山陽34期。怪我でデビューが遅れる中、懸命なリハビリとデビュー後の練習で見事初優勝を飾った。その時の気持ちや状態、今後の課題や目標をお話しして頂きました。
(取材日:2022年1月26日)
インタビュー / AKI
AKI:デビュー初優勝おめでとうございます!
古城:ありがとうございます!
AKI:優勝を決めた今のお気持ちはいかがですか?
古城:先輩とか友達が見てくれていて"おめでとう"と言ってくれるんで嬉しいですね。
AKI:初日は6着という成績だったんですよね。
古城:そうなんです。本当にギリギリのところで勝ち上がった感じです。着とタイム点で他の選手の結果待ちという感じでした。初日のエンジンは全然良くなかったですね。11月の若獅子杯前後くらいからずーっと良くなくって。部品やフレームも交換していたんですけど全然良くなりませんでした。鈍感なんでどこが悪いとか良くわからなくて、その時は精一杯乗ってもタイムが出なかったり...。とにかく良くなかったですね。
AKI:ただ、2日目からは3連勝で優勝を決めましたが、どこを扱ったんですか?
古城:初日が終わって、松尾啓史さん(山陽26期:松尾啓史選手)と話して「クランクを換えてみよう!」ということになりました。新しいクランクを買おうと思ったんですが、松尾さんが「山陽で優勝したクランクがあるから使って良いよ。」と言ってくださって。実績のあるクランクを入れました。効果覿面です。乗った感じも全然違うし、タイムも凄いし。本当に乗りやすくて「こんなに乗りやすい車があるんだ!」と思いましたね。びっくりしました。クランクを換えて2日目の朝練で松尾さんに練習を合わせてもらったんですが「古城が選手になって初めて速いと思った!」と言ってもらえたのです。嬉しかったですし自信にもなりましたね。初日じゃ考えられない動きになりました。
AKI:状態が上向いて2日目に1着を取ってからは「良いところまでいけるかも?」という感触はありましたか?
古城:「今節いいところまでいけるかも」というところまでは思ってなかったですね。先を見るよりも今までがダメダメすぎたので「良くなった!良かった!」という気持ちの方が大きかったです。
AKI:準決1着で優出が決まりましたが、その辺りでの気持ちはいかがですか?
古城:んー。優出は決まったけど周りも速いじゃないですか。龍太郎さん(山陽25期:西村龍太郎選手)とかも凄いタイムが出ていました、ハンデも10m前に来ているので、「精一杯頑張るけどどうかな?」という感じでした。後ろがすぐ来るだろうなと思っていました。
AKI:そんな中、優勝戦のスタートラインに立った時はどんな心境でいたか?
古城:僕、緊張をあまりしないんですよ。「うわ、やばい、どうしよう。」という感じにはならず、スタートの切れも1級車に乗り替わってから切れていると思っているので、フライングを切らないようにいつも通り切れれば大丈夫だろうと思っていました。選手になってすぐ、1、2レースくらいは少し緊張もありましたが、基本的には大丈夫ですね。1番緊張したのは、1級車に乗り換えの節ですね。半端なく緊張しました。1級車の1走目は40m前からで「勝って当たり前じゃない?」と周りのプレッシャーがあって。勝たなきゃという思いで、今までのレースの中で1番緊張しました。なので、優勝戦での緊張はそんなになかったです。
AKI:ただ、優勝戦はやはり西村選手が猛追してきましたね。
古城:ですね。リプレイを見たけどずっと後ろにいましたね。レース中はいるんだろうなと思いつつも、消音マフラーで音があまり聞こえず。影も照明がいろんなところからあたっていたので影が自分のものなのか後ろの選手のものなのか分からなく、「やばい!後ろに人がいる!」というよりは「いるよな???」という感じでした。それが逆に良かったかもしれないですね。
AKI:中盤は西村選手にピタリと後ろに付けられるも、終盤は離していきました!
古城:自分はレースが下手くそなので、レース序盤は良いコースを通れていませんでした。レース後に周りの選手にも「コースが少し小さいね」と言われました。自分の中でもレース中にコースが小さくなりすぎかなぁという感覚はあったので若干修正をした感じです。後半は大きなコースを走れたと思います。
AKI:最後は突き放して上がりタイム3.365でした!良いタイムですね!
古城:クランク換えるまで3.3台も出なくって。優勝戦でベストが出ました。2日目から上がりタイム更新、更新できてたので嬉しかったですね。優勝インタビューを受けてるときに後ろをチラッと見て掲示板で上がりタイムを確認したんですが「おおぉぉぉ!!!」と心の中で思っていました(笑)上がりタイムにびっくりしすぎて少しインタビューどころではなかったですね(笑)
AKI:ウイニングランや表彰式というのは初めての経験でしたがいかがでしたか?
古城:レースより緊張してしまいました(笑)初めてのことでやり方が分からず「どうするの?これで合ってるの!?間違ってない!!?」という感じ(笑)コロナとかで無観客の時期もあったけど、今回は有観客でお客さんの拍手とか「おめでとー!」とか凄く声もかけてもらえて嬉しかったです。今回は消音マフラーで余計に声援が届きました。レースもですが、レース後も消音で良い思いができました。
AKI:上がりタイムも大幅更新、お客さんの祝福の言葉も聞こえて嬉しい初優勝になりましたね!
古城:本当に。嬉しいですね。周りの選手の皆さんのおかげですね。
AKI:元々消音マフラーに苦手意識とかはなかったんですか?
古城:なかったですね。みんなは普通のマフラーとは違うっていうんですが、自分は鈍感なのかそんなに気にならないんですよね。スタートとかもいつも通りの切り方でそれなりに切れました。なので、自分は消音マフラーも普通のマフラーも変わらずいつも通り走れます。
AKI:初優勝と一区切りしたわけですが、現在の課題はなんですか?
古城:課題は山積みです(笑)レースがいかんせん下手なので。今、20m前で自分の前から走る人もいるじゃないですか。そのレース感とか、付け位置やどの距離感で前を捌きにいって良いのか、どう捌けば良いのか、その辺りがしっかり出来てないです。松尾さんや師匠の重富さん(山陽24期:重富英雄選手)にレースが危ないと言われることがあって。特にエンジンが出ていないときに無理して突っ込んだりしてしまうので捌き方を覚えないと!と思っています。なので、目の前の課題は捌きですね。優勝したのでハンデも下がりますし、前から走る選手が今以上に多くなる。捌かないといけない。捌き方を勉強しないとですね。
AKI:スタートに関しては切れているというお話がありましたが。
古城:そうですね。スタートは切れてますね。後は、練習で今よりも切れるセッティングを探して。見つかればレースでも使っていこうと思います。今の段階でも後ろから行かれることはないですが、もっと速く切れるスタートを探していきたいと思います。
AKI:湿走路に関してはどうですか?
古城:雨に関しては苦手意識はないんですが、ずば抜けて速い訳ではないですね。雨は練習しかないですね。けど、苦手意識がないので何かきっかけがあればもっと乗れるようになるかもしれないとは思っています。克服したいという感じの苦手意識はなりません。
AKI:整備の面ではいかがですか?
古城:めちゃくちゃ課題です。優勝する前の悪かった期間、松尾さんと1回も斡旋が被ってなかったんです。その間に自分なりに色々したし、周りにも聞きながら手を動かしていたんですが、全然上向かなくって。久々に松尾さんに会ってクランクを頂いて乗ったら優勝。本当に凄いですよね。身近に凄い選手がいるっていうのは凄くありがたいです。けど、頼りすぎて自分の力ではエンジンを良く出来ていないので、先輩選手がいなくても常に良い状態を保てるようにするのが課題です。今は立て直しがきかないので。もっとエンジンのことを勉強して覚えていきたい。自分で考える力を身につけたいです。
AKI:課題についてお聞きしましたが、目標はありますか?
古城:目の前の目標とかはないんです。今はとにかく一走一走という感じ。どのレースも自分のできる精一杯をという気持ちを心がけています。最終的にはSGに出たり、兄貴分の松尾さんの外から走るというのが今の1番大きな目標ですね。けど、まだまだなので一つずつクリアして上を目指していきたいと思います。
AKI:選手になって3年目。古城選手は怪我もあり序盤は特に苦労したと思います。
古城:そうですね。1年と少し入院してて、同期とは1年くらい遅れていました。けど、自分は楽観的で「なるようになるよね!復帰して頑張ろう!自分ができることしか出来ないし」と思っていました。なので、今回優勝出来て、同期に並ぶくらいは追いついてこれたかなぁと思っています。ただみんな1級車に乗ってる時に自分が2級車に乗って結果が出ない時はどうしても焦りがありました。なので、その分人より練習に出ようと思っていたので今回結果が出て良かったです。
AKI:一つ結果を出した訳ですが、今後どんな選手になりたいとかはありますか?
古城:自分はグループに恵まれていて、周りの選手が綺麗なレースをして尚且つ速いので、自分も綺麗なレースをしたいですね。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
古城:まだまだレースが下手くそですが、綺麗なレースが出来る様に頑張っていきますので応援よろしくお願いします。
(写真は山陽オートレースFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属の32期。年末のガールズ王座決定戦でスタートから見事なレースを披露し3代目女王に輝いた。初代に続いて2度目の女王に返り咲いた。いろんな想いを抱えながら走った年末のレース。その時の気持ちや、車の状態、2022年への抱負など、お話していただきました。
(取材日:2022年1月8日)
インタビュー / AKI
AKI:ガールズ王座決定戦優勝おめでとうございます!
片野:ありがとうございます!
AKI:優勝した今のお気持ちはいかがですか?
片野:良かったですね。本当に。エンジン的には動いてたので、勝てて良かったです。
AKI:今までのガールズで10mオープンはありませんでしたよね?
片野:初めてですね。女子選手の全体的なレベルが上がってきているということだと思います。枠番が決まる前は「0m、10m」でのレースになると思っていたので、10mのオープンになったのはびっくりしました。ハンデがあると捌いている間に前が先に行っちゃう可能性もあったのでオープンでスタート切ればという気持ちはありました。ただ、年末あたりはスタートがあまり切れていませんでした。なので、まさか本番でスタート切って良い位置にいれるなんて思ってもいませんでした。スタート切って自分でもびっくり(笑)自分の想定では枠なりスタートで1車1車捌いていく展開になるだろうなぁと思っていたので。自分の想像していた展開とは全然違いました。
AKI:良い方に違ったんですね!スタート後にバックストレッチでは本当に良い位置につけてましたね!
片野:そうなんです。スタートのイメージとしては、永井さん(川口25期:永井大介選手)のカマシをイメージしてました。スタート後の1~2コーナで車速をつけてバックで良い位置つける感じ。スタート遅れてもバックで巻き返したりとか、色々レースを見て参考にしていました。でも、まさかスタート切れて同じ様な展開になるとは思いませんでした。永井さんに怒られちゃうかもしれませんね(笑)けど、あの展開がなかったら優勝はきつかったかなと思います。タイヤも滑っていたので。
AKI:何度か滑るシーンがありましたよね。
片野:4コーナの立ち上がりで1度滑ってしまって。外からはぽんちゃん(川口34期:本田仁恵選手)も見えて、結構キツかったですね。焦りました。けど、自分が滑った時に前を走るえりちゃん(伊勢崎33期:高橋絵莉子選手)が外に突張ったのか膨らんだ様に見えたので、そこを自分が突っ込んだ感じです。上手くいって良かったです。普段の自分は丁寧なレースを心がけているんですが、ガールズは意地で行っちゃいました。去年は本当に色々あって。自分はだいぶ落ち着いてきましたが、まだ黒岩さん(川口26期:故黒岩明選手)がいないのが不思議な感じです。実は亡くなられる前にガールズ王座の話をしていて、「このエンジンだったらいけるだろう!」と黒岩さんに言ってもらっていたんです。「頑張ります!」なんて話をしていたんです。なので、ガールズ戦は黒岩さんへの想いも強かったです。良い報告ができて本当に良かったです。
AKI:背中を押してもらった感じですね。
片野:そうなんです。年末は凄く良い状態で臨めました。けど、年始は全くダメで。年末から2日しか経ってないのにどうしちゃったの?ってくらい動きが変わってしまっていました。年末の上がり3.38台はどこにいっちゃったの?ってなってます(笑)なので、今は色々扱って状態を戻そうとしています。もしかしたら年末まで頑張ってくれたのかもしれませんね。エンジンも背中を押してくれたのかもしれません。なので、これからは自分で立て直せるように頑張らなきゃですね。
AKI:あるネットニュースで上がってましたが、ガールズ王座の賞金は二重整形に使うということでしたが真相は??
片野:本当です!(笑)この後カウンセリングに行ってきます!ガールズ勝った後の取材で二重整形のこと話したらネットニュースになってて笑いましたね(笑)変に隠すより、公言して「やりました!どうですか?」の方が良いかな?と思って(笑)二重のことも全然書いてもらって大丈夫です!むしろネタです(笑)楽しみにしててください、パッチリお目目です!
AKI:次は"初優勝"、優勝回数に"1"が付くのをいろんな方が楽しみにしてると思います!
片野:そうですね。今年こそですね!今は最重ハンから20m前の位置でも外枠に置かれるようになったし、大きな枠を背負う様にもなって、以前よりは戦えるようになっていると思います。なので、もっと自分を成長させれるように。年始はボロボロだったので立て直したいですね!
AKI:女子レーサーのレベル向上のお話がありましたが、レースをしていて感じることもありますか?
片野:試走から良いタイムを出してきますし、年末のガールズ王座のレースは年々レベルが上がってきてると思います。走っていても、抜き辛いと思う時も増えましたし、突っ込んでからの車速もあります。以前は自分の持っている力の100%以上を出して、落車したり、危ないシーンもあったと思うんですが、今は安定して安全に走れてると思います。今後も若い子が入ってきて、同期と並んで意地になることもあると思うんですが、まずは安全にしっかり走って欲しいなと思います。"冷静に"ですね。
AKI:前回のインタビューで"冷静に走るが合言葉"とおっしゃっていましたが、年末も冷静に走れたんじゃないですか?
片野:そうですね。意地になったところもあったし、熱くもなりましたが、一杯一杯にはなりませんでしたね。冷静には走れました。けど、緊張はしましたね。今回はどうしても黒岩さんに良い報告をしたかったので。それが結果良い方向に行って良かったです。けど、自分もこのままじゃダメだなと思いました。年始で早速崩れちゃいましたし(笑)今まではエンジンが悪くなると黒岩さんに頼っていた部分があって。なので、こんなにエンジンが良くないことはあまりないんですが、これは黒岩さんが私に与えた課題だと思って頑張ります。
AKI:黒岩選手は整備力があっていろんな選手が頼っていたと聞いたことがあります。
片野:本当に整備力凄かったです。車が良くない原因をすぐに発見するし、少しエンジンをかけただけでどういうエンジンか分かる。整備面で自分もお世話になりました。受け継ぐことができたら良いんですがまだまだです。けど、黒岩さんといた約10年間でエンジンの感触とかは分かるようになったので、あとはそれを思い返してもっと整備力を磨いていきたいですね。
AKI:整備に関しては今の課題という感じですか?
片野:そうですね。整備力、そして乗り方ですね。このままだといっぱいだなと思ったので、最近は腰回りをいじっています。後は、スタート力とフロントを使うという事です。スタートは今のままじゃダメだと思ってて。クラッチ周りや切り方を模索しています。スタート次第で展開が変わりますし、今はみんなスタートが速いので自分もスタート力を上げていかないと。フロントについては摩弥さん(川口31期:佐藤摩弥選手)や越智さん(飯塚25期:越智尚寿選手)に言われていることで、フロントの接地感を感じるということ。そうすると車の向きが変わるのが早くなるんです。難しいことらしくなかなか上手くいかないですが、上手い選手はみんな使ってると思うので今年は習得したいですね。
AKI:目標はありますか?
片野:まずは優勝すること。なんですが、今言った課題を30歳までにクリアしたいですね。あと1年です。なるべく早くクリア出来る様に日々頑張ります。
AKI:ランクも確実に上がっていってますね!
片野:そうなんです。ランクも少しずつ上がってきているのでもっと上を目指して。2021年前期はAの二桁にランクが上がってびっくりしました!間違ってない?と思うくらい(笑)ランクが上がるということはハンデ位置もきつくなって捌きも必要になってきますが、そこで捌きも少し覚えられたので良かったです。後は、人の内に入るのには慣れたので、混戦で自分がどう突っ込んで入っていったらいいか。それができればハンデが下がっても戦えると思います。ここをクリアして後ろで戦っていきたいです。
AKI:去年のSGはオールスターだけではなく、グランプリにも初めて出場しましたよね!
片野:そうなんです。グランプリに出られたことは本当に嬉しかったですね。けど、レースはボコボコにされましたね。けど、グランプリで「このままじゃダメだ」と思えたんです。練習からみんなに追い回されて、全然歯が立たなくて。焦りましたね。自分の成長にプラスになる悔しさ、奮い立たせるものがあった大会でした。今もこの気持ちを忘れないように。本当に良いきっかけになりました。"摩弥さんとグレードを一緒に回る"というのが少しずつ増えてきて、やっとここまで来られたなという感じ。それでいて、課題もいっぱい出てきて。本当はもっと早く課題に気づけたら良かったんですが、この課題に気づけたのも自分のレベルが上がっているということだと思います。2021年は本当に変化の1年、今までで1番大きな1年でした。
AKI:2022年はどんな1年にしたいですか?
片野:高いレベルに持っていけるように、悩んで、考えて、ハンデをどんどん下げていきたいですね。優勝してハンデを下げたいです。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
片野:今年はもっと成長した姿を見せられるように、去年以上に考えて頑張ります。今後とも応援よろしくお願いします!
(写真は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。