赤見:まずは143勝というシーズン最多勝更新、おめでとうございます。
田中:ありがとうございます。関係者の皆さんに感謝しています。オーナーにはいい馬をたくさん入れていただきましたし、うちのスタッフは仲が良くてチームワークがいいので、そういうところが結果に結びついたのではないかと思っています。
赤見:そして、メイショウアイアンが引退すると伺いました。
田中:あの年齢で本当によく頑張ってくれました。10歳でダートグレードも勝ってくれましたし、あの時は世界のマテラスカイを差し切ってくれて、とても興奮しましたね。北海道スプリントカップはしばらく地元馬が勝てなかったので、周りの方々もすごく喜んでくれました。あの年齢であの末脚が使えるというのはなかなかいないですから。他にもたくさん重賞を勝ってくれて、思い出に残る一頭です。
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赤見:長年活躍してくれただけに、引退と聞くと淋しい気持ちもあります。
田中:そうですよね。担当していたスタッフもそうですし、落合(玄太騎手)にしてもあの馬で成長させてもらって、名前も上げてもらいましたから。あの仔に人間が育ててもらったので引退は淋しい面もありますが、これからはゆっくりして欲しいです。
赤見:引退はいつ頃決めたんですか?
田中:今年11歳になりましたし、夏頃にちょっと衰えを感じて来て、オーナーと相談して決めました。乗馬ということも考えましたけど、これだけ長く頑張ってくれた仔ですから、ゆっくり余生を過ごせる場所がいいんじゃないかと。来週去勢手術をして、ひだか・ホース・フレンズという牧場に行く予定です。先日種牡馬を引退したメイショウサムソンも入ったところです。
赤見:今年の門別開催は終了しましたが、オフシーズンの遠征は決まっていますか?
田中:今予定しているのは、11/14(日)盛岡のプリンセスカップにレディーアーサー、11/24(水)の笠松グランプリにイダペガサス、12/22(水)の兵庫ゴールドトロフィーにイダペガサス、12/15(水)川崎の全日本2歳優駿にシャルフジンの出走を考えています。
赤見:2歳馬はこれからさらに楽しみですね。
田中:そうですね。レディーアーサーはプリンセスカップに勝てば、12/31(金)大井の東京2歳優駿牝馬に行く予定です。操縦性が良くて、どんなレースでも出来る馬なんですが、エーデルワイス賞は外々を回し過ぎて負けてしまいました。能力はヒケを取らないと思っているので、なんとか巻き返して暮れのレースまで持って行きたいですね。
赤見:シャルフジンはやはり折り合いがカギですか?
田中:折り合いというか、JBC2歳優駿は枠順もキツかったですからね、ある程度外枠だったので乗り役も出して行ったんでしょうけれど、掛かってしまってオーバーペースになってしまいました。1000m通過が1分切っているようなペースですから、だいぶ速かったですよね。それでいてそこまで負けていないので、能力は高いです。川崎の1600mは向くと思いますし、まだまだこのまま終わる馬じゃないですから、またしっかり調整して次に挑みます。