6月11日に伊勢崎オートで行われたGII稲妻賞。稲妻賞はだいたい梅雨時期に行われ、外来勢の斡旋は"湿走路の連対率が高い選手"となるなど雨巧者が揃います。そんな中、優勝を飾ったのは飯塚の荒尾聡選手。優勝戦では不安定走路を流石のテクニックで乗りこなし優勝。その時のお話をお聞きしてきました。
インタビュー / AKI
AKI:優勝おめでとうございます。優勝したお気持ちいかがですか?
荒尾:ありがとうございます。伊勢崎で優勝できたのは嬉しかったですね。伊勢崎での優勝は2回目。1回目は2010年のGIシルクカップ。それ以来の伊勢崎優勝でした。伊勢崎での優勝はこのままできないとさえ思っていました。地元の3枚看板、貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)、清太郎(伊勢崎29期:早川清太郎選手)、周平(伊勢崎31期:青山周平選手)。ただでさえ強いのに地元ではさらに強さを増す。普通開催でも全然優勝できる気がしませんでした。なので、稲妻も優勝できる気配もなく。優勝できるなんてびっくりです。
AKI:稲妻賞の節を振り返ると、初日は4着でしたが車の感触はどうだったんですか?
荒尾:良くなかったかな。稲妻賞の前の山陽も同じ。自分が思うセッティングをしても思うように出ない。何をしても力が出ない感じ。そんな中、稲妻賞2日目に原因を見つけて。「これやっ!!」となりました。結果はカムに問題があって。交換してエンジンかけた瞬間から違いましたね、直ったって。そこからセッティングをしてエンジンは良くなりました。
AKI:良くない状態はいつからあったんですか?
荒尾:今年の初めからですね。去年のスーパースターは違うエンジンだったんですが、終わっても斡旋的に地元に戻れず。同じ車で走っていたんですがエンジン出ず。乗り戻ってから少しずつよくはなっていたんですが後一歩が足りない感じ。力がない感じですね。そこからカムの問題に気づいて良くなりました。自分の思うセッティングでエンジンが出だした、整備がしやすくなりましたね。上がりタイムも良くなって手応えは変わっていましたね。ただ、だからと言って"優勝できる!"という感じでもなく。優勝する!と思ってできるもんでもないし。なので、一つ一つのレースにしっかり向き合う感じ。そしたら優勝できちゃいました。
AKI:準決勝では金子選手(浜松29期:金子大輔選手)に敗れての2着で優出でしたが振り返っていかがですか?
荒尾:自分もエンジンは悪くなかったんで。大輔がかなり良かったんだと思います。後は、道中で自分がワンミスした時にやっぱり大輔がいて。上手かったですね。
AKI:優勝戦は雨が降ったり止んだりでしたが、雨巧者の荒尾選手はその辺りはどう感じていたんですか?
荒尾:んー。とは言っても、雨乗れる人が揃っていたからね。稲妻賞っていうのもあって。そんな中、優勝できたというのはさらに自信になるよね。内枠に雨メンバーがいたし。自分のスタート切って内がどこまで切れてるか、外がどこまで切ってくるか分からないし。朝練では全然ダメだったんですよね。乗れる気がしないというか。なので、優勝戦の前はセッティングをしてかなりエンジンをかけましたね。
AKI:スタート切って2コーナー立ち上がった時には3番手にいました!
荒尾:そうなんですよね。内に雨巧者も揃ってたし、道中インコースがカタくなるだろうと思っていたんで、セッティングをインコースより少し外したエンジン状態にしていました。結果的にそれが良かったのかな。
AKI:先頭立ってからはどうでしたか?
荒尾:先頭に立てればね、抜かれない自信はありました。なので、先頭に立った時は「抜けちゃった!!」となりました(笑)けど、そんな感じ。「頼む滑るなよ、滑るなよ、おおお、滑らんやった!やったー!」で先頭。その後、インコースをしっかり守って走れば抜かれない自信はあったので大丈夫と思っていました。
AKI:ゴールした瞬間はどうでしたか?
荒尾:「伊勢崎優勝しちゃった!」ですね、やっぱり。まさかまさかでした。
AKI:その後は表彰式、雨が降る中たくさんのお客さんが残ってくださっていましたよね!
荒尾:やっぱりうちわですよね(笑)伊勢崎YouTubeの企画で"荒尾うちわ"をこっそり作られていたんですが、その企画もあり準決勝がとにかく緊張しました。準決はクリアが最低でもノルマだなと。(内容は伊勢崎YouTubeでぜひ確認してくださいね!)そんな中、優勝は出来過ぎでしたね。自分のうちわをたくさんの方が振ってくれて嬉しいですよね。他場の選手なのにあんなに推してくれて。最高ですよね。ただ、顔がね!?もう少しあったやろってなりましたが(笑)結果的に優勝できたんで、清太郎と施行には感謝ですよね。お客さんと一体型の企画もすごく良いですよね。そういうのを飯塚のYouTubeでもしていきたいですね!もっともっとお客さんに楽しんでもらうことをしたいですね。
AKI:優勝、うちわ、と色々ありましたが、全体的に振り返ると稲妻賞いかがですか?
荒尾:楽しい!一種の祭りよね。結果、優勝までできて、ハッピーな節になりましたし、伊勢崎がさらに好きになりましたね!伊勢崎のお客さんも乗ってくれるし優しいです。
AKI:今年は3月に特別GIプレミアムカップを優勝し、6月にGII稲妻賞を優勝。良い流れがきていますね!
荒尾:そうですね。今後はグレードレースが続きますし。8月には伊勢崎でSGオートレースグランプリがあり、地元ではGIダイヤモンドレースがあるので、良い結果を残したいですね。
AKI:それでは最後に読んでくださった皆様にメッセージをお願いします。
荒尾:これからも一走一走を大事に走ります。応援よろしくお願いします!!
※写真は伊勢崎オートSNSより。
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
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浜松所属の36期。デビュー戦から頭角を現し、デビューから約3ヶ月で初優勝を飾りました。初優勝のお話し、今後の目標や課題、オートレーサーを目指したきっかけなどお話していただきました。
(取材日:2023年6月10日)
インタビュー / AKI
AKI:初優勝おめでとうございます!
吉林:ありがとうございます!
AKI:優勝振り返っていかがですか?
吉林:ハンデ50mもらっていたので、優勝できるチャンスかなと思っていました。だからと言ってやることは変わらずいつも通り「一戦一戦勝とう!」と思って走っていました。
AKI:初めての優勝戦で初優勝となりましたが、緊張などはありませんでしたか?
吉林:緊張はありませんでしたね。予選も1着で車の感じも悪くなく。ただ、タイヤだけ決まらなくて、少し心配なまま優勝戦を迎えました。アーリーだったので優勝戦の時間がお昼ということもあり滑りが気になってタイヤがなかなか決まりませんでした。結局、良いタイヤがない中で選んで行ったんですが、試走から滑っていたし、スタート後の1~2コーナーも滑ってしまいました。雑な操作するといけないなぁという感じ。レースで自分の気持ちが上がるけれども、上がりすぎると滑りに繋がる。気持ちをどうコントロールするかが優勝戦の大変なところでしたね。
AKI:冷静ですね!優勝戦は緊張しなかったということですが、今までレースで緊張したことはありますか?
吉林:デビュー戦は死ぬほど緊張したんですが、それからは緊張というか気持ちが上がるというか、高ぶることはあるんですが緊張ではないですね。なので、優勝戦もいつも通り走れました。
AKI:気持ちを落ち着かせながら、タイヤの滑りを考えての6周回というのはいかがでしたか?
吉林:あとでリプレイ見て「後ろとはこんなに距離があったんだ!」と知りました。レース中は「いつ差されるんだろう!?」と聞こえもしてない音にドキドキしながら全力で走っていました。思った以上に集中していたんでしょうね。ゴール線切った瞬間は「勝った...?優勝した!?」という感じでふわふわしていました。ゴール後に2周ほど周回する時は噛み締めていましたね。「優勝したんだな、これで本当に優勝したんだ!」と。お客さんに手を振るのも感慨深いものがありました。嬉しかったですね。今は、優勝できて良かったという思いもありますが、ハンデが下がって捌いての1着と逃げ切っての1着は違うなと思うようになりました。捌いてからの1着の重みを感じています。なので、ハンデが下がっての1着は優勝するに近いくらい嬉しいものがあります。
AKI:デビュー戦からここまで良い流れでここまで来ているんじゃないですか?
吉林:いや~、デビュー戦はスタート後に上手く膝当てに足をかけられなくて「うわ~」という状態で走っていました。たらればなんですが、しっかり体制が整っていれば2着ではなく1着取れたんじゃないか、と思うと。あれは一生悔しいですね。ただ、次の日には1着が取れて、前日のこともあったしめちゃくちゃ嬉しかったですね。表にはあまり出しませんでしたが(笑)ただ、次の日には7着。上手く行かないなぁと思いましたね。本当に厳しい世界です。
AKI:そんな中でもコンスタントに1着を重ねていきましたが、何か掴むものはあったんですか?
吉林:掴めるもの、自分の力、と言うよりも全て師匠(浜松27期:木村直幸選手)のおかげですね。練習もたくさん見てくださって、いつも気にかけてもらっています。なので、師匠のおかげでここまで勝ち進んで来れたと思っています。師匠に「セッティング変えてみたら?」とアドバイスをもらって自分なりに変えて乗ってみます。その後、「乗った感じどうだった?」と聞いてくださって。師匠がタイムを測っているので、そのタイムと自分のフィーリングを照らし合わせて教えてくださっている感じです。たくさんコミュニケーションを取ってもらっています。
AKI:優勝してハンデが下がって、人を捌くレースも増えてきましたがいかがですか?
吉林:ようやく少しずつ勝てるようになってきました。気持ちも落ち着いてきましたね。それまでは「まずいな...。10mハンデが違うだけでこんなにも違うのか。」と。人を捲るのってすごく難しいなぁと思いました。まだ完全に掴めてはいないんですが、少しずつ掴めてきた気がするので、さらにオートレースが楽しくなってきました。凄く楽しんで仕事をさせてもらってます。
AKI:7号車から1着取ったレースもありましたよね?
吉林:ありました!スタートラインに立った時は「あ~~~。」って思いましたね。前に人がいすぎて(笑)試走も難しかったですね、上手く着いて行けませんでした。けど、逆に1番後ろになって楽しみになりましたね。「どこまで捌いていけるんかな?」と。スタートは2級車ということもあり他の選手において行かれましたが、想定内。そこから「よし、行くぞーーーー!」と言う気持ちで走っていました。結果的に1着取れたので凄く気持ちよかったですし、嬉しかったですね。タイヤもセッティングもマッチして、試走タイムから自己ベストも出ていて良い状態でした。
AKI:7号車から勝った節の次の節の川口でも着取りまとめていましたよね!
吉林:そうですね。けど、川口はセッティングがうまく噛み合わず、ナイターなのでもっとタイムが出るかと思ったんですが出ず。準決は3着で優出を逃しました。消音マフラーの影響もあったと思います。煽りも出て悩まされましたね。なので、最終日の雨は恵の雨でした。雨が好きと言うよりも川口の晴れが良くなかった分ですね。経験を考えると今は地元浜松が1番走りやすいです。ただ、今後は浜松アーリーも消音マフラーになるので対策を考えないといけませんね。やっぱり音が聞こえないので、エンジンが伸びてるのか伸びてないのかが判断しづらいです。この感覚的なところは身につけていきたいなぁと思っています。
マフラーの個体差によっては止まりすぎる症状も出てしまって。自分は止まりすぎるのはあまり好きではないものの、止まらないと曲がれないのでちょうど良いところを探すのが難しいです。
AKI:色々お話聞きましたが、今の自分の中での1番の課題はなんですか?
吉林:1番はスタートですね。2級車だから1級車に行かれて仕方がないと言うところもあるんですが、同期の栗原(浜松36期:栗原佳祐選手)や一期上の佐藤励さん(川口35期:佐藤励選手)は食われないじゃないですか。だから、食われない何かがあるんだろうと思うんです。なので、そのスタートを切れるようになれば次の展開も変わってくるはず。スタート行かれて弾かれてが1番無駄だと思うので、課題はスタートですね。
AKI:目標は考えてますか?
吉林:1戦1戦1着はもちろんなんですが、普通開催での優勝は目標ですね。ランクやグランプリなどポイントも大切になってくるので、アーリーではなく優勝戦に乗りたいというのはありますね。将来大きなレースに出たいという気持ちもあるので、普通開催でも優勝できるようになりたいなと思っています。
AKI:オートレースとの出会いはどういう感じだったんですか?
吉林:元々オートレースがあることは知っていたんですが、詳しくは知りませんでした。オートレーサーになれるという考えがなく。普通に働いていました。そんな中、転職という話が出る中で、会社の先輩に「オートレーサーってどうなの?」と言われたことで「そういう道もあるか。」と思って。その1年後に36期の募集はあったので受けてみようと思って受けてみました。バイクは元々モトクロスはやっていたんですが、本気でやってたのは高校生まで。全国回るような感じではなく社会人になってからは趣味程度でやっていました。バイクで食べていこうなんて当時は考えてもいませんでした。分からないもんですね。
AKI:実際に選手になってみていかがですか?
吉林:やりがいを感じますね。あとは、やっぱり自分は二輪が好きだし楽しい。危険は付きものですが、オートレーサーの道に進んで良かったなぁと思いますね。なので、転職は成功です!
AKI:地元浜松の先輩はもちろん同期もかなり速いと思いますがその辺り意識はしますか?
吉林:意識しますね。けど、おかげさまで慢心することがないですし、常にお手本になる人がいるので、敵対すると言うよりは見て勉強して自分にはプラスになるかなと思っています。ありがたいです。本当に環境が良い。師匠や周りの方に感謝ですね。
AKI:今後、どんなレーサーになりたいなど、理想の選手像はありますか?
吉林:イメージとしては、お客さんが買いやすい、「買っとけば来るよね!」と思ってもらえる選手ですね。それと自分としては、メンタルスポーツなので自分の気持ちをちゃんとコントロールしてレースに繋げられる選手になりたいです。安定した選手になりたいです。
AKI:ちなみに、車名の「アムラー」は安室奈美恵さんで合ってますか?
吉林:はい!安室奈美恵さんが好きなので。車名はすぐ決まりました(笑)小学校6年、中学1年くらいから好きなんです。なので、元気になりたい時は安室さんの曲を聴きます。気分が乗ってる時に聴くと乗りすぎちゃうんで(笑)めちゃくちゃ落ち込んでる時に聞くのは「Baby Don't Cry」です。後はシャッフルでいろんな曲を聴きます。
AKI:後一つ気になってることが...。特技の欄に「手でやる水鉄砲」と書いてあるんですが(笑)
吉林:あれは養成所のノリと言うか(笑)同期と特技どうしよう、と話し合ってる時に「直都よくお風呂で水鉄砲してるしそれで良いじゃん!」と言われて。そんな感じで自分は書いたんですが、みんな真面目に書いてて。「うわ、騙された!裏切られた!」ってなりました(笑)ただ、36期の中では1番飛ぶので特技です(笑)
AKI:それでは最後に読んでくださった皆様にメッセージをお願いします。
吉林:皆さんの応援のおかげで励みになってます。練習してる中でも応援してくださる姿を見るとモチベーションになります。その応援、声援を裏切らないよう、応えられるよう、一生懸命コツコツと練習して目標に向かって頑張るので、これからも応援よろしくお願いします。
(写真は、浜松オート、川口オートのSNSより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
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