KEIRINグランプリ2018を優勝した三谷竜生選手(奈良101期)。昨年はGI連覇をし、近畿地区をけん引した中心選手でした。
グランプリを中心とした昨年の振り返りと今年の抱負などを伺いました。
山口:KEIRINグランプリ2018、優勝おめでとうございます。
三谷:ありがとうございます。
山口:今年一走、和歌山記念を走られましたが、どういう気持ちで臨まれましたか?
三谷:自分の中ではそんなに変わった所はないんですが、やっぱり周りからの期待であったり責任感がある位置(グランプリ優勝の証である1番車)なんだなと思いました。
山口:地元近畿地区からのスタートでしたね。
三谷:それはあまり関係ないですね。どこから今年スタートしてもしっかり走ろうとは思っていました。
山口:KEIRINグランプリ2018も振り返らせてください。近畿は4人でしたが並びはどのように決まったんですか?
三谷:もともとじっくり話などはしていませんでしたが、直前に「どうしたい?」と聞かれたので「良ければ脇本の番手にいきたいです」という話をしました。
お二人(村上義弘選手、博幸選手)は「今年、三谷と脇本が1年頑張ってきたのは事実で、自分たちはそれを無視することは出来ない」と言ってくれて近畿は結束することになりました。
山口:それを言われた時はいかがでした?
三谷:しっかりやってきた事は間違っていなかったんだなと思いましたし、認めてもらったようで嬉しかったです。
山口:並びが出た時にもチャンスのある位置だったと思いますが、本番へはどう臨まれましたか?
三谷:任された位置で自分の仕事をしっかりしてから、その後しっかり優勝出来るように走ろうと思いました。
山口:ゴール前は後ろからも他の選手も来ていましたが、いかがでした?
三谷:4コーナーをあの位置で回ってきたら優勝しなければいけないと思いましたし、後ろから来ているのもわかっていたので前に踏ませてもらいました。
山口:脇本選手の番手という事で、位置を狙われるかもしれないという想定はありましたか?
三谷:そういう事もあるとは思っていましたけど、それはレースの流れなのでしっかりしのいで自分の仕事を、という気持ちでしたね。
山口:今後も自力、番手とレースやメンバーに応じて位置は変動していくんでしょうか?
三谷:そうですね。番手を回る機会もありますが、どの位置でも自分の役割ややる事をやってから、だと思います。どの位置であっても自分は気持ちとしては変わらないですね。
自分ではまだ自力選手だと思ってますし、前で走りたいとは思っています。でも後輩や年下の選手もたくさんいるので、彼らと連携する時は任せていかなければいけない時もあります。
でもそれは後輩たちの気持ちを聞いてから話し合って決めると思います。
山口:昨年は日本選手権競輪の連覇、そして岸和田の高松宮記念杯競輪と2冠を達成されました。振り返っていかがでしたか?
三谷:ダービーの連覇は、期待されていた中でしっかり優勝出来たのが良かったと思います。期待されたからこそ強くなれた部分もあったと思いますし。
高松宮記念杯はもともと地元だった大津びわこ競輪場でやっていた大会だったので、僕の中では「競輪=高松宮記念杯」というイメージが子供の頃からありました。なので小さい頃から憧れていて最も欲しいタイトルと言っても良いくらいだったので、自分が優勝出来て嬉しかったです。
山口:どちらも脇本選手の番手からの優勝でしたが、連携していかがでしたか?
三谷:実際すごく強いですし、僕が何かアドバイスをする必要はないですね。信頼してついていきますし頼もしいですね。
山口:脇本選手は今年初タイトルでしたが、それは側でご覧になっていていかがでした?
三谷:あの強さがあればタイトルはとれるだろうなとは思っていました。特に寛仁親王牌の時はとびぬけて強いなと思いましたね。
山口:頼もしい存在であるとともに、刺激も受ける選手ですか?
三谷:そうですね。刺激も受けますね。脇本をずっと見てきた中で、昨年1年は本当に成長していった年でした。僕も負けてはいられないなと思いましたね。
山口:先日村上義弘選手にもインタビューさせていただいたんですが、村上選手も「三谷と脇本には負けていられない」と仰っていましたよ。
三谷:村上さんともいつも一緒に走っているので、身近にいるというのは本当に大きい存在です。
現状なんかもわかってくれているし、背中を見せてもらっているからこそ僕らもまだ成長出来るかなと思います。
山口:和歌山記念の後はレースが空きましたが、練習は計画通りに出来ましたか?
三谷:そうですね。しっかり計画を立てて出来たと思います。支部の石垣島合宿にもしっかり参加して追い込めました。暖かくて良い環境の中で練習が出来ました。景色も綺麗ですしね(笑)
山口:良い環境ですね!KEIRINグランプリ2018の優勝報告会は奈良競輪場で行われました。その時はいかがでした?
三谷:お客さんも結構来ていただいていましたし、頑張れよと声を掛けてもらいました。関係者の方にも、しっかり連覇目指して頑張って欲しいと激励を受けましたね。
その期待に応えられるように頑張りたいです。
山口:今年はどんな走りを見せていきたいですか?
三谷:今まで通り変わらず、しっかり走りきるだけです。やる事は変わらず積み重ねていくだけですね。自分の出来る事は変わらないんで。しっかりそれをやって良い結果に繋がるようにしたいです。
山口:では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
三谷:これからも、しっかり積極的に走って優勝を目指します!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
デビュー以来2回の優勝をしている佐藤亜貴子選手(神奈川108期)。アキレス腱断裂という大怪我から復帰後は苦戦が続いていると言います。
近況とレースのお話、そして昨年12月23日に放送された競輪特番『オトナノレジャー~チャベリバ~』の収録についてお伺いしました。
山口:昨年振り返っていかがでしたか?
佐藤:なかなか苦戦した1年でした。いろいろ試行錯誤はしたんですが、成績もあまり伸びなかったので、今年は初心に返って乗り込みを重視してやっています。
山口:昨年は練習など変えた部分があったんですか?
佐藤:低酸素トレーニングを取り入れたりしたんですが、うまくレースや成績に繋げられずに噛み合わなかったです。
山口:体のトレーニングというよりは、自転車に乗る方を重視していくんですね。
佐藤:そうですね。どうしても固定の自転車と動く自転車ではやっぱり違うと改めて感じたので、その不安定な自転車をどう乗りこなせるかというのが私には大切だと感じました。
なので、今年に入ってからは自転車を乗るようにしています。
山口:戦法としてはいかがですか?
佐藤:気持ちとしては自分から動いてレースを組み立てていきたいんですが、動いても着に残れていないのが現状です。3日間のうち最低でも1回は動いていくというのは忘れずにしていこうと思っています。
後は連に絡むという事と、決勝に乗る事を目標にしていますね。最近は決勝に乗れないので、何とか予選をクリアしたいです。
山口:デビューしてからどんどん後輩期も入ってきました。変化は感じますか?
佐藤:先輩期たちもレースをどんどん走っていて毎年の変化には対応されていると思いますし、後輩期の子たちは動ける選手が多いので私がすんなりと仕掛けさせてもらえるレースは少なくなっていると思いますね。
山口:レースで動くというお話もありましたが、それは先行でも捲りでもですか?
佐藤:そうですね。バックを取って良い着を取るというのが理想なので、先行でもですし、捲りだと早めに仕掛けるというイメージです。
山口:近況でも最終日は捲って1着もありますが、変えたトレーニングがレースに活かされている感じはありますか?
佐藤:うーん、まだそこまでは。初日が押さえ先行、2日目がかまし先行でどちらも着に残れていないので、まだしっくりきてはいないですね。でも動こうという気持ちはしっかり出せているかなと思います。
その辺りは焦らずに徐々に結果に結びつけば良いかなと。後はしっかり練習するだけです。
山口:冬の間の練習はどのような感じですか?
佐藤:平塚なので特に夏と変わりなくバンクで練習が出来ますね。後は街道練習も行きます。
山口:今年はどんな走りをしたいですか?
佐藤:諦めずに自力で頑張りたいです。今は競走得点が50点を割っているので(インタビュー時で48点台)、自力の走りで戻していきたいですね。
一昨年に怪我をして(アキレス腱断裂)、そこからはなかなかしっかりと立て直せておらず、理由もはっきりとわからないんです。怪我自体はもう治っていますし、自転車に乗るのも全く影響はないんですが、どこか体のバランスがおかしいんでしょうね。
確かに入院していた時は寝たきりが何か月も続いたので。
いろんな選手に伺って対処法を教えて頂きながらやっていますが、なかなか苦戦をしています。まず体を整えていくのからやらないといけないですね。
山口:日々のトレーニングとケアが重要ですね。
佐藤:最近は冬季移動で神奈川(小田原)にいらっしゃっている高橋陽介選手(青森89期)にいろいろ教えてもらっています。高橋選手は本当に詳しくてヒントを頂ける機会は貴重ですね。
山口:高橋選手は、自力でも番手でも戦っていらっしゃいますもんね。
佐藤:そうですね。後は体の使い方や動かし方などとても勉強されていて詳しいんですよ。師匠(柴田健選手・71期)と二人で高橋選手の講義を受けています(笑)。
山口:柴田選手も一緒に行かれているんですね(笑)!
佐藤:師匠も私の不調の原因を一緒に探ってくださっているんです。結構悩んでくれているので、どうしたらいいんだろうと聞きに行きました。
山口:それは佐藤選手としても心強いですよね。
佐藤:そうですね。本当にいろいろ心配をお掛けしているので結果を出して恩返しをしたいですね。
山口:話は変わるんですが、昨年12月23日に放送された競輪特番『オトナノレジャー~チャベリバ~』の収録についても聞かせてください。
佐藤:静岡競輪場で12月の前半に収録が行われました。トークがメインだったんですが、少しバンクも走りましたね。
山口:雨上がり決死隊の蛍原徹さんなどもいらっしゃったんですよね。実際にお話されていかがでしたか?
佐藤:芸能人!というようなオーラは全くなく、私たち選手にとっても気を遣っていただいて穏やかな方でした。競輪についての説明や、「あるある」や「つい自分がやってしまうこと」など、各選手が話しました。
どりあんず堤太輝さんが競輪に詳しくて、その方がメインで進行されていました。終始和やかな楽しい収録でした。
山口:今回の収録のように、メディアへの露出はいかがですか?
佐藤:私はしゃべるのが苦手なので、あまり出たくはないのですが(苦笑)、こういう風に収録を経験するたびに毎回「とても楽しい」と感じるので、ありがたいなと感じています。
しゃべりももう少し上達しないといけませんね(笑)。
山口:楽しみにしています(笑)。近況の目標としてはいかがでしょうか?
佐藤:そろそろ決勝には乗りたいですね。頑張りたいです。
山口:では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
佐藤:あまり成績は奮っていないんですが、いつも応援していただいているので期待に応えられるように、ご声援を力に変えて今年優勝が出来るように頑張ります!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
今年は1年ぶりにS級S班に返り咲いた村上義弘選手(京都73期)。昨年のS級1班での戦いの振り返りや近畿勢の活躍、また今年の目標などを伺いました。
じっくりと考えながら、言葉を選んで話してくださいました。
山口:今年の初戦は怪我明けのレースでしたがいかがでしたか?
村上:KEIRINグランプリ2018で落車はしたんですが、その前にしっかり練習が出来ていたので思ったよりは走れたと思います。
山口:昨年は8年ぶりのS級1班として1年戦われましたが振り返っていかがでしょうか。
村上:レースに臨むにあたってはユニフォームやパンツの色は関係ないのでそれはいつも通りでしたが、気持ち的には新たに挑戦する感じでした。
S級S班の時は責任やプレッシャーを常に感じて日々レースを走っていたので、「新たなものに挑戦」という意味ではなかなか踏み出せない部分もあったんですが、
そういう意味では、また新たに違う所を目指して走った1年でしたね。再挑戦と言いますか、そういう感じです。
山口:なるほど。そして、昨年は近畿勢も大活躍でしたね。
村上:そうですね。年齢的にも年々厳しくはなっていきますが、その中でも自分の役割は果たせたかなと思います。
自分はレースによって前を任される時と番手を回る時どちらもあり、それによって走りが大きく変わるので、年齢的な厳しさも感じつつある程度の対応は出来たと思います。
山口:村上選手にとっては落車や怪我なども多かった1年だったと思います。
村上:それは覚悟はしている事なので、怪我をした時にいかに最小限のダメージに抑えるかですね。うまく付き合っていくしかないです。
山口:私もインタビューをさせていただいたんですが、松戸ナイターでは久々のFI戦を走られましたよね。検車場や宿舎の雰囲気はいかがでした?
村上:グランプリやGIの緊張感とはまた違って、FI戦はA級の若い選手も多いですし日ごろとは違う雰囲気ではありましたね。
山口:話を聞きに来たりする選手はいましたか?
村上:近畿の中でも、普段はA級選手にはレースでは会わなかったので、いろいろ話はしましたね。
山口:普段会わないからこそ、開催中にお話出来た選手は貴重だったんでしょうね。
村上:......そうだと良いんですけどね(笑)
山口:KEIRINグランプリ2018も振り返らせてください。近畿4人での連携は自然に決まったんでしょうか?
村上:自分の場合は弟の博幸(村上博幸選手)がいたので、博幸がどういう気持ちなのかによって(近畿別線になり義弘選手が)自分で動くという選択肢も含めて、
いろんな想定をして走り方を考えるつもりでした。そして博幸の意志を確認した時にまとまるという結論になりました。
昨年1年間は、脇本(雄太選手)と三谷(竜生選手)がしっかり競輪界を引っ張ってきたと思うので、出来る事ならまとまって戦いたいという気持ちが自分にもありましたね。
山口:その結束で、脇本選手の先行から三谷選手が優勝でした。ご自身は落車もあったと思いますが、結果としてはいかがでしょう。
村上:それぞれが力を出せば4人の誰かが優勝出来ると思っていました。脇本の先行も強かったですし、三谷もそれまで自分のレースをしっかりしてきた結果だと思いました。
山口:今年、三谷選手がグランプリ覇者として1年走られます。村上選手ご自身の経験から、三谷選手の走りはどのようになっていくと思いますか?
村上:三谷は年々良いレースをするようになってきているし、それがしっかり結果にも繋がっていると思います。
今年もそれに磨きがかかっていくと思うので、僕らは連携する時、後ろにつく時は
しっかりその位置を守り切るだけかなと思います。
山口:今年は1年ぶりのS級S班として戦われます。どんな1年にしていきたいですか?
村上:これまでとあまり変わらず、一戦一戦しっかりと走りたいですね。
山口:トレーニングの面について年齢的なお話も出ましたが、だんだん変化はしてきましたか?
村上:もちろん若い頃に比べると出来るだけ無駄は省いているので、トレーニングの時間は短くはなってくると思います。
でも新しい事を取り入れながら、出来るだけ質の高いトレーニングをするようにしています。
山口:今はウェイトトレーニングも注目されていますが、取り入れていますか?
村上:僕は出来るだけ自転車の上で、自転車に乗りながら自分の感覚を磨いていきたいと思っています。
注目しているから取り入れるのも良いかもしれませんが、僕は今までやってきた練習を積み重ねていく方が合っていると思います。
山口:近畿勢との連携の中でもご自身が自力で戦うレースもありますが、どういう風に決断されるんですか?
村上:任されれば自分が前で頑張るし、そこまでやる気が見えない選手の時には自分が前でやります。レースには、各々の普段やっている事やろうとしている事など、それらの気迫が出ると思います。
自分が走っていない時でも彼らのレースを見て感じる部分で判断します。
山口:他の選手のレースはどこまで見ているんですか?
村上:上位選手のレースはほぼ見ていますね。
山口:今はどの選手が注目ですか?
村上:全国的に強い選手がたくさん出てきていると思います。もちろん近畿の選手も切磋琢磨しているので、自分もそれにおいて行かれないようにしないとと思っています。
山口:この後は、今年初のGI・全日本選抜競輪です。今の体調面はいかがでしょうか?
村上:グランプリで落車をして、使っていたエースフレームやその他の道具もだめになってしまったので、終わった大宮記念と次の高松記念で試して出来る限りベストな状態で挑みたいと思います。
(取材は、大宮記念が終わってから高松記念が始まるまでの間で行いました)
山口:今年1年勢いに乗せるという意味でも、最初のGIは重要なんでしょうか。
村上:GIは勢いというよりも、しっかり自分が普段やってきた事をいかに出すかだと思うので、普段と変わらず集中していきたいです。
山口:最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
村上:1年ぶりにS級S班として走ります。今年1年は皆さんに納得してもらえるようなレースを出来るように一戦一戦頑張ります。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA地元の静岡競輪場から今年のレースをスタートした吉村早耶香選手(静岡112期)。連続して決勝に乗っている近況や普段の表情をインタビューで出してくださいました。
また昨年12月23日に放送された競輪特番『オトナノレジャー~チャベリバ~』の収録についてもお伺いしました。
山口:今年初戦は地元で逃げきり1着からスタートでしたね。
吉村:そうですね。良いスタートが切れましたね。
山口:戦法としては、得意パターンはいかがでしょうか?
吉村:前々に攻めて、先行基本で戦っています。前に出きれた時は、力を発揮できていると思いますね。
山口:確かに、仰るように、前に出きってからの粘りが凄いですね。
吉村:練習が、街道がメインで持久力には自信があります。スピードはまだまだなのでもう少しつけないとだめですね。出きって押し切れるレースが理想です。
山口:昨年は長期欠場もありましたね。
吉村:はい。練習中に右上腕骨を骨折してしまい欠場していました。
山口:復帰戦はいかがでした?
吉村:昨年は2回落車をして、そのどちらとも復帰戦は感じが掴めなかったです。しばらく思うようには走れなかったんですが、徐々にと焦らずに走っていたら少しずつ回復してきていると思います。
山口:復帰4場所目(富山)では優勝されましたね。
吉村:まだまだだなとは思っていたんですが、しっかり逃げ切って勝てたので少しずつ良くなっているんだなと実感しました。
山口:普段の練習環境はどのような感じですか?
吉村:街道がメインですね。藁科(わらしな)軍団というグループで練習させていただいています。
山口:藁科といえば、練習が厳しいと噂で聞いたんですが......。
吉村:そうですかね(笑)。師匠(村本大輔氏・引退)たちの時よりは人数も減っているので、その時に比べたらそこまで厳しくはないかもしれませんね(笑)。
山口:静岡の先輩である杉沢毛伊子選手(104期)が「吉村選手は練習もとても強い」と仰っていましたよ。
吉村:本当ですか!嬉しいです。でも街道をずっとしているので、山を登ったりすると脚が慣れてきて、力は付いてきているのかもしれませんね。
普段練習で山を登らない方よりは慣れている分だけ強く感じるのかなと、それくらいだと思います。
山口:以前私が1着インタビューをさせていただいた時に、強気なレースとは違いインタビューは口数が少なく、そのギャップにびっくりしました。
吉村:そうなんですよね。結構人見知りなんです(苦笑)。どんどん話しかけてきてくださる方とはだんだん打ち解けていくんですが、自分からそういう風にはいけなくて。
レースの時は走ることしか考えていないので強気にいけるんですが、自転車を降りると戻っちゃいますね(笑)。ギャップがある、というのは良く言われます
山口:それに付随して、といいますか(笑)、昨年12月23日に放送された競輪特番『オトナノレジャー~チャベリバ~』の収録についても聞かせてください。
吉村:ホームバンクということで、私と渡邉雄太選手(105期)が静岡競輪場の施設をご紹介したり、自転車を乗っているところを見てもらったりしました。
私はさっきも言ったようにしゃべるのが苦手なのにホスト側というか、そういうポジションをさせてもらったんですが、芸人さんだったのでうまく話を誘導していただきました。
楽しく終わることができて感謝ですね。
山口:お話を聞いていても楽しそうですね。普段のレースの合間の息抜きは何をされますか?
吉村:あまり頻繁に出歩いたりはしないんですが、実家でうさぎを飼っているのでたまに見に行って癒されています。動物が好きなんですよね。
山口:それは癒されそうですね。今年はどんなレースをしたいですか?
吉村:昨年は怪我が多かったので、今年は怪我なくしっかり走り、一戦一戦積み上げていって自分のやりたい先行で勝てるように頑張りたいです。
山口:昨年は静岡でオッズパーク杯ガールズグランプリがありましたが、見ていていかがでしたか?
吉村:自分はまだまだなんだなと痛感したというか。ただ外で見ているだけしか出来なかったので頑張るしかないなと思いました。
山口:2018年の念頭はもちろんそこを目指していらっしゃったと思います。掛ける気持ち面ではどのように感じていらっしゃいましたか?
吉村:グランプリは本当に凄いところだし、自分の中ではまだまだ出られない、簡単に出られる舞台ではないと思います。でも初めて静岡、地元で開催される事が決まったので「目指さなきゃいけない」という気持ちはありましたね。
山口:「目指したい」ではなく「目指さなきゃいけない」ですか?
吉村:そうですね。そんな感じだったので、純粋に出たいという気持ちよりプレッシャーというか、変に固執していた部分もあったかもしれませんね。
山口:年が明けて、その気持ちは切り替えられました?
吉村:そうですね。目先のことではなく、一歩一歩積み上げていかないと先に進めないタイプだと思っているので、一つずつクリアしようとしています。
山口:理想のレースは?
吉村:しっかり先行で勝ちきれるレースですね。
山口:結果としても出ていますね。先行逃げ切り!
吉村:そうです...かね。そうだと良いんですが。でもそれを続けられるように頑張ります。
山口:得意バンクや周長はありますか?
吉村:33バンクはレースの展開は早いんですが、前に出さえすればいつも仕掛けている所よりはもがく距離が短いので先行してももつかなというイメージはあります。
一度前に出て自分のペースを掴めたら、小回りの方が好きですね。
山口:お客様のご声援は聞こえていますか?
吉村:はい。そこまでたくさん呼んでもらえることはないんですが、名前を呼んでもらえた時はしっかり聞こえています。ありがたいですね。
山口:後押しをいただいていますね。では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
吉村:今ある一つ一つの課題をクリアしながら、しっかりと実力を積み上げて勝てるように頑張っていきたいです。応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA