平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!
馬たちの種付け料というのは、ハンパじゃなく高いです。
そりゃただ同然の種牡馬もいるけれど、現在価格200万円くらいの種を付けなければ、子供は200万円じゃ売れない現状です。
わかります?この悪スパイラル。
例えば800万円クラスの種なら別ですが、500万円以下クラスの種を付けても母系が微妙だったり、お尻が小さかったりすると、2年育てて種付け料にもならなかったりするわけですよ。
少なく見積もって、1頭1年育てるのに100万円かかるとして、サマーセールで売るからには、種付け料プラス200万円の値段で売れないと、牧場は赤字なのです。
でも現実は・・値切られている馬がいっぱい。そりゃ買う方にしたらねぇ、少しでも安い方がいいけれど。牧場がどんどん減ってしまう現状に、まだ歯止めはかけられそうにありません・・・
しかぁ〜し!その逆もまたしかり。安い値段の繁殖牝馬の系列の血統で、突如として重賞勝つ馬が出現したり、イマイチだった種牡馬の馬でもその年G?勝ったり・・
血統を重視する競馬界ですから、その年の活躍馬というのは馬産地をひっくり返すほどの力を持っているのです!
だからこそ、レースの最前線に立つジョッキーの任務は重要。大きなレースじゃなくても、兄弟たちの成績は血統表に書かれます。ハナ・頭差でも勝つか負けるかで、馬産地にとっては大事件なのでありますっ。
現役時代、そこまで考える事が出来なかったな・・と今さら反省するけれど。お世話になったオーナーブリーダーの方と、ラーメン食べながらそんな話になり、「すいません。。」とひたすら謝る。
「3着が好きな赤見ちゃん」と言いながら、笑っている馬主さんの心中やいかに・・・