通算1,000勝までのカウントダウンが始まった浜松24期伊藤信夫選手。日本最速男と語り継がれている信夫選手は今年選手生活25年を迎えています。これまでの選手生活、目前となった通算1,000勝、更にSGの舞台について聞いています。これからも活躍が期待される浜松が生んだ遠州のスピードスター伊藤信夫選手をもっともっと知って下さい。(インタビュー取材は1月4日浜松オートレース場です。)
インタビュー / 内野久照
内野:2020年始まりましたが?
伊藤:昨年もそうですが心掛けている事は一走一走を大事にすると言う事です。
目の前の事を今、今、今と思って一つ一つやっています。
昨年の終わり頃に1着を取った次のレースで惨敗する事がありました。8着を取る事が何度もありました。
ちぎられての8着です。まったく追い付けないレースがありました。
その時に思った事は無駄な幅が大きいという事です。
やっぱり大きい着を取りたくないのでどんなに調子が悪くても4着5着にはおさえたいなと思いました。
内野:通算1,000勝に手が届くところまで来ております。
伊藤:はい。まだ意識はしていませんし達成してもほっとする事はないと思います。
ただ1,000勝を達成した選手が沢山いる訳ではないですしこれは記録として残るので1,000勝まで残り5勝を切ったらしっかりと意識しようかなと思っています。
内野:1番の思い出のレースは?
伊藤:1999年のグランプリ優勝ではなく怪我から復帰して取った川口のSG第20回全日本選抜オートレースです。
内野:何故そのレースを選んだのですか?
伊藤:その前の年の2006年の4月に大腿骨を骨折して長期に渡り休んでいました。前のように戻れるのか?今まで出来ていたパフォーマンスが披露出来るのか等不安がある中での復帰でした。更に浜松オートの存続問題もあったし自分自身も1着しか受け入れられないというようない気持でレースに挑み続けていた時期でもありました。
復帰してすぐは勝てなかったけど段々勝てるようになり短い期間での完全復活が出来ました。またSGの舞台で結果を残す事が出来たのでこのレースが一番の思い出に残るレースです。
内野:悔しかったレースはありますか?
伊藤:どのレースが悔しかったというのではなく試走が出ているのにフライングをしたり、自分のミスで反則したレースは悔しさがいつも残っています。
内野:仕事に対して心掛けている事は?
伊藤:最近は年齢(今年48歳)の事ばかり言っていますが...。
これまで成績が落ちていないという事は現状維持ではなく成長していると思うようにしています。
若い時のように自分を追い込みガムシャラに1着を追いかける。
1着しか見えなくてS級ランク上位をいつも狙うというのではなく今出来る事やれる事をやり続ける事だと考えています。
若い時と比べてパフォーマンスが落ちているのは事実ですがレースでは今の一番良いところを見せて行きたいです。
内野:今、特に意識してやっている事はありますか?
伊藤:同じ事をしてダメなら違う事をするようになりました。
テーマを変えて行くようにしています。柔軟性を持って取り組むようにしています。
昨日だめだったら今日は結果を出せるようにと求めています。
乗り方もそうですが現代オートへの対応を意識してやっています。
内野:信夫選手にとってのSGとは?
伊藤:最高の舞台です。凄いステージだと思います。SGを取るという事は本当にすごい事だと思います。
もう一度SGを取るとまでは言いませんが昨年はSGファイナル優勝戦にのる事が出来なかったので今年はSGの優勝戦にのれるように頑張りたいです。
内野:信夫選手にとってオートレースとは?
伊藤:完璧に仕事なんですよね。選手になるきっかけが一着を取りたい一着を取って稼ぎたいと始まったのが僕のオートレース人生です。いつも最善を尽くすという事です。
これをずっと続ける事が難しいです。この事とこれからも向き合って続けて行きます。
当たり前の事ですが...。
内野:いつ頃選手になると決めたのですか?地元は浜松ですね?
伊藤:地元の工業高校出身です。モトクロスをやっていました。バイクが好きでした。
卒業後はバイク屋さんに勤めました。その時にレースを見るきっかけがありました。
同級生とオート観戦に行き選手募集を知りました。
当時は受験の条件に年齢制限があり21歳になる年だったので、最初で最後のチャンスでした。試験を一度も受けた事が無く対策も出来ず聞ける人もいないまま受ける事になりました。
バイクが好きだったのでバイクに携わる職業でご飯が食べられる。
バイクの仕事で生活できるという事に憧れがあったので合格した時はすごく嬉しかったです。
内野:選手になってこれまで続けている事はありますか?
伊藤:25年間、体重計に毎日のっています。現在54kgです。もう少し痩せないとと思っていますがそこは甘いのかもしれません。(笑)
内野:今年は選手生活25周年ですね。
伊藤:長いようであっという間という感じもありました。一生懸命やっていたので自分でも何が変わったかは分かりませんが、頑張って来たと自分でも思っているし決してなまけてはいませんでした。
ここまで25年間頑張ってきたなと正直に思います。
内野:大事にしている言葉はありますか?
伊藤:『継続してやる事』です。当たり前ですがずっと続けて行く事、結果を求めて行く事は難しいですね。継続は力なりと言いますがその通りだと思っています。
内野:若い選手がどんどん入ってきていますが?
伊藤:若い子が入ってきてレースの流れも変わってきているし世代が違う事を受け入れて順応性を持って取り組んでいきたいです。
内野:浜松のおすすめは?
伊藤:食べ物はもちろん『うなぎ』です。月に一度は食べるようにしています。どこのお店も美味しいですよ。
内野:観光・遊ぶところでのおすすめはどこでしょうか?
伊藤:テーマパークという場所ではありませんが浜松ではフラワーパークが有名です。僕がおすすめするところは山の方になりますが『はままつフルーツパーク』です。
浜松はフルーツの町でもありますし季節のフルーツが盛り沢山でフルーツ狩りが楽しめるので是非行かれて下さい。
内野:信夫選手にとってファンの皆様の存在は?
伊藤:特に地元のファンの皆様には感謝しています。試走に行く時に自分に向けての声援だと分かりますし自分への支持なんだなとダイレクトに伝わります。
これまでにヤジや嫌な事を言われた記憶がありません。調子が悪くても激励を受ける事が多いです。皆様の一言一言がすごくありがたく感じています。
ファンの皆様の存在がすごくありがたいです。本当にありがとうございます。
内野:オッズパークをご利用の皆様にもメッセージをお願いします。
伊藤:出来る限り精一杯頑張りますのでこれからも応援宜しく御願いします。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。
飯塚所属の33期。2017年7月にデビューし現在(2019年12月29日)の優勝回数は2回。浦田信輔選手(飯塚23期)に憧れ"夢はオートレーサー"を見事に叶えた選手の1人。そんな憧れの浦田選手と同じ整備グループの田中茂選手(飯塚26期)の弟子となる。先輩選手から刺激を受けながら過ごした約2年半、そして今後の目標などお話し頂きました。
インタビュー / AKI
AKI:小さい時からオートレースを観ていたということですが、いつ頃からなんですか?
木山:小学生の時からです。
AKI:初めてオートレースを観た時はどんな印象でしたか?
木山:「かっけー!!!」と思いました。初めて観に行った時にちょうど浦田さんが走っていて。すぐ浦田さんの大ファンになってオートレースに惹かれました。
AKI:選手になろうと思ったタイミングはいつなんですか?
木山:最初にオートレースを観た時です。すぐに選手になりたいと思いました。
AKI:1発で引き込まれたんですね。いざ試験を受ける時を振り返るとどの様な感じだったんですか?
木山:自分は中学のころから全く勉強が出来なくて(笑)高校の時も馬鹿だったのでオートレーサーの夢も諦めかけていました。体力も無いし。なので、試験を受けて「受かるぞ!」というよりも、とりあえず受けてみよう。落ちたらまた次のチャンスで、という感じでした。そしたら受かって。学校終わって携帯を見たら親から電話がめちゃくちゃかかってきていて。最初は身内の不幸かと思いました(笑)けど、「受かったぞ」と合格の連絡で。ダッシュで帰りました。
AKI:御家族みんなでオートレースファンなんですよね。
木山:そうなんです。オートレース好き家族です。うちはビンボーなので、選手になって親孝行を出来ています。憧れのオートレーサーになれて嬉しいです。ここに来なければ何をしているだろう...アルバイトかな。ニートかな。よかった手に職につけれて、ほんと良かった(笑)夢中にもなれてレースも純粋に楽しいです。
AKI:初優勝の賞金の使い道は?
木山:貯金しました(笑)仕事でも使うので。お金もかかりますし。親にも何かしたと思います。はっきりは覚えていませんが、何かしました(笑)
AKI:試験に見事合格。そして、憧れの浦田選手と同じ整備グループとなりましたね!
木山:やっぱり嬉しいですね。最初は「浦田選手と同じロッカーグループ...まじか!」という感じでした。
AKI:浦田選手の第一印象は?
木山:緊張しかなくて。あんまり覚えてないです(笑)けど、浦田さんがよく喋る人とは思わなかったのでびっくりしました。
AKI:田中茂選手が師匠になると聞いた時は?
木山:もちろんそのことも嬉しかったです。速くて活躍している選手なので。自分がいるロッカーはみんな速い。凄いロッカーに入ったなと感じています。
AKI:田中茂選手の第一印象は?
木山:怖いとかは無かったですね。ただ、もちろんレースの事は厳しい部分もあります。けど、怒られるという感じではなく「ここはこうで...」という感じです。指導をするという感じですね。
AKI:茂選手はどんな人ですか?
木山:面白い方です。大好きです。オートへの向き合い方が凄いですし、人間性も大好きです。
AKI:実際に活躍している先輩の整備を間近で見ていかがですか?
木山:仕事がとにかく速いです。最初は本当に訳分かんなかった。ここのロッカーは下回りの整備を行うことが多いんですが...本当に訳わからなくて(苦笑)手伝いたくても出来ませんでした。
AKI:ちなみに、茂選手といえば筋トレですが、木山選手は筋トレされないんですか?(笑)
木山:2020年から始めようかなと考えています。コソッと。(笑)
AKI:そこは茂選手には言わないんですね(笑)
木山:言わないです。まだ早いかなとも思うので。けど、いずれ一緒に筋トレしようと考えています!(笑)自分は体力もないんで体力作りも兼ねて。レースをしてて後半キツイですし、今のままじゃ10周はもたないです。8周のレースもしたことがないので分からないですが6周でもエンジン悪ければキツイです。エンジン良ければ良いんですがいつも良いとは限らないですし、今後は体力も付けていきたいです。
AKI:ただ、デビューしてここまで順調に見えますが?
木山:もちろんまだまだな面もありますが、順調にいってます。優勝も2回できていますし。けど、早く最重ハンに行きたいですね。目標はまずそこです。同期も最重ハンで走っていますし。ただ、最重ハンデはきついだろうな...(笑)
AKI:今のハンデ位置に関してはどう感じてますか?
木山:最初はきつかったですね。人を捌く技術もいるし、スタートの速さも違います。スタートには自信がある方なんですが、角度が付くハンデ20、30mの外側になると厳しいですね。内側なら良いんですが。
AKI:ただ、近況は安定した成績ですよね?
木山:ハネがないからですね。それが一番です。ハネがないとエンジンの整備に時間をかけれます。けど、ハネを治すのにかなりお金がかかりました。フォーク一式、フレーム一式、エンジンも扱いました。結果的に原因はハンドル。師匠や浦田さん、桝崎さん(飯塚28期・桝崎陽介選手)がつけているハンドルのパーツにしたら治りました。ハネがないだけで全然違いますね。ハンドルのパーツを交換してすぐに1着1着です。
AKI:スタートに関してはいかがですか?
木山:スタートは自信がある方です。感覚ですがスタートに苦労したという感じはなく。クラッチ板を定期で交換する程度であまり扱いません。
AKI:湿走路に関しては?
木山:雨はちょっと...。苦手ですね。恐怖心とかは無いんですが何故か乗れません。湿走路は課題です。ブチ走路の方が良いですね。コーナーが乾けば濡れている走路でも走れます。
AKI:飯塚はミッドもありますが、消音マフラーに関してはいかがですか?
木山:消音は嫌いじゃないです。飯塚は。川口はとんでもなかったです。跳ねるしエンジンも合いづらいですね。ただ、消音の方がスタートが良いです。
AKI:ミッドは不規則になりやすく体調崩したりしないですか?
木山:それは大丈夫です!
AKI:さすが!若さですね!
木山:ですかね?きますか?
AKI:きますね〜(笑)羨ましいです(笑)寝れなくなったりしますよ。
木山:...寝れますね(笑)
AKI:デビューからの勝利数は43回。この数字はいかがですか?
木山:悪くはないんじゃないですかね。
AKI:デビューして2年半、改めて振り返ってどんな2年半でしたか?
木山:デビュー当初はきつかったですね。縦社会に慣れなくて...
AKI:学生時代は部活動とかはされていなかったんですか?
木山:高校時代はなにもやっていませんでした。帰宅部です。中学は野球部だったんですが、高校は早く帰りたくて(笑)
AKI:なるほど、その縦社会に馴染めなかったんですね。
木山:はい。挨拶とかも自分なりには声を張ってるつもりなんですが「声を大きく。小さい!」とよく言われます。今はだいぶ慣れました。
AKI:そういえば、同じ整備グループで新しい練習着を作りましたよね!ファンの方の間ではこの練習着何人いるんだろうと話題になってましたよ。
木山:茂さん、陽介さん(飯塚28期・桝崎陽介選手)、浦田さん、安東さん(山陽25期・安東久隆選手)、飛竜さん(山陽29期・丹村飛竜選手)、石橋さん(山陽28期・石橋大選手)、 矢野さん(山陽31期・矢野正剛選手)、岡松さん(山陽17期・岡松忠選手)...めっちゃいますね。茂さんは自分の名前入りとリーチマイケルがあります(笑)みんなで作ろうとなりました。ただ、自分はラグビー全く見ていなかったのでわかりません(笑)けど、ツナギと良い感じの色合いになったんでこれはこれで良かったです。
AKI:フェンダーも新しくなりましたね!
木山:はい。車名にもなってる「チャモスケ」です。
AKI:木山選手の愛犬なんですか?
木山:実は違います(笑)
AKI:ええ!てっきり愛犬かと(笑)
木山:そうなんです。愛犬と思われてる方もいるんですが、自分のイヌじゃないんです。小学生から仲良しの友達の家の犬です。結構家にも遊びに行くんですが、友達のお父さんが「1級車になったら「チャモスケ」と車名をつけて欲しい。」と言われていて。なので実は愛犬ではありません(笑)
AKI:なるほど(笑)けど、お友達の御家族も一緒に応援して下さってるんですね。
木山:そうですね。飯塚オートにも来てくれています。
AKI:応援といえば、ロッカーに名前入りのタオルが飾ってありますが、こちらはファンの方から頂いたんですか?
木山:はい。頂きました。この写真は、伊勢崎のBバトル、8号車の時のものです。この時は優勝したかったなぁ...かなりチャンスでした。
AKI:木山選手自身も元々はオートレースが大好きで選手のファンで。けど、今は逆の立場になりました。自分にファンがいるというのはどんな感じですか?
木山:やっぱり嬉しいですね。FAXも嬉しくて全部取ってあります。伊藤正真(伊勢崎33期)ほどファンはいませんが(笑)ファンの存在は自分にとってとても大切です。
AKI:レースで人気になることに関しては?
木山:自分は試走があまり出るタイプではなくて。けど、最近はタイムも出るようになりました。なんでかはわかりませんが。なんでなんだろう?(笑)いつも通り走っているんですが。試走をしっかり出して安定させるようにもしないとですね。
AKI:目標はなんですか?
S級に上がることですね。黒ちゃん(川口34期・黒川京介選手)がGIを獲ったので自分もグレードを獲りたいですが、まずは最重ハンデになってS級になることです。
AKI:同期がGI獲る所を観てどう思いましたか?
木山:嬉しいですね。やっぱり、同期が勝つのは。悔しいという気持ちより祝福の気持ちがほとんどです。
AKI:課題はなんですか?
木山:捌きですね。1級車に乗り替わってからすぐに優勝したけどあれは逃げのレース。もちろん優勝は嬉しいですが、捌きでの優勝はまた違うと思います。後ろから追い上げての優勝もしたいです。
AKI:今後、どんな選手になりたいですか?
木山:自分のことを知ってほしい。顔と名前とセットで。誰?とならない選手になりたい。良い走りをしないと覚えてもらえないので、しっかり成績を残して"木山優輝"を知ってもらいたいです。多分マイペースなんで周りは気にせず自分は自分で。コツコツ頑張ります。
AKI:それでは、最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
木山:"木山優輝"を知ってもらえるように頑張ります。応援よろしくお願いします。
最後に、
「プロフィール写真変えて欲しい。ガキっすもん。同期何人かは撮り直しているんですが、自分は撮り直してなくて。新人の方がかっこいいすもん。恥ずかしい。。。」
と言っていました。JKAさん、木山選手の写真を撮り直してあげてください(笑)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
今回のインタビューは川口のスピード王子・33期黒川京介選手です。
昨年は1級車に乗り換わりグレードレースの舞台で大活躍を遂げた川口33期黒川京介選手。見た目とは裏腹に闘志に満ち溢れたオート界のヤングスターに、昨年の戦いぶりと今年の抱負を聞いています。
インタビュー / 内野久照
内野:昨年はどんな年でしたか?
黒川:はい。充実した最高の一年でした。
内野:1級車に乗り換わった節に優勝しSGの舞台でも活躍されましたね。
黒川:2019年1月からは1級車に乗り換わりました。1級車デビュー戦で優勝する事が出来ました。
その時のハンデは最重ハンデから20m前でした。優勝後ハンデが10m重化してからはなかなか勝つ事が出来ませんでした。しかし、4月のSGオールスター浜松では初日・2日と連勝出来、3日目に最重ハンデになる事が出来ました。昨年の目標が早く最重ハンデになる事でしたので、この位置で戦えて嬉しかったです。
初めての10mオープンでは5着と大敗しましたが、準決勝戦の8周戦では走路にも恵まれ0mオープンから逃げ切る事が出来てSG決勝の舞台に進む事が出来ました。
内野:SG決勝の舞台はいかがでしたか?
黒川:SGファイナルの舞台は凄く良い経験になりました。
場違いな状況に一人ポツンと置かれた状態でした。
まず選手皆さんのモチベーションが違いますね。パーツ交換もそうですが整備の量が違うし勝利への執着心が違い過ぎます。色々と教えて頂いたし凄く勉強になった開催になりました。
それからは『勝つ為にやらないと行けない事』を意識するようになりました。
内野:12月の山陽スピード王ではGI初優勝おめでとうございました。優勝までの流れを教えて下さい。
黒川:11月の飯塚オートレース場での日本選手権落車後にケースを交換し、川口GI初日にシリンダーを、3日目終了後にクランクを交換しました。最後に山陽初日にヘッド交換をしました。パーツ交換が続き車はほぼ新車の状態でした。
山陽では初日から手応えがあり良い動きになっていました。
内野:優勝戦はいかがでしたか?
黒川:残り1周・最終周回では優勝を意識しました。このまま自分が優勝するのかと思うと舞い上がってしまい興奮していましたがゴールするまで集中する事が出来ました。
最重ハンデでの優勝が初めてでした。それが初のGI優勝で、S級での優勝ももちろん初めてだったので本当に嬉しかったです。
今思うと選手権で0mオープンを経験していたので少しずつオープンレースも慣れてきていました。
オールスターの時(優勝戦)よりは落ち着いてレースに挑む事が出来ました。
内野:GI優勝から何か変わりましたか?
黒川:GIを獲りましたが何にも変わっていません。今まで通りです。
内野:あっという間の1年間でしたか?
黒川:はい。本当に充実した1年になりました。今までの人生の中でこんなに良かった年はありませんでした。
内野:バイク経験者と聞きました。
黒川:はい。5歳の時に初めてポケバイに乗りました。小学校ではポケバイレースをするようになり、その後50cc80ccのバイクでレースに参加していました。アマチュアです。それ以外はレースをしていませんでした。
内野:オートレースを知ったきっかけは?
黒川:キューポラ杯開催中の川口オートで行われたポケバイレースに参加した事が僕の人生を大きく変えました。8歳でした。(笑)その時がオートレース初観戦でした。『格好良いな』と思いました。
通知表の表に将来の夢を書く欄がありましたが迷わず『オートレーサーになりたい』と書きました。夢が叶って本当に良かったです。(笑)
内野:養成所の事も教えてください。
黒川:想像以上に厳しい所でした。最初は雑用ばかりだったので嫌でしたね。乗るまでが苦しかった。早くバイクに乗りたかったです。乗り出してからはもちろん楽しかったです。
内野:養成所での一番の思い出は?
黒川:並列走行があって本当は加減して走る事、合わせて走る事が基本ですが木山優輝(飯塚33期)と走った時に目一杯行こうと決めていました。グリップを開けて早く走れて凄く気持ちよかったし楽しかったです。その時タイムは3.45・3.46秒出ていたと思います。その時早くレースがしたいなと思いました。
内野:オートレース以外の事も聞かせて下さい。休みの日は何をされていますか?
黒川:温泉です。千葉の健康ランドのようなところで半身浴をしています。
内野:趣味は?
黒川:ゲームです。(笑)スマッシュブラザーズやスプラトゥーンをしています。
内野:好きな女性のタイプは?
黒川:自分を持っている人です。何かにこだわりを持っている人が良いですね。
内野:レース場に必ず持って行くものは?
黒川:インナースーツです。ツナギの下に着る物です。その時の季節や気候によって種類を変えて持って行きます。
内野:選手になって続けていることは?
黒川:長風呂です。レース場などで摂りすぎた水分が抜ける気がするからです。
内野:ルーティンはありますか?
黒川:レースでエンジンをかける前にエンジンに触る事です。エンジンに『頼むぞ!』とお願いしています。(笑)
内野:ライバルは?
黒川:同期です。デビューする前から一緒に過ごしてきた仲間ですが、今でもお互いが刺激し合っています。だからライバルは同期です。
内野:鈴木圭一郎選手(浜松32期)の存在は?
黒川:ポケバイ時代からの先輩です。極限まで追い求める超ストイックな方です。ここまでやらないといけないのだといつも勉強させてもらっています。
なんとか食らい付いて行こうと思っているのでモチベーションにもなっています。
内野:レース場で一番にする事は?
黒川:ロッカーに行って出走表を見る事です。一緒に走るレースの人を確認して少しだけ作戦を考えています。
内野:後輩が続々と入ってきていますね。
黒川:後輩は勿論可愛いですがレースでは負けないように頑張りたいです。
内野:黒川京介の売りは!どこを注目してほしいですか?
黒川:独走力です。コーナーが止まらなくて試走タイムが出る事があります。その場合レース足がない事が多いので試走のバックストレートの動きを他の選手と比較して下さい。
内野:座右の銘は?
黒川:『謙虚な技』です。「謙虚な心が技を生み、技の心が理想を生む、理想の技が目指す技」という中学の部活の先生が教えてくれた言葉の略です。いまでもサイン色紙に書いた物を部屋に飾っています。
内野:モットーも教えて下さい。
黒川:今の自分に満足しない事です。努力次第で限界は無いと思うからです。
内野:自分はどんな性格ですか?
黒川:優柔不断です。何かに夢中になり過ぎて周りが見えなくなる時があります。先輩にも言われますがまだ子供です。(笑)
内野:選手ロッカー(整備室)で凄く師弟関係を大事にされているように思えますが?
黒川:はい。師匠の中野さん(川口24期・中野憲人選手)には一から十まで教えて頂きました。
ここのグループでなければGIは獲れませんでした。ここで良かったと思っています。
本当に良い環境で仕事をさせて頂いています。僕は恵まれています。
内野:今の課題は何でしょうか?
黒川:もう少し車の使い方を上手くしたい。もっとハンドルワークを極めたいです。近況そうなのですが車の使い方が悪くタイヤを使ってしまい勝負どころで決められない状況になります。最後の1周になっても滑らせないような走りが理想です。
内野:ずばり今年の目標は?
黒川:2020年は年末の大会を目指したいです。
内野:昨年は後一歩届かなかったスーパースタートライアルの出場ですね?
黒川:はい。年末の大一番に出場したいです。その為には昨年以上のポイントが必要です。ポイントを稼がないといけません。
その為には自分がレベルアップする事が必要です。
内野:応援して下さるファンの存在はいかがですか?
黒川:自分を支えてくれています。ファンの皆様の応援はありがたいです。
内野:最後にオッズパークを御覧の皆様に一言お願いします。
黒川:もっと期待に応えられる様に頑張りますのでこれからも応援宜しくお願いします。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。