オートレーサーの血を引き継ぐサラブレッド・伊勢崎オート所属の27期・金山周平選手にお話をお聞きしました。
(取材日3/19)
―2節連続優勝(3月6日飯塚、3月13日伊勢崎)すごかったですね。
シルクカップ(伊勢崎GI)の節で乗り換わって、そこからヘッド回りの調整をして後半3日間は良かったんですよ。その後、ドドドが直らないので下回りを整備して、コンロッドを換えたらドドドが直って、それが一番大きかったですね。エンジンも良くなりました。(2月28日に)地元で準優勝して、飯塚で優勝して、また地元で優勝です。
―そのあいだに微調整とかはしてるんですか?
調整はですね、治郎(伊勢崎30期・田村治郎選手)が自分のエンジンをよく見てくれるんですけど、治郎がいる時は言われるがまま調整して、結果良くなって。自分でやる時は微調整ですね、キャブとか電気位置とかセッティング程度で、あとは定期的なものでリングを換えたりはちょこちょこします。いい時は何を調整しても良い方にいくんですよね。
―改めてですけど、オートレーサーになったキッカケは?
父親(飯塚7期・元オートレーサー金山清司選手)の影響で、物心ついたときから(選手に)なるもんだと勝手に思ってましたね。それでハタチの時に受けて、21歳の時に養成所に入りました。試験は2回目で受かりました。26期の時に受けて、幼なじみの竹中修二選手(飯塚26期)が受かって、自分は27期で受かって。親同士が同期だし、家も近くて幼なじみなんです。
―養成所に入ってからはどうでしたか?
いやあ、きつかったですよ。朝早いし、時間が決められていて、あんな生活したことなかったんで...。はじめの2週間は掃除とか、早起きして朝体操とか、草むしりとかそんなんばっかりで、いつになったら競争車を触らせてもらえるんかなとか思いながら(笑)。でも、そんなことも言ってられないですよね。選手になりたくて行ったんだし、やめるとかそんな選択はなかったです。
―オートバイに乗る練習になってからはどうですか?
いやあ、もうとにかく難しかったですね。外から見ると簡単に見えていたのに曲がらないし、全然違かったです。それまでは中型のバイクに乗っていたんですけど、全然違いましたね。ハンドルも違うし、競争しないといけないし。自分は中間ぐらいのグループだったかな。早船(川口27期・早船歩選手)はすごかったですね、もちろん荒尾(飯塚27期・荒尾聡選手)も速かったし。いろいろ話を聞いて「こんな感じにやってみればいいんじゃない」とか言われるのを実践しようとしても、なかなかできなかったですね。
―デビュー戦の事は覚えていますか?
覚えてますよ。デビュー戦はアタマを走ってて、4周目ぐらいで滑ってガブられて7着でした。レース途中で慌てたんでしょうね。最初は逃げてた記憶はあります。次の日にアタマを取れたのかな。
―2級車から1級車に乗り換わった時はどうでしたか?
感覚は全く違うし、先輩たちはこんなの乗ってたんだ、と思いましたね。直線は速いし、これじゃ負けるに決まってると(笑)。2級車の時に浅香さん(伊勢崎23期・浅香潤選手)にかわいがってもらっていたんですけど、練習で一緒に乗ってくれて、前で引っ張ってくれたりして「とにかく閉めちゃダメだ、自分のアクセル操作を見ながら走れって」横に付けさせてもらって...。(淺香さんは)全然グリップを絞ってないんですよ。自分もそういうグリップ操作を練習して、ちょっとずつ(2級車の)後半良くなって、2級車で記念の決勝とかも乗れたし。その時、浜松でヤングダービーってのがあって、荒尾も一緒に乗っていて荒尾が優勝して。その流れで1級車に乗れてすごく良かったです。
―今までで印象に残っているレースはありますか?
優勝したレースは印象ありますけど、やっぱり嬉しかったのは若い時にオールスターのドリームに選ばれたことですね。伊勢崎で。まあ4着だったんですけど、あれに走れたのが一番嬉しかったですね。お客さんに選んでもらって、あれはもう、なんかすごく嬉しかった。緊張というよりはワクワクしました。
―オートレーサーとして日々、取り組んでいることはありますか?
柔軟、ストレッチです。なんか、養成所で(体が)柔らかくなったので、もったいないなと思って、ずっとそれは継続してやってます。
―金山さんは昔から体形が変わらないですよね。
いや、そんなことないですよ。腹、出てきたっすよ(笑)。体重はそんなに変わらないですけどね。
―今現在、自分の中で課題にしていることはありますか?
課題というか、落ち着いて乗ることだけですね。20何年もやってるんで、今さらガツガツしても...。慌てないで、迷惑かけないで、速く走れるように心がけてます。最近は落ち着いてやれている気がしますね。いい時でもダメな時でも。
―若手ですごいなって思う選手はいますか?
浅倉(伊勢崎37期・浅倉樹良選手)とかすごいですよね。ハンパじゃないっすよ。久しぶりに伊勢崎にスーパールーキーが来たなって感じで。走りだけじゃなくて人間も。はっきり喋るし、受け答えもしっかりしてるし、人間的にも優しいというか。
―金山さんはこれからどうなっていきたいとか、当面の目標はありますか?
もうけっこう後輩も増えてきたので、後輩に優しくして、楽しくみんなでオートレースできたらいいかなって。アドバイスとかできることがあったら自分もしたいし、まあ同期にも弟子がついてきてるので、そういうのも含めて見てあげるというか、できればいいなって。
―最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
オートレースを楽しんで、いっぱい車券を買ってもらって、盛り上げていただけたらと思います。オートレース、かっこいいので(笑)。
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2024年2月25日に行われたSG全日本選抜オートレース優勝戦。ここ数年は青山周平選手、鈴木圭一郎選手の2人によるSGタイトルの取り合いのような状況が続いていました。しかし、今年の全日本選抜では2強を倒し金子大輔選手が2015年以来のSG制覇を成し遂げました!そのSGのお話をお聞きしてきました。
(取材日:2024年3月19日)
AKI:SG全日本選抜優勝おめでとうございます!少し時間が経ちましたが、お気持ちはいかがですか?
金子:ありがとうございます!やっぱり嬉しいですね。川口オートでは死ぬまでSGは獲れないと思っていたので獲れると思ってなかったし、ご存知の方も多いと思うんですが、年末のスーパースターでは何かよくないことが起こる。それも何年も。7、8年くらい悪魔に取り憑かれてたんじゃないかなって思うくらい(笑)散々苦しめられて。僕だけじゃなく、中村さん(川口28期:中村雅人選手)なんかも毎年年末は苦しんでたりして。だから、川口でSG 優勝なんてことが起こるなんて夢かと思いました。レースが終わった後、何日も何回も自分のプロフィールを見て。「あれ、僕本当に勝ったのかな!?」と思ってプロフィールを確認して、「全日本選抜24」と書いてるのを見て「本当やん!!」って。それくらい現実味がなかったですね。
AKI:優勝戦を振り返りますが、しっかりスタートも切れて良い展開作りましたよね。
金子:スタートはそんな悪くなかったですね。特にクラッチ周りを扱ってたわけではないんですが、消音マフラーの方がスタートは切りやすいです。だから、予選8枠からでも8番手スタートというのはなかった。優勝戦も凄い良かったわけじゃないんですけど、2番手くらいに出られたのが良かったのですね。あとは圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)が少し遅れたからそこを抑えて2コーナーに入ったら周平(伊勢崎31期:青山周平選手)が上手く曲がれなそうだったので、「インコース入ろうかな」という感じで入れて。入れた時は「やった!」という感じでした。
AKI:そこからの10周回ですよ。
金子:こういう時は絶対周回盤は見たらダメって分かってるんですよ。なのに残り7周で見ちゃって。「やべーな。まだ普通開催の優勝戦より長いじゃん!!」となって(笑)ただ、走ってたら後ろとの差が詰まってくる感じもないし、ビジョンを見ても等間隔で詰まる感じもなく。「あれ?これ行けるんじゃね!?」っとなってから残り2周くらい急に「やばい、ここで落車したらやばい。」と考え出してしまって。急に守りに入っちゃいました(笑)なので、残り2周は絶対落車しないスピードになって、ちょうどその辺りで圭一郎が2番手に上がってきて詰められてしまいましたね。スピード出して滑らせたり変なこと起こったらやだなって急に大人な考えになってしまいした(笑)10周回先頭はやっぱり辛いです。ただ、エンジン的には余裕があって乗りやすく息切れする感じはありませんでした。無理しなくてもしっかり走れるような感じだったから疲労感とかはなかったですね。ただ「長いな。勝負あっただろ!」とは思っていました(笑)ただただ長かったですね。後ろとは距離があって詰められなかったので「自分だけ6周でよくない?」と思うくらいでした(笑)
AKI:節間振り返ると車の状態は良かったんですか?
金子:予選道中は結果は良かったけど車の手応え的にはあまり良くなかったんですよ。イマイチ。何かバチッと合ってないというか。もうちょいだなと思いながら過ごしていました。自分なりにセッティングをしながらレースに行ってたんですが、加賀谷さん(川口27期:加賀谷建明選手)に負けたレースだけは悔しかったです。そんなに大きく扱ってなかったんですが雰囲気良くなくて。雨で敵なしの加賀谷さんに勝ちたかったですね。本当に悔しかったです。状態が良ければ結構自信があった分悔しかったです。
AKI:優勝戦が1番良い状態だったんですか?
金子:そうですね。あまり扱ってないんですが時間帯にあってくれた感じ。節間の中でも1番状態が良かったですね。セッティング的には予選道中と同じ感じですよ。リング交換をしたくらい。暗くなって冷えだした時にピッタリあったかなっという感じですね。
AKI:前日から雨予報でしたがどう感じていましたか?
金子:んー。初日と準決勝戦だけ晴れてて、あと3日間は雨。準決勝戦は1着取れたけど有吉さん(飯塚25期:有吉辰也選手)が後ろにピッタリついてストーキングされていましたし。怖かったです(笑)なんで、雨の方が結果が出やすいかな?とは思っていましたね。
AKI:優勝戦は2枠となりましたが、枠に関してはどう思っていましたか?
金子:とりあえず準決勝戦を1着でクリアできたというのが大きくて。有吉さんに負けて2着だったら5枠以降。そうしたら今回の優勝は絶対ないんですよ。展開が大きく変わりますからね。なので、自分があの位置に入れなかったらどんなにエンジンが良くっても、あのメンバーを後ろから捌いていくっていうのはきついと思うんですよね。だから、準決勝の1着が優勝への後押しじゃないけど、大きなポイントでしたね。みんなあまりフォーカスしてこないんですけど、何が優勝の勝因かって言われたら"準決勝の1着"です。2枠を取れたから優勝戦であの展開に持って行けたのかなと思います。あとは、誰が自分の外枠にいようとも空いてる内枠を取るつもりではいたので。迷うことはなかったですね。「黒川(川口33期:黒川京介選手)や周平がいるからその外に行こうかなと思ってる時点で勝てない。永井さん(川口25期:永井大介選手)も言ってましたもんね。わざと外枠を取るって自信がないわけじゃないですか。スタート良い選手の外から乗っていってとか考える時点でSGの舞台では勝てないと思います。自信がなくても「自分でスタート切る!」くらいの気持ちで行かないと。SGの優勝戦って小細工が効かないんですよ。力勝負というか。誤魔化しは効かない舞台。力と力の勝負だと自分は思っていますね。そんな中、最近のSGは圭一郎と周平しか勝ててない。お客さんもそうだったと思いますし、選手も「自分たちだって一生懸命やってるんだぞ!」と。ただ、あの2人が速いのは間違いない。その中で、あの2人がいないSG優勝戦よりもいる優勝戦で勝てた方が気分がいいですよね!ただ、いなくてもSG優勝はもちろん半端じゃなく嬉しいですよ!
AKI:9年ぶりのSG優勝となりましたね。
金子:やばいっすよね!9年ってなんなんですか(笑)ただ、実は言うと嫁のお母さんが去年の秋に亡くなってしまって。凄く僕のことを応援してくれてたんです。オートレースも大好きで。僕のこともずっと気にかけてくれていました。だから、今回のSG優勝は凄く見せたかったです。今回の優勝は嫁のお母さんの力もあったのかなと思っています。年末の普通開催優勝から今回のSG優勝は僕の力だけじゃないなというのは思ってましたね。
AKI:9年前SG優勝された際は「重量級でも勝てるんだぞ!!」と仰っていましたが今も考えは変わらないですか?
金子:んー。重量級じゃ勝てない。訂正(笑)9年前から今、タイヤやクラッチ、マフラーも違う。いろんなことが9年前とは変わってるんですよね。今のタイヤはスタートで良い位置つけないと後半滑るんです、昔より。グリップ感が弱くなった感じ。だから、昔はスタートで行けなくても抜いていくレースができてたんです。分かりやすく言うと夏場は走路温度が上がってタイヤに熱がこもってグリップ感が弱くなって後ろが抜き辛いじゃないですか。ただ、その分冬は追い込みが効いてた。けど、今のタイヤになって冬場で少しでもエンジンが合わないと滑る。そこがここ9年で変わったことですね。昔より、前の選手と後ろの選手のタイム差ってそこまでないんですよね。自分はもっと行きたいのにその前にタイヤが滑るから前の選手とタイムがあまり変わらない。タイヤの限界が昔より早くきてしまうようになりましたね。ハンデを背負う選手は本当に大変です。なので、昔のイメージとは違うかぁと思います。ただ、試走を全力で走ってないかと言ったらそんなことはないんですけど、試走タイムだけが全てじゃないという感じがしています。たとえば初日とかは分かりにくいんですけど、何日間か走ったら試走がこれくらいだと上がりタイムがこれくらい出るというのが分かると思うんです。なので、予想する時はその日だけの試走タイムだけじゃなくて前の日のタイムを参考にしてほしいですね。どれくらいの試走偏差で走ってるのかを何日間か測ると分かって来るんじゃないかなと思います。
AKI:色々な要素はありますが、軽量級の方が有利ということですね。
金子:そうですね。竹谷さん(飯塚23期:竹谷隆選手)や別府さん(飯塚23期:別府敬剛選手)に「お前が勝たないと重量級でも勝てることを証明できないだろ!」と言ってもらえるんですよね(笑)自分も軽くなったとはいえ60kgくらい。大体上で活躍してる選手って40kg後半から55kgまでだと思うんです。だから痩せたと言っても重量級なんですよ。だから、竹谷さんと別府さんに「ようやったな!」とめちゃくちゃ褒められました(笑)
AKI:レース後に走路内を歩いたり運動をされてますよね。
金子:できる時は運動してますし、家でも毎日やってます。川口SGは雨が多かったので階段を7階まで登ったり降りたりしてました。もちろん自分のレースに向けてやることはやって、レース後も全て仕事を終わらせてから運動していました。
AKI:いろんな努力や力があってのSG優勝だったんですね!
金子:そうですね。お客さんも「2強をよく倒したな!」と思ってくれてる部分があるかもですね。川口の表彰式のいつもが分からないんですが、凄いお客さんがいっぱいいて。「俺のトーク聞きにきてるのかな?」と思うほどでした(笑)本当にびっくりしましたね。地元でもないし。遠征なのにこんなに残ってくれてるなんて。これがいつもの川口かは分かりませんが、思ったより残ってくれてたのは嬉しかったですね。ウイニングランもSGはやっぱり違いますね。肩がはずれるくらいガッツポーズしちゃいました(笑)気持ちが出ちゃいましたね。
AKI:今年最初のSG優勝で良い一年のスタートになりましたね。
金子:そうですね。去年から状態は比較的安定して良かったですし、落車もなかったし、大きいレースは取れなかったけど安定してたし。今年もまさかこんな良いスタートを切れると思ってなかった。良くなったきっかけは良いクランクに出会ったことだと思います。一昨年の秋くらいなんですが、それくらいから良くなり出していて今も使えてますよ。ただ、消耗品なのでその恐怖に襲われてるんです。あいつがいなくなったら俺どうなっちゃうんだって。だから、また新しい良いクランクを探さないとですね。こればっかりは巡り合わせですから。
AKI:流れが良い状態ですが今後の目標は考えていますか?
金子:第一には怪我しない。これは毎年変わらないです。あとは、もっと優勝を意識して。去年は優出回数に対して優勝回数が少なかったんで、今年は優勝回数を増やせるよう取り組みたいですね。川口での呪縛も取れたんで。むしろ、今は川口の走路大好きですからね。表彰式で移籍すると冗談を言うくらい(笑)あとは、消音マフラーもいいですね。消音マフラーの使用が始まった頃は訳分からなかったですし、1年に数回しか乗らなかったので取り付けも1人じゃできないくらいでした。けど、最近乗る機会も増えて"消音はこうしたら良いんだ!"という特徴を掴めるようになってきて結果に繋がった感じですね。あとはさっきも言ったクランクが良いので扱いやすいですね。仕事がやりやすい。そして、危ないレースはしないように心がけて。去年は1度も「危ない!」というレースはなかったですし、フェアプレイ賞というものをもらって。こういうことは継続していきたいですね。「ロッカーでは輩みたいだけど走路では紳士だね!」って言われるんですよ。褒めてくれてるなぁって、選手に言われるのは嬉しいですね。ただ、輩でもヤンチャでもないんですけどね。褒められたと思ったら悪口も言われてるし(笑)ただ、良いことなので続けていきたいですね。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージお願いします。
金子:引き続き頑張っていきます。あと、浜松でSG優勝記念Tシャツを発売してるので是非手に取って、着て応援してください!!
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走りもトークも軽快な飯塚28期・滝下隼平選手にお話を聞きました。
(取材日2/21)
―オートレーサーを目指したきっかけは何ですか?
ちっちゃい頃から飯塚オートに観に行ってました。幼稚園ぐらいから行ってましたね。いとこのお父さんが(オートレースを)好きで、週末はその家に前泊して、次の日に1レースから最後まで見てました。自分の家からは遠いんですが、親戚の家からは5分ぐらいでした。それで、その時から(オートレーサーに)なりたいって思ってました。高校3年の時に試験があって、それで受けて、卒業して養成所に入った感じです。ちょうどタイミングがよかったです。一発で受かりました。
―受かった時はどんな気持ちでした?
めっちゃ嬉しかったです。よっしゃあ!みたいな。
―それで、養成所での生活はどうでした?
まあまあ、終わってみればあっと言うまでしたけど、自分で紙にあと何日って書いて。あと100日で卒業とか。体力トレーニングもそんなにきつくはなかったです。特に怪我もなく。バイクはそれまで原付しか乗ったことなかったんですけど、最初は押しがけが難しかったですね。何回かたぶんこけたと思います。押しがけで。
―たしか、養成所で最優秀賞をもらいましたよね。成績は良かったですか?
めっちゃ良かったと思います。養成所では。
―デビュー戦のことは覚えていますか?
デビュー戦はなんとなく覚えています。(飯塚の同期は)みんな1着だったですよ。で、自分は4連勝ぐらいしたんですよ。
―1級車に乗り換わった時はどんな感じでしたか?
やっぱり直線が全然違いました。めっちゃいいなって思いました。2級より絶対1級の方がいいですね。ずるいって感じでした。
―ここまでで一番覚えているレースはありますか?
15、6年前のプレミアムカップの時に、準決の0メートルオープンでトップスタート切ったことをよく覚えています。佐藤裕二(川口24期)さんとか有吉(有吉辰也選手・飯塚25期)さんとかいたんですけど、なぜか切れたんです。あれっ!って感じで。とりあえずフライングじゃないかと確認しましたね。(笑)
―スタート、どうです?
もう無理ですね。いつ頃からかは分からないけど、ちょっとでも浮いたらビビるんで。実際はあまり浮かないんですけど、浮いた時はメチャクチャ遅れます。
―その反面じゃないですけど、道中回り出してからのスピードとか凄いですよね。試走タイムも出ますしね。
まあ、タイヤが良ければ、しっかり走れますね。エンジンの調整はほぼやらないです。セッティングは夏でも冬でも年間どのレース場でもほぼ一緒です。たまに夏場にガス調整はやるぐらいで。年に1回下回り整備して、シリンダーとピストンは半年に1回くらい交換を定期でやるぐらいです。で、大崩はないですね。よっぽどタイヤが見つからない時はダメですけど、1本でも見つかればその節は大丈夫です。6走ぐらいは使えるので。タイヤ当てはよくやってます。
―ここまでオートレーサーとしてやってきて、苦しかったことはありますか?
いやあ、ないですね。あ、コロナになった時はきつかったですね。10日間くらいホテル療養して、お酒もタバコもダメ。で、窓を開けたら焼き鳥の匂いがするし...(笑)。体調は全然大したことなかったんですよ。自分は熱も出るタイプじゃないし。
―休みの日は何をしていますか?
犬の散歩を1時間ぐらいしてます。でっかいゴールデンレトリバーを飼っているので。1時間歩いたらまあまあの運動ですね。
―体調管理とかはどうですか?
体調は抜群です。こないだ胃カメラやったけど、何の悪いところもなく、尿酸値も正常だし、肝機能のガンマも20ぐらいしかないです。正常です。お酒は365日飲んでいるんですけどね。脂肪肝でもなかったです。ただ、毎日下痢なのがちょっと心配ですね。(笑)
―ここまで振り返ってオートレーサー生活はどうですかね?
いやあ、もう1回やり直せるならやり直したいですね。デビュー5年目くらいに戻りたい。もっと頑張りたかったですね。もっとやれたって思いますね。スタートを何とかしたいって20年くらい言ってるんですけど、全然どうにもならないですね。(クラッチの)セッティングもずっとサトマヤ(川口31期・佐藤摩弥選手)と同じなんですけど、違いますね。今日もドーンっと行かれて...。有吉さんとかにもアドバイスをもらってるんですけど、でもダメですね。クラッチの離し方とグリップの開け方がうまく連動しないんです。
―これからどうなりたいとか、目標とかはありますか?
賞金が毎年だいたい同じぐらいなのでもっと稼ぎたいですね。いっぱい稼いで税金をいっぱい払えるようにしたいですね。(笑)
―最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
オッズパークはポイントも付きますし最高ですね。ネット投票はオッズパークをおススメします。自分も頑張ります!
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伊勢崎所属の37期。2月にデビューしたばかり。37期養成所最優秀賞ということでデビュー前から注目を集めていました。そして、デビューから初優勝まで負けなし。デビュー最速優勝記録を更新、さらに連続優勝、デビュー連勝記録までも更新!オートレース界にスーパールーキーが現れました!そんな浅倉選手にいろんな話しをお聞きしてきました。
(取材日:2024年2月29日)
インタビュー / AKI
AKI:デビューから負けなしの10連勝で初優勝、完全Vおめでとうございます!
浅倉:ありがとうございます!初優勝の節は勝ち上がり権利が出て、デビュー節の時とは違う気持ちというか「優勝戦まで行ってやるぞ!」という気持ちがありました。
AKI:デビュー戦は緊張はありませんでしたか?
浅倉:緊張はなかったんですが、試走で風が強く再試走になってしまって迷惑をかけてしまいました。「伊勢崎の風は名物だよ。」とは言われていたんですが「ここまでか!」と驚きました。風を味方につけるのは大変です。けど、その中で1着を取れたのは自分の考えもありましたが、周りの先輩のアドバイスがあったので参考にしつつ少しずつ良くなっていった感じ。デビュー戦で1着取れてホッとしましたしやっと始まったなと安心はしましたね。
AKI:浅倉選手は37期養成所最優秀選手ですが、プレッシャーはありませんでしたか?
浅倉:プレッシャーしかなかったですね。正直苦しかったです。他のレース場の37期が先にデビューして伊勢崎が最後のデビュー。優秀賞の2人(飯塚37期:福岡鷹選手、浜松37期:森下輝選手)がやりすぎというか(笑)最優秀のレベルを上げないでと思ってたんですけど、同期の活躍は嬉しかったですね。37期はここまでのレベルというのを見せてくれたので「自分もやってやろう!」という気持ちになれてありがたかったです。けど、ちょっとやりすぎです(笑)優秀選手以外でもポンポン1着を取っていくから、「こんな期なかなかないんじゃない?」と言ってもらえて嬉しかったです。
AKI:そんな中、勝ち上がり権利が発生してからの節を振り返るといかがですか?
浅倉:デビュー節と比べると競走車を扱う時間は長くなりましたね。全然違いますね。師匠(伊勢崎25期:竹本修選手)や兄貴分の康さん(伊勢崎32期:松本康選手)と話し合って「こうじゃないか?」と色々アドバイスをいただいて。「これから1人でやっていかないといけないから自分でもやってみろ。」と言って頂けたので、自分でいろんなセットを試して練習して、戻ってきてはセットして練習してを繰り返していました。1走1走、今持っている引き出しを全部出せるように競走車を触る時間は増やしました。デビュー節はまずは環境に慣れることがメインでしたが、勝ち上がりが発生してからはしっかり車に向き合えてたと思います。
AKI:エンジンを扱うことに関してはどう感じていますか?
浅倉:教えてもらいながら触っている感じ。まだ多くは扱ってないんですけど、なんとなく音の感じとか、ここを扱うとこういう変化をするというのを教えてもらっていたのでそれを参考に扱ってきました。
AKI:そんな中、勝ち上がり権利が発生した節のレースはいかがでしたか?
浅倉:初日、2日目とそこまで緊張せずレースに臨めました。やってやるぞという気持ちはもちろんありましたが、自分はスタート切って前を走り続けるだけだと思っていたので、スタートからしっかりグリップを開けて走ろうと思っていました。
AKI:準決の上がりタイムは3.397と好タイムが出ましたね!
浅倉:自分は試走がでないで有名。初日で試走戒告をもらっていて、レース後師匠に注意されて。そこから試走の練習もしたんですけど、それでも準決も試走タイムが出なくて。準決で勝ってロッカーに戻ったら派閥の皆さんが心配そうにしてたんですよ。「1着おめでとう!」よりも「お前さ...。」と。まだ競走タイムが出てなかった時だったので「これ2回目の戒告で帰るぞ。」と言われてたんです。結果的にはほんの少しの差でセーフ。師匠は「良かったけどさ...。」という感じ。準決をクリアできたというよりもそっちの印象の方が残ってますね。多分なんですけど、試走タイムが出ない理由がフロントタイヤの当たり付けが甘いみたいで、高すぎて試走で失敗してしまうというか。本走ではちょうどいい高さになってるのかなっと思っています。なので、経験不足ですね。そこを修正して試走からタイムを出せるようにしていきたいです。
AKI:優勝戦では試走3.34というタイムが出ました!
浅倉:そうですね。優勝戦のタイヤは準決と同じフロントタイヤだったのですんなり試走ができたんだと思います。
AKI:優勝戦、緊張はありましたか?
浅倉:緊張はここで出てきましたね。自分はあまり意識はしたくなかったんですが、周りの方からの青山さん(伊勢崎31期:青山周平選手)のデビュー最速優勝記録のことを言われていて。自分の走りをすれば勝てると思っていたんですが、周りの期待が高すぎて「応えられるかな?」という部分で緊張感がありましたね。なので、自分では勝てると言い聞かせていました。
AKI:結果的にスタートして6周回しっかり逃げ切れました!
浅倉:そうですね。落ちついて。けど、森村さん(伊勢崎29期:森村亮選手)が来ていて、スリッパとエンジンの音がカラカラ、ゴー!と聞こえてきてて。「やめてー!!」という思いでした(笑)
AKI:初優勝!ゴールした瞬間はいかがでしたか?
浅倉:もう、本当にホッとしましたね。やっとオートレーサーとしてスタートしたと。ロッカーに戻ったらすぐに記録のことも言われて(笑)「次節も楽しみだね!!」と。「もう次節の話か!!」となりましたね(笑)けど、デビュー最速優勝記録更新は嬉しかったですし、自分が37期最優秀だからやってやんなきゃ!という気持ちもありました。なので、初優勝、記録樹立は嬉しい、ホッとしました。
AKI:飯塚の福岡選手なんですが山陽で連勝が途絶えた時「浅倉に優勝先越される!」と思っていたらしいですよ!
浅倉:(笑)けど、福岡は天気が天気だったんで。凄く意識してくるんです。自分はあんまり意識したくないんですが(笑)けど、自分が優勝したあとしっかり優勝してましたもんね。福岡凄いんです。
AKI:その後、すぐに開催がありまた優勝!デビューから連勝記録を13に伸ばしました!ハンデも下がる中、初日から振り返っていかがですか?
浅倉:ハンデが重くなって、初日からスタートで叩かれてしまいました。朝練も沢山いってたんですが"13連勝"というのがどこか引っかかってて「フライングだけはダメだ!」という気持ちが勝ってしまっていました。結果、0.25というスタートタイミング。「寝てただろ!」と周りの方に言われました(笑)流石に起きてましたが緊張してましたね。ただ、自分のレースの前に森下が負けてしまって。一緒に優勝戦を走ることしか考えてなくて、自分が13連勝するか、あいつが止めるかだけを考えていました。なのでその分自分がという思いで走りました。スタートも行かれるという想定もしながらどんな展開でも良い走りができるよう構えて。その中で、スタート行かれても逆転できたというのは、他の選手に「逃げるだけじゃないんだぞ!」というのを見せつけられたんじゃないかなと思います。あのレースで「お、こいつやるじゃん!」という風に思ってもらえたらいいなと思いました。
AKI:その逆転をした1周回3コーナーの突っ込み凄かったですよね!
浅倉:自分でも「突っ込みすぎた!曲がれるかな?」と思ったんですが、なんとか曲がれてそこからはそのスピードに乗れたんであとはそのまんまの勢いで走りました。ただ、準決のスタートも0.20タイミング。寝てはなかったんですけど(笑)練習ではうまくタイミングから切れてるんですが、いざレースになると遅くなってしまって。慎重になりすぎてますね。まずは0.15あたりで安定するように切っていきたいです。
AKI:2度目の優勝戦、記録も期待される中どうでしたか?
浅倉:記録、記録ばっかり言われちゃって。同じ優勝戦に乗ってた金山さん(伊勢崎27期:金山周平選手)にタイヤ削りをするところでお会いして「お前を止めるのは俺じゃ!」と言われたんです。こうやって意識してもらえてるんだなと思うと嬉しくて。それだけ目立つレースをできてるということは自分が乗れてる証拠だなと思いました。
AKI:1度目の優勝戦で緊張が出てきたと仰っていましたが、2度目はどうでしたか?
浅倉:もうバックバクでしたね。1回目よりきつかったです。前回と同じ試走タイムは出てたんですが、ハンデが縮まって、自分より試走タイムが出てる人が初優勝の時より圧倒的に多かったし、哲也さん(伊勢崎34期:石川哲也選手)が3.25というタイムで風速も8mあって、色々考えてしまいました。その後もピットではレース展開ばっかり考えてパンパンな感じ。これはやばいと思ってしまいました。なので、自分で「落ち着け、落ち着け。」と思い続けてました。
AKI:やはり2級車は風が強いと大変ですね。
浅倉:本当に大変です。2日目が1番強かったんですがヘルメット飛んでいくかと思いました(笑)あとは、向かい風だと進む感じがなく、どうしたら良いんだろうという感じ。ただ、優勝戦の方が風が弱かったので2日目よりは乗りやすかったですね。
AKI:そんな中、優勝戦のスタートしっかり決まりましたね!
浅倉:0.18と0.1台に入っていましたし、上手くクラッチも繋げてそのまま伸びて行ってくれました。後ろの選手と距離が縮まらなかったので良かったと思います。スタート切ってからゴール線までの直線は速い方だと思います。そこからは思い切って1コーナーに飛び込めば戦えると思っていました。そこからの6周回ですが、1回目よりも長かったですね。前回は後ろの音を気にしてるせいか早く感じたんですが、今回はちょっと距離があった分、風との戦いというか1人で淡々と走るというのが長く感じましたね。1人で淡々と走るのは苦手ですね。
AKI:その長い6周回を逃げ切った時はどんなお気持ちでしたか?
浅倉:なんとか振り切れましたね。2着は金山さんで、レース後に自分を見つけてくれて「参りました!!」と大きな声で言っていただきました(笑)こちらも気持ちよく「ありがとうございます!」ということができました。ほんと最高です。
AKI:レース後はガッツポーズが出ましたよね!
浅倉:そうですね。けど、哲也さんが転んじゃってあんまり大きくガッツポーズはよくないかなとは思ったんです。それでも連続Vでガッツポーズをしないのもあれかなと思って小さめにガッツポーズをしました。「よしっ!」という感じで軽くさせてもらいました。それくらい嬉しさはありました。
AKI:初優勝最速記録、連続優勝、デビューから13連勝、記録更新となりましたがいかがですか?
浅倉:前節に言われたところまで自分が持っていけたこと素直に嬉しかったですね。皆さんが期待してくれた通りというか、それに応えられたので嬉しかったです。
AKI:ウイニングランを2度もしていますが、ウイニングランはどうでしたか?
浅倉:もう凄いっすね。例えようがないというか。1回目は涙を堪えて。2回目の時は「前回が遅すぎたからもっと早く走れよ。」と言われていたので少し早く走って。けど、お客さんが「おめでとー!!」と言ってくれることに対して「ありがとうございます!」と返すだけなんですが、なんか温かさを感じて。「俺ちゃんと優勝できたんだなぁ。」と思いながら、風のせいにして少し涙が出ちゃいました。ウイニングラン後半、パンダの前を通るあたりがやばかったです(笑)
AKI:早くも注目の的になりました。今後はどんな走りをしたいとか目標は考えているんですか?
浅倉:目標は大きいレースに出れたら嬉しいですね。自分の1期上の栗原さん(浜松36期:栗原佳祐選手)はSGグランプリに出てたので、そういう大会に自分も呼んでいただけるような選手になりたいというのが最近の目標ですね。
AKI:ここまで連勝を続けていますが、課題というのはどこに感じていますか?
浅倉:試走とスタートですね。とにかく試走戒告をしないよう。レースで速いだけではダメなのでちゃんと直していきたいです。あとは、周回重ねてのラップタイムが安定してないと思うんです。自分の弱いところ。今後、同ハンや自分の前に選手がいることがあるかもしれないので、今のコースは走れなくなる。違うコースで走る練習をしつつタイムも出せるように。「こいつはハンデが下がっても強いんだ!」と思われたいんで課題にしていこうと思っています。「ハンデありきで勝ってるんじゃん!」と言われると悔しいので。
AKI:37期特設サイトのプロフィールに「常識を覆します!」と書いてありましたが、まずは新記録樹立など常識を覆したんじゃないですか!?
浅倉:覆せましたかね!?そうだと嬉しいですね!自分で言ったものの「どうやったら常識って覆せるんだろう?」と思っていて(笑)記録を作れたことは嬉しいです。今後は2級車でハンデを背負って戦って勝つことが重要。2級車でハンデがあるってカッコいいじゃないですか。この前のレースでは村瀬さん(飯塚36期:村瀬月乃丞選手)が8号車から走っててめちゃくちゃカッコよくて。「2級車で8枠ってなんだよ~!!」て。自分もそうなりたいです。「コイツ勝てんのかよ!?」という位置から勝って「凄い!」と言われたいし見てもらいたいですね。今後も一走一走全力で頑張ります。
AKI:ちなみに、車名の「ドリーメンJ」というのはどういう意味なんですか?
浅倉:夢という意味の"DREAM"に"EN"足して「DREAMEN」。夢見る男、夢を掴む男という感じで勝手に作りました。そこに名前の樹良の「J」をつけて"ドリーメンJ"にしました。
AKI:まだまだ始まったばかりのオートレーサーとしての人生ですがいかがですか?
浅倉:いや~幸せですね、毎日。賞金があって選手の皆さんと「ああじゃない、こうじゃない」と話しながらバイクの仕事ができることは自分にとって幸せですね。バイクでご飯を食べていきたいと思っていたので選手になれてよかったです。師匠や兄貴分もみんな優しくてすごく良い環境。なので、結果で恩返ししたいと思っています。やってもらった分、やってもらった以上のことを結果で返していきたいです。今の結果は全て派閥や色んな人のお陰。感謝しかないです。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
浅倉:今後も一走一走全力で走って、レースで目立つ走りをしたいと思います。浅倉樹良の応援をよろしくお願いします!!
(写真は伊勢崎オートSNSより)
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今年の1月17日にデビューしたばかりの村田選手。オートレーサーになるキッカケはなんと「オッズパークのCM」だったそう!!どんな経緯で知ってそこから選手になろうと思ったのか、お話をお聞きしてきました!
(取材日:2024年2月26日)
インタビュー / AKI
AKI:初めてオートレースを知ったのがオッズパークのCMを見た時と聞きました!
村田:そうですね。いつも通りテレビを見ていたらオッズパークのCMが流れて。その時にチラッとオートレースの映像が映って。そこで「なんだこれ?」となったのが初めてです。それまではオートレースは知りませんでした。家からボートレース場は近いので、ボートレース、競馬は知ってたんですが、オートレースは知りませんでした。
AKI:そのCMはアンタッチャブルの山崎さんのですか!?
村田:そうです!なんだろう?となって調べてみたら、たまたま選手募集の期間で受けてみようとなりました。ただ、バイク経験はレースのようなものはなく通勤で中型に乗るくらい。
AKI:選手募集を見てすぐに"受けてみよう!"となったんですか?
村田:そうですね。軽い感じというか、すぐに受けてみようってなりました。バイク自体は通勤くらいですが乗っててカッコいいなぁと思っていたので試験を受けようと思いました。それまでは、公営競技の選手になろうって少しも思っていませんでした。オッズパークのCMが本当にキッカケです。
AKI:それまでは働かれていたんですよね?
村田:はい。高校卒業してから工場で働いていました。当時はこれをしたいというのが特になく。公営競技も少し遊ぶ程度で。ボートレースを観たりしてましたがボートレーサーになろうというのはありませんでした。なので、CMの「オーズオッズオッズオッズオッズパーク!」がキッカケです(笑)一瞬映る競走車の姿を見て「あ、カッコいい!」と思ったところからですね。
AKI:試験を受けるにあたって周りの反応はどうでしたか?
村田:周りには親にも言ってなくて。試験の最後に保護者面談があって、そこで初めて親に言いました。「手伝ってくれない?」と。親は驚いてました(笑)「えっ?」という感じ。けど、親は森さん(川口25期:森且行選手)を知ってる世代でオートレースも知ってたみたいで。最初伝えた時も驚いていましたが否定的ではありませんでしたね。やりたい事やっていいよ、という感じで自由にさせてくれる親です。
AKI:実際試験を受けて受かりました!その時の気持ちはいかがでしたか?
村田:嬉しかったんですが「本当に!!?」という気持ちも大きかったです。試験で同じ時間、部屋の方が昔からオートレーサーになりたい!という感じの方で。それに比べたら自分は"受けてみよっかなぁ!"という感じだったので自分が受かってびっくりしました。
AKI:そこから、養成期間が始まりますがいかがでしたか?
村田:楽しかったですね!ずっとバイクに乗れて、色々バイクを扱ったりも出来ましたし。バイクにそんなに乗った事がない中で、競走車に乗ったり扱ったりすることは奥が深いなぁと。面白かったですね。競走車を扱うのは楽しいですね!ただ、初めて競走車に乗ってみたときは見てた時とは全然違いました。初めの方というか、今もなんですが、走行が上手くいかなくって。フォームやスピードを上げていくことの難しさを感じています。課題をクリアして出来ていくことは楽しかったんですけど、上手くいかなかったらしんどいというのはありましたね。同期も速いし自分と比較してしまう部分はあります。後は、養成所で初めて落車したときは恐怖心が出てしまいました。ただ、転げたのが夏休み前でそのまま夏休みに入って。久々に乗ってみたら落車の恐怖心を良い感じに忘れていて(笑)夏休み明けからは少しずつ速くなるようになって、上手く乗れるようになりました。少し感覚を空けるというのも良いんだなぁと思いました。
AKI:そんな苦労を乗り越えてデビューしましたがここまでいかがですか?
村田:いやー思ってたのとは違いましたね。主に走りの面が多いんですけど。デビュー戦も緊張しましたね。試走前からいろんな気持ちがあって一節目は全くダメでした。いっぱいいっぱいというか緊張もあって集中しきれなかったです。初めはへこんだんですが、切り替えるしかないなと思って。とにかく練習して上手くならないと。誰よりも練習に行って頑張らないと!という考えに切り替わりました。「次のレースこそ1着取ろう!」と思って臨みました。
AKI:そして、次の節の2日目に掴んだ初勝利!いかがでしたか?
村田:嬉しかったです!「やっと取れた~!」という感じ。5走目での1着だったんですが凄く長く感じました。同期がどんどん1着を取っていたので頑張らないとと思っていました。養成所の時はみんなと一緒に走って、卒業検定でのタイムもあまり変わらなかった中でデビューしてからは差が出て悔しいです。環境が変わって上手く対応出来てないと思うので、そこを早く対応出来るようになりたいですね。
AKI:オートレース公式でのインタビューで尊敬する選手は?という項目に「ダルビッシュ有選手」と出ていましたがどういうところを尊敬してるんですか?
村田:元々オートレース選手を知らない中で、ずっと野球をやってて憧れていたダルビッシュさんだったので名前を挙げさせてもらいました。スポーツ選手という面で尊敬してます。メジャーに行っても活躍してて、身体のこと、探究心、常に上を目指して上手くなろうという気持ちはオートレーサーになった自分にとっても大切なことだと思います。乗り方やセッティング、腰回りやハンドル周りなど、これからどんどん良くしていかないといけないので、そういう"探究心"を見習っていきたいなと思っています。
AKI:たしかに、いつも競走車を何かしら扱ってますよね!?
村田:そうなんです。時間がある時はいつも扱ってます。なので、師匠(山陽31期:春本綾斗選手)にはやりすぎて訳わからんくなるぞと言われています(笑)けど、色んなことしたいと思ってとにかく手を動かしています。競走車に乗り出して1年も経ってないのでとにかく色んなことして、色んな発見して、その方が大事なことかなぁと思っています。オートレースを好きになったので、家でもレースを見たり考えたりするようになって。"探究心"を大切にして色んなことを学んでいきたいです。
AKI:お話が出ましたが師匠はどんなかんじですか?
村田:この前の飯塚整備日の時に師匠は斡旋なかったんですが、自分が「練習したい!したい!」と言っていたらわざわざ来てくれて。凄く優しく、師匠が春本さんで良かったなぁと思います。なので、師匠にも恩返しできるように頑張らないとなぁと思っています。
AKI:1年前には考えられないような人生の変化がありましたね!
村田:そうですね(笑)オートレース人生になってます!友達にも報告したら、デビュー戦見てくれたり、レース場まで見に来てくれたり、恩返ししたいなぁと思っています。
AKI:始まったばかりのオートレーサー人生。今後の目標はありますか?
村田:まずはS級の選手には絶対になりたいです。その為には日頃の生活から気を付けていきたいです。レース場の外では走ったり体を動かしたりしてます。元々体質的に太りにくいところもありますが、結構気をつけて生活はしています。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージお願いします!
村田:オートレースは未経験者でもチャレンジできて、スピード感、迫力が凄く魅力です!今はなかなか成績を残せてないんですが、これから一走一走確実に成長してとにかく強くなるので応援よろしくお願いします!
(写真の一部はJKAより)
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