間ほどあるので、練習メニューは組んでいます。そのスケジュール通りに行けば戦える位置にいるかなと思っています。それに、最近怪我が少ないのも状態を維持出来ている証拠なんです。どうしても状態が悪いと接触した時に普通なら持ちこたえられる所を転んでしまったりしますから。多いときには6ヶ月で9回も落車しました。最近はそういう事がないので、良い状態をキープ出来ているんだと思います。
星野:となると、今後も楽しみですが、今の諸橋選手の目標はいかがですか?
諸橋:近いところでは、7月に地元の弥彦競輪で行われる寛仁親王牌(GI)で活躍したいですね。その為に、すでに3、4ヶ月スパンでプランを考えています。大きいところの目標は、やはり年末の競輪グランプリに出場すること。前回出場した時は、落車して最大に悔しい思いをしました。たくさんのお客さんが車券を買ってくれていたと思うと、、、それに応えられなかったことが残念です。それに、コースも優勝できるコース取りが出来ていたんです。なので、次に出場するときは、ゴールまで走りたい、その為にがんばろうと。そして、応援してくれる人がいる限り、その気持ちにも応え続けたいです。そう思うとやっぱり1日1日を無駄に過ごす事は出来ないんですよね。
星野:だからこそ、ストイックに打ち込めるんですね。では、最後にオッズパークの会員の皆様にメッセージをお願いします。
諸橋:皆さんの応援に応える事は、車券に貢献する事だと思っています。穴配当にも貢献出来るように走りますので、僕のあきらめない気持ちをレースで見て下さい。応援してくださる人がいる限り、がんばっていきますので、これからも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
3月、松阪競輪場でのウィナーズカップで行われた『ガールズケイリンコレクション2021松阪ステージ』。今年初めてのガールズケイリンコレクションを優勝したのは女王・児玉碧衣選手(福岡108期)でした。レースの振り返りや今年の目標、次のビッグレースへの意気込みをお伺いしました。
山口:『ガールズケイリンコレクション2021松阪ステージ』優勝おめでとうございます。
児玉:ありがとうございます。
山口:どのような気持ちで臨みましたか?
児玉:今年初めてのコレクションでしたし、優勝賞金の200万円は今年のオッズパーク杯ガールズグランプリに出場するためには大きい上積みです。またウィナーズカップでのコレクションは去年の福井も優勝しているので、今年も優勝したい、優勝してグランプリへ一歩近付きたいなと思って臨みました。
山口:去年は5月のコレクションに出られない中での3月のコレクションでしたが、今年は違いましたね。
児玉:去年はトライアルレースで(5月の)コレクション出場の権利を取れなかった分「3月で優勝しないとグランプリ出場も危うくなる」という焦りの気持ちがありました。今年はそれに比べて気持ちの余裕もあったし、ガールズグランプリを3連覇したことで自信も持てていたので、気持ちの面で大きく違いました。
山口:レースを振り返っていただきます。他の選手が児玉選手の仕掛けを待つような展開に見えました。
児玉:そうですね。道中もですが発走機についた時から梅川さん(梅川風子選手・東京112期)と真備さん(高木真備選手・東京106期)と私で「誰が出る?」と見合って、我慢比べではないですが、牽制がありました。道中も「誰が仕掛けるのか」とみんなが他の選手の動きを注目していたように思いました。
私は今まで自分以外を意識してレースをした時に、良い走りができたことが一度もないんですよ。
山口:そうなんですか!
児玉:はい。なので「誰がどう仕掛ける、それによってどう自分が動くか」よりも「自分がどこから思い切って仕掛けるか」を重視してレースをしています。今回のように見合って牽制が入っても、私が考えていたのは「どこから思い切り仕掛けようかな」ということでした。
山口:それが最終ホーム前だったんですね。
児玉:そうですね。当日は雨が降っていたこともあり、早めに仕掛けました。今の自分の力がどれだけ通用するか試したかったのもあります。優勝は目指していましたが、レース内容は考えすぎず、自分の全力を出し切ろうとだけ考えていました。
山口:児玉選手の動きに合わせて高木選手や梅川選手、石井貴子選手(千葉106期)も踏んでいきましたが、見えていましたか?
児玉:梅川さんが車間をきって後ろを見ていたのはわかっていました。でも私もダッシュには自信があるので、思い切り踏もうと思っていました。
山口:児玉選手の後ろがもつれ、2コーナーでは坂口楓華選手(京都112期)が単独で2番手でした。
児玉:それは確認してなかったです。出きってからは誰かが後ろにいるのはわかったんですが、それが誰なのかは全くわからずに全力で踏んでいました。ゴール手前でようやく黄色いユニフォーム(5番車坂口選手)が見えたくらいでした。
山口:それだけ全力だったんですね。
児玉:はい。力を出し切りました。
山口:今年初めてのコレクションでの優勝でした。結果を出していかがですか?
児玉:一安心ですね。先ほども言ったように、去年と比べて臨む前にも気持ちの余裕がありましたが、このコレクションを優勝したからガールズグランプリにも一歩近付けたと思います。
山口:このコレクションの優勝で、100回目の優勝だったんですね。
児玉:そうみたいです。私も全く知らずに記者さんから聞きました。数字で見れば凄いですが、そこは気にしていないですね。「そうなんだなー」くらいです(笑)。
山口:それよりも獲得賞金の方が気になりますか(笑)?
児玉:そうですね(笑)。
山口:史上初のガールズグランプリ3連覇を達成して、今年のここまでのレースを振り返るといかがですか?
児玉:自分でもびっくりするくらい活躍できる選手になってきているなと思います。SNSをやっているんですが、私の車券を買ってくれているお客さんから直接コメントをもらうこともあり「おめでとう、強かった、やっぱり女王だ」など嬉しいコメントも多いです。本音を聞ける時もあるので、凄く嬉しいですね。
山口:直接お客様の気持ちが伝わりますね。
児玉:そうですね。
山口:ここまで2着が2回、あとは全て1着というのは素晴らしい活躍だと思います。
児玉:確かにそうかもしれません。私自身も賞金が欲しいのでもちろん完全優勝を目指していますが、私をずっと応援してくれている方の車券が当たって、お客さんのお金も増やせるというのも嬉しいです。それもSNSでコメントをいただいて嬉しいことの一つでした。お互いに嬉しくなる、それが私の走りでできるのは良いなと思います。やっていて自分も気持ちが良いです。
山口:今年の目標は何ですか?
児玉:3連覇をした後、実は少し目標を見つけられなかったんです。グランプリが終わってすぐに「つぎは4連覇!」と言いたかったんですが、気持ちがそれに追いつかない時期がありました。でも2着を取ったことで悔しいと思ったので、今は「どうせ走るなら勝ち続けたい」と思っています。どういう風なレースでも勝ちたいですね。
山口:「どういう風なレースでも勝ちたい」という思いだから、先ほど仰っていた後ろの選手を気にせずの仕掛けができるんでしょうか。
児玉:そうかもしれません。余計なことを考えなくなりましたね。「負けたらどうしよう、差されたらどうしよう」などは、今は全く考えていません。
気持ち的に一皮むけたかもしれませんね。「差されたら、差されないように練習したらいい、とにかく自分の力を一つのレースごとに100パーセント発揮しよう」という気持ちでレースに臨んでいます。
山口:それはいつ頃から実感しましたか?
児玉:今年に入ってからですかね。
山口:そうなんですね!では3連覇した後に、更に一皮むけたのが今の児玉選手なんですね。強い!
児玉:そうですね(笑)。
山口:5月のコレクション京王閣ステージも迫っています。メンバーはトライアルレースで勝ち抜いてきた選手ですので、コレクション初出場の選手も多くいますがいかがですか?
児玉:今までと少し違う顔ぶれでのコレクションですが、私は変わらず優勝して賞金が欲しいです。なので、誰を気にすることもなく、レースに対して力を120パーセント出すだけですね。
山口:同期108期もたくさんいるコレクションですね。
児玉:はい!尾崎睦さん(神奈川)や細田愛未さん(埼玉)も一緒なので、走るのが凄く楽しみです。
山口:尾崎選手には平塚トライアルレースを優勝した後にお話を伺ったのですが、「先に児玉さんと細田さんがコレクション出場を決めたから、私も!と思いました」と仰っていました。
児玉:そうですか!走る時はもちろんお互いが1着を目指す相手ですが、私は同期が同じ開催にいるのはとても心強いんです。お互いに高め合えるような気がしています。
山口:京王閣バンクのイメージはいかがですか?
児玉:そこまで強烈な印象はないですが、風が強かったようなイメージがあります。でも悪いイメージもないので、大丈夫かなと思います。
山口:豊橋の欠場はどうしたんですか?
児玉:松阪のコレクションが終わり、腰に違和感を感じて欠場しました。それまでコレクションへ向けてかなりキツく練習で追い込んでいたので、優勝して力が抜けてしまったみたいです。腰の違和感でうまく踏めなかったので大事をとって欠場させていただきました。ただ練習はできているしケアもしているので、小倉は走って次の京王閣へ繋げたいです。
山口:コレクションまではどのように練習していきますか?
児玉:私は大きいレースがあるからといって特別なことはいつもしていません。いつも通りに、特別な気持ちは持たずに普段通りの練習をしていきます。
山口:ありがとうございます。では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
児玉:いつもたくさんの応援ありがとうございます。自分ももちろん優勝して賞金を稼ぎたいし、お客さんも車券が当たって稼ぎたいと思っているはずです。少しでもお客さんのお金を増やせるように勝って貢献できるように頑張ります。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
2020年7月のいわき平競輪場で開催されたGIIサマーナイトフェスティバルを制してからビッグレースの優勝とは遠ざかっていた清水裕友選手(山口105期)。2020年を振り返ると苦しい時期もあったと言います。だからこそ、3月に松阪競輪場で行われたGIIウィナーズカップの優勝は今までで1番嬉しいものになりました。そのウィナーズカップの振り返り、そして5月に行われるダービーに向けての話も伺いました。
星野:ウィナーズカップ優勝おめでとうございます。
清水:ありがとうございます。
星野:清水選手にとっては久々にビッグレースで優勝となりましたが、いかがでしたか?
清水:昨年は不甲斐ない成績が続いていたので、今までの優勝の中で1番嬉しかったですね。昨年は、自分はもうこのまま終わってしまうのかと思うこともあって、今振り返れば苦しかったです。でも、そこで試行錯誤した結果、新しく始めたトレーニングが成績として出てきたんだと思います。
星野:具体的にどんなトレーニングを始められたんですか?
清水:ウエイトトレーニングですね。今まで取り入れてなかったんですよ。でも、始めてみたら、体の使い方が自転車に乗ったときも意識できるようになって変わってきましたね。
星野:体が引き締まった印象があったんですが、その成果なんですね。
清水:体重は変わってないんですが、最近周りからもシュッとしたね!と、良く言われます。
星野:そして、自分専用の道場も作られたと伺いました。
清水:今までウエイトトレーニングをしようと、ジムに通っていたこともあったんですが、なかなか続かなかったんです。それで、やるしかない環境をまず作らないとダメだと思って作りました。昨年の12月の後半に道場が完成して、今年に入ってからはトレーナーの方についてもらっています。1月の時点で走った感じは、まだヤバイかなと思っていましたが、2月に入ってから自転車の乗り方、体の使い方など意識していた事が、徐々に競輪の成績に繋がってきたかなって感じですね。
星野:そんな中、ウィナーズカップが行われたんですね。レースも振り返っていただきたいのですが、初日は1着スタートでした。
清水:あのレースは細切れ戦で若手の大石(大石剣士選手・静岡109期)と眞杉(眞杉匠選手・栃木113期)の先行争いになるかなと思っていました。実際にそんな展開になったんですが、僕と郡司さん(郡司浩平選手・神奈川99期)が併走になったのは予想外でしたね。まずいなと思いましたが、郡司さんがそこから捲りに行ってくれたので、上手く切り替えて行った感じです。
星野:郡司選手に続いてから、最後は楽に抜け出したように見えましたが、手応えはいかがでしたか?
清水:手応えはありましたね。脚の感じも軽かったし、タイムも良かったので、気持ち良く2日目を迎えられました。
星野:その2日目は位置にこだわるレースでしたね。
清水:単騎の選手がいたので、一人でもいれると厳しくなるなと思って、そこは拘りました。もう一回走っても、あそこは主張したと思います。ただ、単騎のヒデさん(山田英明選手・佐賀89期)と併走になったんですが、ヒデさんがホームで仕掛けたときについていかないとダメでしたね。
星野:他の単騎の選手も山田選手の仕掛けに続く形になって、清水選手は苦しい位置になりましたが、最後は3着まで迫りましたね。
清水:あの日は風が強くて周回中から重たかったんです。だから、僕のデキが良かったというより、他の選手も風で脚力を消耗していたんだと思います。でも、自分の走った感じからは最終日まで勝負できるなという感覚はありました。
星野:そして、3日目の準決勝戦は中四国地区は3人いて、門田凌選手(愛媛111期)が先頭、2番手に松浦悠士選手(広島98期)、そして清水選手はライン3番手の競走でしたね。
清水:準決勝は、3番手の仕事に徹しようと思って走っていました。もし3番手の自分が内を空けてしまって別のラインに来られたら、前に迷惑を掛けるので脚を使ってでも役割を果たそうと。結果、番手から松浦さんが捲る展開で松浦さんとワンツーが決まり、門田の頑張りも無駄にならなくて良かったと思います。
星野:そして、決勝戦は松浦選手との連携でした。清水選手は松浦選手にマークする競走でしたが、振り返っていかがですか?
清水:何がなんでも優勝したいってのがあって、最後は松浦さんを残す余裕はなかったですね。松浦さんからもそんな展開になったら、優勝を狙ってくれと言われていたので、遠慮なく行かせてもらいました。
星野:そう言える松浦選手に、しっかり応えられる清水選手。ラインの信頼関係ですね。
清水:そうですね。お互いを信頼してるから、お互いがしっかり走れてるというのはありますね。ただ、僕が前を走る時は松浦さんに迷惑を掛けることがあるので、そこは課題だなと思って走っています。
星野:松浦選手とは終わってから話されましたか?
清水:おめでとうって言ってくれて、自分の事のように喜んでくれました。調子が悪かった頃もずっと気に掛けていてくれていましたし、素直に嬉しかったですね。
星野:中国地区のゴールデンコンビ復活ですね。
清水:そうですね。欲を言えば、僕が先頭で押しきるレースがしたいんですよね。でも、松浦さんは強いので、抜かれても仕方ないなとも思って走っています。これは、お互いに言えることなんですが、お互いがお互いを振りきりたいと。でも、抜かれても良いと思いながら連携している。この信頼しあえている関係が、自分達にとってプラスになってるんだと思います。
星野:つぎに行われるGIは日本選手権競輪、通称ダービーと呼ばれていますが、清水選手が1番獲りたいタイトルだと伺いました。
清水:そうなんです。6日制ですし、選手も1番多く参加するGIです。そのダービーならではの雰囲気が好きなんですよね。それに、2年前は準優勝だったので、いつか獲ってやろうと思っています。
星野:松浦選手を振り切って!
清水:そうなると良いですね。
星野:では、ダービーもたくさんの方が清水選手を応援されています。最後にオッズパークの会員の皆様にメッセージをお願いします。
清水:ウィナーズカップの応援ありがとうございました。この優勝に満足することなく、GI優勝に向けてがんばりますので、変わらず応援をよろしくお願いします。
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※インタビュー / 星野めぐみ(ほしのめぐみ)
大阪府出身。タレント、アナウンサー、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社