飯塚所属の32期。2013年7月のデビューから8年。今年の9月18日、飯塚ミッドナイト開催でついに悲願の初優勝を飾った。初優勝の時の状態、気持ち、今後のことなど、お話をお聞きしてきました。
(取材日:2021年10月8日)
インタビュー / AKI
AKI:デビュー初優勝おめでとうございます!
高宗:ありがとうございます!
AKI:優勝を決めた時はどんなお気持ちでしたか?
高宗:初めてのことだったので「これが優勝なんかな?」という感じでした。「1着だよな...?」と少しふわふわした感じです。先輩選手や仲間の選手の姿が見えて、そこで少し優勝を実感しました。
AKI:優勝した時の車の状態というのはいかがでしたか?
高宗:ぶっつけ整備というか、シリンダーを急遽交換しました。初日のままだと勝てないと思ったのでもうやるしかないなと。ミッドナイト2日目は台風で中止になって丸一日時間がありました。この1日は本当に大きかったです。さらに、初日カツカツ4着で準決勝戦Bへ進んでいたんですが、中止で1番外枠の自分が優勝戦へ。準決勝戦Aだとランク的にも優勝戦へ行けてなかったと思います。1日中止になったことで整備に時間をかけれたこと、カツカツ4着で準決Bに勝ち上がっていたこと、流れが良かったですね。
AKI:流れが良く、ぶっつけ整備も当たったんですね!
高宗:そうなんです。ただ、良かったのが優勝した時だけで、その後は動いてくれていません。エンジンの状態は落ちてきていますね。ミッドはたまたま動いただけかな、といった感じです。優勝戦のあの1勝はでかいです。
AKI:そうそうたるメンバーでの勝利でしたよね!
高宗:そうなんです。良いメンバーで優勝できたんで本当に良かったです。
AKI:優勝戦は緊張されませんでしたか?
高宗:いや、緊張は全くしませんでした。"スタートだけは行かなくちゃ"と思っていました。緊張はスタートだけでしたね。スタート切った後は、2コーナー立ち上がりだけ入られないように注意して、後はグリップを開けて自分の思う良いコースを走れました。ただ、最後までガチガチでした。「来んなよ、来んなよ!」と思いながら走っていましたね(笑)
AKI:何度もチャレンジしてきましたが、初優勝までの道のりは長かったですか?
高宗:やっぱり長かったですね。それに、ファンや先輩、周りの仲間にやっと恩返しが出来たという感じですね。優勝してから優出してないんですが、次はもっと平常心で臨めるかなと思っています。優勝するまでは「早く優勝しないと!」という思いがずっとあったので。ずっと焦りはありましたね。毎回焦ってました。2年前くらいから"優勝戦"を意識しないようにはなりましたが、優勝したい気持ちはずっとありました。優勝してからたくさんの方から連絡をもらって本当に嬉しかったですね。
AKI:本当に色んな方が喜ばれていましたよね!
高宗:はい、びっくりしました!後は、師匠(飯塚25期:宮地朗選手)も喜んでくれて。師匠がいる開催で優勝できたのは本当に良かったです。1番に報告したい人なので。目の前で優勝出来たことが1番嬉しかったですね。
AKI:少しお話が上がっていましたが、優勝後が上手くいってないということなんですね。
高宗:だめですね。ドドドとかもあるし。すぐにSG開催もありましたが厳しかったですね。このハンデ位置は厳しいというのもあるんですが、まずはエンジンを出さないといけません。エンジン作ってスタートを決めないと僕はだめなので。良いところ伸ばしつつエンジンを出せれば。まずはエンジンですね。
AKI:初優勝という一つの目標をクリアしましたが次の目標はありますか?
高宗:普通開催で優勝したいですね。獲れるようになればもちろん記念も獲りたいです。一個一個クリアしていく感じです。良いメンバーの中で、初優勝出来たんですが、前に誰かいたら厳しかったと思います。逃げの展開を作るには捌くしかない。捌きはやっぱり下手くそなので。
AKI:ということは、課題は"捌き"ですか?
高宗:はい。課題は捌きです。前を走る選手のエンジンがいい時は特に抜きづらいです。そうなるとエンジンを作って捌きを磨かないとですね。練習だけでは感じれないこと、得ることのできないことってあると思うのでレースでしっかり学んでいかないとですね。
AKI:エンジン、整備に関してはどうですか?
高宗:今は良くないのでいつも扱っています。ハネもあります。フレームを扱ってもハネが直らないのでエンジンからのハネだと思います。ハネさえ直ればもっとエンジンに集中できるんですが。ハネを誤魔化した整備もあるんですが、自分はそうはしたくなくって。ハネは止まっても結局は誤魔化してるだけで勝てない。力強いセッティングでどうやったらハネがこないのかを見つけていきたいです。
AKI:色々苦労がある中、近況はSGでの活躍も増えてきてます。
高宗:自分は短ハンデ戦の方が好きなので。捌く人が多いと課題の捌きがまだまだでレースが厳しくなります。グレードはスタートが決まればというところがあるので、短ハンデ戦の方が好きですね。なので、普通開催での優勝というのが目標なんです。人を捌いて優勝したいです。
AKI:そのスタートは近況安定していきましたか?
高宗:そうですね。フライングを切ってしまってから攻めれてはいないんですが、今日(10月8日)でフライングも切れますし、SG日本選手権もあるのでバシバシ切っていきたいです。クラッチのセットは自分のセットがありますし、後はクラッチのミートとかでどう伸ばしていくか。スタートに関してもエンジンが良くないと出ていかないのでエンジンの調整は大切です。エンジンが出ていないとスタート後の先がでません。
AKI:雨、湿走路に関してはいかがですか?
高宗:雨が全く乗れなくって。とにかく滑ります。雨を乗れていた頃は無理をしても滑らなかったんですが。元々滑る走路は苦手なんですが、最近は食いつく走路でも勝てなくなっています。セッティングが出ていないんでしょうね。そこもエンジンですね。もう一個何か見つけないとですね。乗り方とかもあるんでしょうが。
AKI:後もう一歩でS級というところまでランクも上がってきています!
高宗:そうですね。けど、ランクはそこまで気にしていません。プレミアムカップに出れるランクというところだけ気にしています。もちろん上を目指したいけど、自分の技術力が足りていないのは分かっているので、ランクよりもまずは自分の成長を考えています。整備の面でもそうですが、"誤魔化す"ということをしたくない。真っ直ぐ頑張っていきたいです。しっかり自分の技術で戦える選手になりたいです。やるしかないですね。
AKI:10月からお客様も戻ってきて、有観客になりました。有観客はいかがですか?
高宗:やっぱりお客さんがいた方が盛り上がりますよね!それこそ、お客さんの前で優勝したいです。優勝した姿をファンの方に見せたいですね。前回はミッドナイトで無観客だったので。目標はお客さんの目の前で普通開催の優勝です。
AKI:選手になって8年目。色々あったと思いますが、選手になれて良かったですか?
高宗:良かったです!(即答)19歳の時に初めてオートレースを見て一目惚れ。元々バイクも大好きだったんですが、「バイクに乗ってお金をもらえるなんて最高だ!」と思いました(笑)これだと思いましたね。31期で一度落ちたんですが、諦めなくて良かったです。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
高宗:あまり結果を残すタイプではないんですが、これからも諦めず仕事をして良い結果を残していけるように常に頑張ります。これからも応援よろしくお願いします。
(写真は飯塚オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
山陽所属の30期。今年の9月15日に地元山陽でデビュー初優勝を飾った。デビューから11年9ヶ月での初優勝。優勝を決めた時のお話しや、今後の課題、目標などお話をお聞きしてきました。
(取材日2021年10月6日)
インタビュー / AKI
AKI:初優勝おめでとうございます!今のお気持ちはいかがですか?
松生:ありがとうございます!やっぱり嬉しいですね。やっとできたという感じです。
AKI:優勝した節を振り返って、車の状態はいかがでしたか?
松生:車の状態は初日から良かったです。レースをしてても手応えは感じていました。グリップを開けたらついてくるような、手前が良い感じでした。
AKI:そんな中で迎えた優勝戦。走路は少し濡れているところが残る不安定なコンディションでした。
松生:やっぱり気になりましたね。濡れてるところに乗ると滑るんじゃないかって。かわしながらのレースになりました。ただ、試走タイム3.35が出ていましたし、悪くはないかなぁという感覚でした。
AKI:何度も優勝戦はチャレンジしてきたと思いますが、優勝戦に臨む前の気持ちというのはいかがでしたか?
松生:あまり緊張もせずにいつも通り臨めました。「スタート行けたらいいなぁ」とは思っていました。ただ、ハンデ20mで3車並びの大外という位置で、流石にスタート先行というのは厳しいかなとも考えていました。
AKI:スタート直後は枠なりでしたが、1周回で同ハンを捌いて2番手になりました!
松生:良い展開を作れました。けど、前の西崎さん(山陽22期:西崎洋一郎選手)のペースが早くて「追いつかないかも。」という感じはしてました。けど、走っていくうちに追いついて。残り3周に入る1コーナーで内に飛び込みました。あそこが勝負どころでしたね。ただ、先頭に立ってからも後ろからの影が見えていて「誰かにやられるんかな」と思っていました。なので、ゴールを切るまで気は抜けなかったですし、いつものレースのように"1着を取りたい!"という気持ちでした。「優勝するぞ!」というよりも「1着を取るぞ!」と。これが若い時だと"優勝"ということをすごく意識していましたし、「スタート切るぞ!」とかよく考えていたんです。けど、そういう時ってスタートで失敗したり、レースで失敗したり。この年齢になると落ち着きますね、変に(笑)
結果的に落ち着いて行けたというのが良かったのかもしれません。40歳近くになってから落ち着くようになって、成績も良くなってる感じがしています。冷静に考えられるようになったんですかね、やっぱ。
AKI:冷静な中での優勝だったということですが、優勝した瞬間の気持ちはどうでしたか?
松生:「あ、優勝した?多分差されてないよね?」と思っていました(笑)
けど、退場門のところに先輩や仲間の選手がいて。稲原さん(山陽28期:稲原良太郎選手)が目を真っ赤にしてて。そういうのを見たら込み上げてくるものがあって、自分も泣きそうになりましたね。「優勝できたんだ」と実感しました。
AKI:表彰式はいかがでしたか?
松生:緊張はしてないんですが、なんか恥ずかしかったかな?照れというか(笑)
AKI:デビュー初優勝を決めたわけですが、何か気持ちの面で変化はありましたか?
松生:もっと頑張らないといかんな、と思いましたね。自分はレースが上手いと思っていない。前田さん(山陽27期:前田淳選手)に色々教えてもらっていて。色々言われて悔しいけど、今ここでやらないと自分がダメになると思ってやってきましたし、今でも色々とアドバイスをもらっています。僕のことをしっかり見てくれているということは本当に有り難いことです。なので、上手くならないといけないなと思います。優勝してハンデが下がってこの位置で頑張りたいんですけどまだまだですね。
AKI:やはり、10m下がるというのは今までとは全然違うということなんですね。
松生:全然違いますね。今までも下がったことはあったんですが持続できなくて。この位置で戦えるようになりたいですね。すぐに出来る人間ではないですが、少しずつ上手くなりたいです。地道に頑張ります。
AKI:今のご自身の課題はなんですか?
松生:んー。いっぱいありますね。けど、やっぱり人を捌くことですよね。ハンデが下がるということは人を捌かないと勝てないですから。1番は捌きですね。
AKI:整備に関してはいかがですか?
松生:そこまで大きく扱うタイプではないんですが、自分の好きな感じのエンジンじゃないなと思ったら扱うようにしています。練習で乗って、エンジン掛けて音を聞いて。優勝できたけどまだまだ。自分に厳しくしないとですね。
AKI:雨の成績はどうですか?連対率いいですよね!
松生:滑る雨は好きじゃないんですが、飯塚走路とか食いつく湿走路は好きですね。伊勢崎や川口なんかは難しいですね。逃げる立場なら良いんですが、追うとなると難しいと思います。山陽は変なところが濡れたままになってしまうので怖いです。けど、地元ということもあって慣れてはきました。どこを通ればいいのかとか。
AKI:まさに、初優勝した走路が難しい走路コンディションでした。色々な巡り合わせが初優勝に繋がったんですね。
松生:そうですね。まさか自分の誕生日に初優勝するとは思いませんでした(笑)
AKI:そうです!!びっくりしました!!
松生:なんなんですかね、ほんと(笑)レース場に入る前に「開催最終日が誕生日か。まあいっか。」くらいにしか思っていなくって。まさかでした。びっくりしましたし、凄いことだと思いましたね。
AKI:話は変わりますが、選手になろうと思ったきっかけはなんですか?
松生:元々母親が飯塚で車券売りをしていて。その送り迎えをする父親について行って見にきていました。小学校低学年くらいかな?当時からずっとかっこいいなと思っていました。レーサーになりたいなと思ったのは高校卒業くらいでしたね。けど、その時は選手にならずに。自分は中学生の頃から吹奏楽部でトロンボーンをやっていて、高校でも続けていました。高校卒業後も楽器を続けたいなと思って自衛隊の音楽隊に入って飯塚駐屯地にいました。筋トレとかもありましたね。そのまま28歳くらいまで自衛隊として働いていました。けど、レーサーになりたいという夢を諦め切れませんでした。働いていた時もたまにレースを見に行っていましたし。それで、試験を受けて29歳から養成所に入りました。
AKI:オートレーサーになると言った時の周りの反応はどんなものだったんですか?
松生:「がんばれ!」と言ってくれる人もいれば、「やめとけば?」という人もいましたし、様々でしたね。年齢も若くはなかったですし不安もありました。自分の中でも「辞めとこうかな」という思いもありましたし。けど、周りの人が背中を押してくれて。その一押しがなかったらレーサーになってなかったと思います。
AKI:悩んで飛び込んだ世界ですが、選手になって良かったですか?
松生:はい!選手になれて本当に良かったです!自衛隊の頃の仲間も「自衛官辞めて選手になった人なんて他にいないんだから頑張ってよ!」応援してくれて、今でも連絡を取りますし嬉しいですね。トロンボーンをまた吹きたいなと思ってるんですけどね。たまに吹いてもなかなか上手くいかなくって(笑)、また練習して上手く吹けるようになりたいですね。
AKI:色々なお話しをしていただきましたが、今後の目標はありますか?
松生:また優勝したいです。選手になる前は飯塚でレースを見ていましたし、知り合いも多いので次は飯塚で優勝したいですね。頑張るしかありませんね!
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
松生:やっと優勝することが出来ました。また優勝できるように頑張ります。車券を買って応援して下さい。
(写真は山陽オートフェイスブックより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。