岩手所属の山本聡哉騎手が、ヒラボクラターシュとのコンビで佐賀記念を制し、ダートグレード初制覇を果たしました!!
土曜日の東京開催が雪の影響で順延となり、月曜日に代替競馬が行われたため、当初騎乗予定だった福永祐一騎手から急きょの乗り替わり。
岩手がシーズンオフで、期間限定騎乗で佐賀に来ていたからこそ実現したコンビであり、チャンスを一発でものにしたところもさすがです。
早速、喜びの声を伺いました。
赤見:おめでとうございます!突然の乗り替わりでしたが大役を果たしましたね。
山本:ありがとうございます。本当に勝てて嬉しいです。騎乗依頼を聞いた時はもうびっくりで、正直僕でいいのかなと思いました。
ヒラボクラターシュは見た目にもすごくいい状態なのがわかりましたし、乗った瞬間、いい馬だなと、全然無駄なことしないし、パワーあるし背中もいいし。
赤見:どんなお気持ちで乗っていましたか?
山本:これだけの馬に乗せていただいてプレッシャーもありましたし、先月の竹見カップで優勝出来ていたら、岩手にいいニュースが届けられたのに...という気持ちが強くて、ちょっと落ち込んでいたんです。それもあって、ここはなんとかして勝って、岩手にいいニュースをという想いがありました。
テーオーエナジーは強いですけど、今月の佐賀は特に内が重くて1枠は厳しいんですよね。馬場的にもチャンスはあるのではないかと。
レースは理想的なポジションを取れて、流れもすごく良かったですし、向正面から手ごたえがすごかったです。
リーゼントロックも渋太かったですけど、馬が頑張ってくれて、勝ち切ってくれました。
赤見:勝った時のお気持ちは?
山本:もう信じられないというか、夢みたいでした。寝るまではずっと興奮している状態で。
実はレースが終わったあと、すぐに一人で長崎を旅したんですよ。そこで、偶然入った居酒屋さんで飲んでいたら、板前さんが競馬ファンで、次の日長崎を案内していただいて。軍艦島に行って来ました。
赤見:え?なんでまた長崎に?
山本:ヒラボクラターシュの騎乗依頼が来る前に、せっかく九州に来ているし、行ってみたいなと思って。
まさか佐賀記念を勝って行くことになるとは思わなかったですけど(笑)。
岩手にいたら長崎までとはなかなかならないですけど、せっかく佐賀にいるわけですし。
今は家族と離れて一人で来ているので、一人旅というのも新鮮でしたね。
赤見:そうでしたか。なんだか九州でいろいろな縁が繋がっていますね。
山本:本当にそうですよね。さっき新聞を見て知ったんですけど、ラターシュってフランス語で『努力』という意味なんだそうです。
それを知って、なんだかすごいなと。頑張っていればいいことがあるんだなって思いました。
それに、佐賀に来てなかったら、土曜日に雪が降らなかったら、と考えると、いろいろな奇跡が重なってのものなので。
神様はいるのかもって、初めて感じましたね。本当にたくさんの方々のお陰です。
川田騎手が見に来ていて、福永さんから伝言をいただきましたし、お2人とも岩手に来た時にすごく良くしていただいたので。
頑張ってくれた馬はもちろん、乗せてくれたオーナー、仕上げてくれた関係者の方々、期間限定騎乗で受け入れてくれた佐賀の関係者に、心から感謝しています。
赤見:特に岩手で暗いニュースが続きましたから、いろいろな想いがあったと思います。
山本:正直本当に大変でした。どうしていいのかわからない、気持ちをどう持って行っていいのかわからなかったです。でもだからこそ、なんとか岩手にいいニュースを届けたいと思っていたので、本当に大きな一勝になりました。
今後も岩手競馬の発展に繋がるよう一生懸命頑張ります!応援していただけると嬉しいです。