怪我を乗り越えてカネハルがオーバルに戻って来た。
夢に向かって突き進む。女子ナンバー1になる為に!
インタビュー / 内野久照
内野:お帰りなさい。怪我はどういう状況ですか?
金田:2019年1月19日1級車に乗り替わって2節目でした。
スタート事故です。左足の指三本が粉々になっていました。
手術は2回行いました・入院を2ヶ月程しました。リハビリが痛くて辛かったです。
現在は可動域が狭くて広がらない状態です。
レースをしながらになりますが元に戻るようにリハビリは続けて行く中、今度は10月5日川口の練習で落車してしまいました。今度は右足の一部を骨折しましたがレースをする事、走る事には影響ないとお医者さんから判断して頂き直ぐの復帰を選択しました。
また休んで走れなくなる事が怖いので治療に専念するのではなく走る事を決意しました。
怪我をして休んでいる時にファンの方から励ましの手紙やSNSにてメッセージを頂き勇気づけられました。復帰を早めた理由はファンの皆様の後押しもあったからです。
ファンの皆様の存在が大きかったですね。ありがたかったです。
内野:12月27日に行われるスーパースターガールズ王座決定戦について御聞かせ下さい。
金田:ガールズ王座は意識しています。
怪我をしたので予選が2回しか出られなかった。
他の女子より回数が少ない中でしたが伊勢崎ステージで1着が獲れました。
あの時は凄く嬉しかったです。
内野:今の目標は?
金田:新人王決定戦以外ではまだ優勝戦進出が無いので優勝戦に進む事が目標の一つです。
これまでチャンスはあったのに上手く乗れなかったり落車したりとリズムが悪くプレッシャーに弱いのが原因でしょうか?メンタルですかね(笑)
なかなか準決勝戦にも進出出来ていないのでまずはそこからです。
内野:オート界最軽量と言われていますが...。
金田:そうなのですね...。体重は41kgで身長は158cmです。
太らない努力をしていますよ。42kg43kgがベストです。
沢山食べるのですが自分では消化が早いと思っています。
食べる時間帯は気にしています。
結構ガッツリ食べますが夜遅くには絶対に食べません...。
運動もしていますよ(笑)歩いたりしています。
内野:沢山食べるという事ですが、何が好きですか?
金田:焼肉です。
内野:何から食べますか?
金田:タンが大好きです。牛タンのネギ塩を2・3人前ペロッと食べます。
それと石焼きビビンバを最後の締めではなく途中で挟みます。これが美味しいのですよ。
内野:御菓子は何が好きですか?
金田:カラムーチョが大好きです。でも次の日に息が臭くなるのでレース場では食べません。(笑)
内野:レース場に必ず持って行く物は
金田:サプリメント・青汁です。美容系の物です。1日1杯は飲んでいます。
それと持ち歩き用のグミやハイチュウです。
ぶどう味・グレープが好きですね。
内野:これまでスポーツは何をされていたのですか?
金田:3歳から15歳まで水泳一筋でした。全国大会には行きました。
前職は水泳のインストラクターです。
内野:オートレーサーを目指したきかっけは?
金田:高校生の時に生でオートレースを観戦しました。
今でも覚えているのですが5号車の浜松24期伊藤信夫選手が勝ったレースです。
それから信夫選手のファンになって応援していました。
信夫選手は成績が悪くても試走が出ていなくてもどんな時も一生懸命ファンの為に走ります。その走る姿が好きになりました。
内野:試験は何回受けたのですか?
金田:試験は1回で合格しました。オートの試験を受ける前はしっかりと準備をしました。
体力勝負の所もあると思いトライアスロンの練習に参加させてもらいました。
体力強化に挑んだのです。
受験後は合格通知が届いているのかもしれないと毎日ポストを確認していました。
後日通知が届いていて合格した時は凄く嬉しかったです。
両親も喜んでくれました。
姉二人も凄く喜んでくれました。
今まで何かを目指した事がある訳ではなく目標もなかったしちゃらんぽらんだったので、家族皆が応援してくれています。
内野:養成所はどんな所でしたか?
金田:全部が嫌いだった。全てに付いて行けなかった。何回も帰りたいと思った。もちろん帰れないけど早く卒業したかった。
人が出来る事が自分は出来なかった。理解できていなかった。教官から何回も『帰れ!』と言われた。
本当に何も分からないまま10ヶ月が過ぎました。
またデビュー前にはグループの皆さんの指導の下、一からやり直しました。腰回りやハンドルと乗り方まで全部が変わりました。
内野:デビュー戦の事は覚えていますか?
金田:デビュー戦は8着です。シリーズ最終日にデビュー初勝利となりました。
まぐれです。1着を獲った実感はなかったです。ぽかんっとあけらっかんの状態でした。
内野:勝ち星は同期の中でも上位で女子の中では断トツで近況1着量産していますが?
金田:整備もまだまだ理解できていない中やってもらった事、教えて頂いた事がたまたま上手く行ったときに結果が出ただけです。
内野:その中で思い出に残っているレースは?
金田:思い出のレースは新人王の3日目です。ハンデがあって前に人がいる状況で勝てた事が初めてだったので嬉しかった。黒ちゃん(同期の黒川京介選手 川口・33期)が居なかったから勝てたのかも...。
内野:今のハンデ位置はどう思われますか?
金田:現在のハンデが40m前です。2級車の時のハンデと変わっていません。
悔しいですね。認めてもらえない。初日から勝ち上がれない。中々準決勝戦に進めない事もハンデが下がらない原因になっていると思います。
内野:モットーは?
金田:『明るく元気に笑顔で』でしょうか?
内野:あこがれの選手はいますか?
金田:岡谷美由紀選手(浜松・32期)があこがれの選手です。レース場や宿舎で人として尊敬できる方です。
居るだけで凄いというか存在感があります。
それと静かな感じが好きです。
アドバイスもくれるし相談にのってくれますね。
内野:グループの皆様の存在はいかがですか?
金田:指導を受けて泣いたことは何度もあります。ただ引きずらない性格ですし切り替えが早い方です。だから自分は勝負の世界に向いているのだと思っています。
グループの皆には良くしてもらっています。感謝しかないですね。
内野:レース以外の質問になりますが好きな動物は?
金田:動物ですか...? ひょう・虎・ライオンです。強くて格好いいからです。
内野:好みの男性は?
金田:優しい人です。
内野:芸能人でいうと?
金田:反町隆史です。 イケメン好きですかね...。顔を1番に見ますが性格が大切です。(笑)
内野:趣味は?
金田:旅行ですね。ドライブも良いですね。
内野:車は何を乗っていますか?
金田:車はトヨタC-HRを買いました。賞金で買った一番高い物になります。
内野:休みが1ヶ月あればどこに行きたいですか?
金田:ハワイかオーストラリアに行きたいです。
内野:料理はされますか?
金田:料理はしますがセンスがありません。才能無しです。ただハンバーグは美味しいと言われました。浜松には『さわやかハンバーグ』という有名店がありそこの牛100%のハンバーグが美味しくてマネして作ったけど上手く行きませんでした(笑)
内野:車名の由来を教えて下さい。
金田:ファイナリーは安室ちゃんの歌です。安室ちゃんは格好よくて綺麗で可愛い。全部が揃っています。女性として大好きです。
内野:安室ちゃんを目指している意識はしていますか?
金田:目指しているのかな...うふふ(笑)
内野:男性と混合で走る事が多いオートレース。レース直前ピットではどんな感じですか?
金田:ピットの中では目を閉じています。誰とも目は合わせません。
内野:レースではどこでスイッチが入りますか?
金田:青灯・青ランプの点滅から気持ちが入り始め、針が動いているときはすでに集中しています。
ただスタートで落車したのでまだ躊躇しているというか切れるまで時間が必要です。
内野:宿舎での過ごし方も教えて下さい。
金田:女子選手一人の斡旋の時がありました。ゆっくりできるし一人は意外と良いのかもしれないと思いました。
お風呂も次の人を気にしなくて良いですし時間をかけてゆっくり入れます。
部屋ではくつろいでいます。TVを見ていますよ。
内野:自分自身はどんな性格だと思いますか?
金田:負けず嫌い。人から良く言われる。負けるのが好きな人はいないと思う。
人並に負けず嫌いなのかもしれない。
落車してから自分は変わったと思う。気持ちの変化がありました。
レース場に入る前から緊張するようになった。
レース場に向かう車中でも気持ちが入りますね。(笑)
練習もそうレースでも落車する前とは気持ちに変化が出ています。
この緊張感が良い方向にレースに繋がれば結果が出ると思うし成長できるのかなとも思います。
内野:ファンの皆様からは何と呼ばれていますか?
金田:一番多いのは『カネハル』です。
内野:女子選手が増えてきて女子戦も行われる様になりましたが?
金田:女子が増えていますが戦えるというか捌いて勝っている選手が私もそうですが少ないと思います。女子レーサーは厳しいですけど『捌いて勝つ』をテーマに頑張って行きたいです。その為にもハンデが重化・下がる様にならないといけないですね。
内野:デビューしてから整備面はいかがですか?変わったなと思う事はありますか?
金田:最近エンジンの音を聞くようになりました。これまではわからなかった音の違いは分かる様になりました。
まだ何を扱えばどう変わるというのは難しいですが乗りながら1個ずつ確認しながらやって行っています。分からなくてもエンジンの音を聞く事で次に繋がるというアドバイスからそうする様にしました。
私はドドド・タイヤの跳ねを持っているので練習はほとんど跳ねた状態です。エンジンよりも足回りの調整やタイヤ探しに追われている事が多いです。
内野:レース場での過ごし方。朝起きて1番に何をしますか?
金田:ロッカーの掃除と車体掃除から始まります。
内野:ルーティンはありますか?
金田:レースに向かう時は全ての行動を左側から行います。
つなぎを着る時ブーツを履く時はもちろんですが左手左足と左側から行動を開始しています。
それと走る前と後で必ず競走車に一礼します。心から凄くお礼をするというか感謝の気持ちを伝えます。
無事にレースを終えられるのもそうですし勝っても負けても車に助けてもらっているので必ず一礼します。
怪我をしてからレースへの思いや感情が変わったと思います。
整備も練習ももちろんレースに対しても自分自身が変わっていくのが分かります。
仕事に対する姿勢が変わったのは事実です。
内野:まだ優勝がありませんが?
金田:初優勝はしたいですよ。でも今はそこを考えていない。プレッシャーになる。
プレッシャーには弱いのかな...。
内野:改めて12月27日10Rガールズ王座決定戦への思い意気込みを聞かせて下さい。
金田:飯塚のミッドでの女子戦は展開が向きたまたま私が勝ちましたが本当に誰にでもチャンスがあると思います。もちろん負けたくないですが深く考えず一走一走女子戦に向けて頑張ります。
内野:最後にファンの皆様へのメッセージをお願いします。
金田:今は復帰してまだ思い通りの走りが出来ていませんが佐藤摩弥選手(川口・31期)の様に強くて速くて格好良い選手になりたいです。
その為にコツコツ練習してレースに向かって行き経験を積んで結果を求めて行きたいです。
必ず結果を残しますのでこれからも応援宜しくお願いします。
また試走が出ないというか試走が下手なのでご迷惑をお掛けしていますが、沢山練習して試走から出る様にし、お客様に車券を買って頂ける様になりたいです。
車券貢献ですね。恩返しがしたいです。
内野:オッズパークを御覧の皆様へも一言お願いします。
金田:これからも車券を沢山買ってオートレースを楽しんで下さい。これからも宜しく御願いします。
内野:また一人応援して行きたい女子選手が増えました。これからの活躍を期待しています。
金田:ありがとうございました。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。