NARグランプリ2014騎手編
昨日はNARグランプリ2014の表彰式が行われました!
2014年の地方競馬を彩った馬たちの関係者、個人受賞の方々が顔を揃え、とても華やかな雰囲気☆
各賞を受賞した方々の、喜びの声をリポートします。
まずは、激しいリーディング争いを繰り広げ、園田だけでなく全国的にも魅せてくれた、田中学騎手と木村健騎手。
2勝差でトップに立った田中学騎手が、最優秀勝利回数騎手賞を獲得、木村騎手は、制裁なしということでベストフェアプレイ賞、3000勝を達成して特別賞も受賞しました。
【最優秀勝利回数騎手賞】
田中学騎手
「とても嬉しいです。みなさんに感謝しています。去年は木村(健)くんと全国リーディング争いをしましたけど、12月は木村くんの勢いがすごくて、正直辛かったですね。木村くんとは幼馴染ですし、2人で、園田競馬、地方競馬を盛り上げて行きたいという気持ちが強いので、いいライバルであり、同志でもあります。
去年はジャジャウマナラシで兵庫ジュニアグランプリを勝たせていただきましたが、ダートグレードは初勝利だったので、すごく嬉しかったです。
今年に入ってから3000勝を達成しましたけど、デビューした頃にはまさかこんなに勝てるとは思っていなかったです。(父である道夫さんと共に、親子で3000勝達成は日本初)あまり父とはそういう話をしないんですけど、喜んでくれました。ただ、まだまだ怒られますよ。勝っても「下手くそ」って言われます(笑)。まだまだ父には何一つ敵わないので、勝利数(3164勝)だけは超えたいです!」
【ベストフェアプレイ賞】【特別賞】
木村健騎手
「とても嬉しいです。ベストフェアプレイ賞は、進路関係で無制裁だったということですから、人の邪魔をしないで乗る、といつも思っているので、本当に嬉しいです。
去年は3000勝も達成出来て、ここまで勝てるとは思っていなかったので嬉しいですね。1頭1頭がむしゃらに乗った結果だと思います。ここまでを振り返ると、タガノジンガロでかきつばた記念を勝てたことが一番想い出深いですね。ダートグレード初制覇だったので、すごく嬉しかったです。
(今年はここまでリーディングトップ)まだこれからなので、気を引き締めて頑張りたいです。去年は(田中)学くんとリーディング争いをして、学くんは辛かったって言ってたけど、僕はすごく楽しかったです。僕は追い上げる側でしたからね。負けたのは悔しいですけど、今年も2人で競い合っていくので、ぜひ園田に注目して下さい!」
続いては、最優秀賞金収得騎手を受賞した、大井の御神本訓史騎手。去年は南関東リーディング第2位でしたが、賞金面では断トツの存在感を見せてくれました。
【最優秀賞金収得騎手賞】
御神本訓史騎手
「南関東は賞金が高いので、必然というのはあるんですけど、2年連続でこの賞をいただけて素直に嬉しいですし、関係者のみなさんに感謝しています。
去年は全国リーディングが獲れず、南関東でリーディングが獲れなくて悔しかったです。関係者にも迷惑を掛けているので、もっともっと勝って行かないとダメだと思っています。
去年は川島先生がお亡くなりになりまして...。体調が良くないことは聞いていましたけど、訃報を聞いた時にはものすごく寂しかったです。川島先生にいろいろなことを教えていただきましたから、今度は僕たちが盛り上げていかないと。
去年のレースの中で、アピアで勝った優駿スプリントが想い出深いです。デビューからずっと乗せてもらってレースを教えて来て、いろいろなことを覚えた中であのレースを勝つことが出来ました。1頭の馬を作り上げて行くのは難しいことですけど、そういう中で成長してくれたアピアにも感謝しています。
今年の目標は、3年連続でこの賞を獲ることと、南関東のリーディング奪還、そして全国リーディングも目指さないといけないと思っています」
最優秀勝率騎手は、2年連続で佐賀の山口勲騎手が受賞。勝率28.1%という、去年も素晴らしい数字を残してくれました。
【最優秀勝率騎手】
山口勲騎手
「去年よりも数字的には下がったんですけど、素直に嬉しいですね。12月頭くらいになると、いつも勝率争いは意識しています。去年は締め括りの重賞(中島記念)を獲れて良かったです。いつも、馬を信じて乗るように心がけています。
あとは園田のゴールデンジョッキーカップで初めて優勝することが出来ました。先日の佐々木竹見カップも3位で、優勝は出来なかったけど初めて表彰台に立てて嬉しかったです。目標は、ケガなく制裁なく、それで結果を残したいです」
優秀女性騎手賞には、去年53勝を挙げた佐賀の岩永千明騎手が選ばれました!意外にも初受賞ということで、喜びもひとしおでした♪
【優秀女性騎手賞】
岩永千明騎手
「初めてなので、すごく嬉しいです。2014年は一気に成績が上がったんですけど、コツコツと努力して来たことがこの結果に繋がったのかなと思うと、本当に嬉しいです。この賞は、宮下瞳さんや別府真衣騎手がいつも受賞していて、すごいな、いつかわたしも獲りたいなと思っていました。別府騎手は先日女性騎手最速で500勝を挙げて、本当にすごいですし、自分にとっても刺激になる存在です。
去年はイギリスとアブダビで騎乗出来るチャンスがあって、とても勉強になりました。海外で、それもヨーロッパやアラブで乗れる機会があるとは思っていなかったので、すごく嬉しかったです。またこういう機会があったらチャレンジしたいですね。
今年の目標は、まずケガなくということと、去年良かったのに今年はダメだねと言われないよう、去年以上に頑張りたいです」
優秀新人騎手賞は、去年57勝、重賞2勝という活躍を見せた、北海道の石川倭騎手が選ばれました!同じ北海道で、同期の井上幹太騎手とともに、これから北海道を背負っていく逸材です。
【優秀新人騎手賞】
石川倭騎手
「新人賞をいただけて、本当に嬉しいです。
デビューしたての時には緊張したんですけど、1鞍乗って少しリラックス出来ました。同期の井上幹太がデビュー日に2勝もしたので、「持ってるな~」と思いました。
初勝利を挙げた時には、すごく嬉しかったです。その日は姉が見に来てくれていたので、姉の前で勝てて良かったです。
1年目は30勝が目標だったんですけど、24勝だったので次の年に頑張ろうと思っていました。2年目の去年は、なるべく冷静に、周りをよく見るように心がけていました。最初は1年目と同じくらいの成績だったんですけど、後半に盛り返すことが出来て、57勝出来ました。初めて重賞を勝った時(イノセントカップをコールサインゼロで制覇)には、先生の指示通り乗ったんですけど、「勝ったんだ!」っていう感じでしたね(笑)。2度目の時は人気もしていたので、プレッシャーもありました。2度目の時(サッポロクラシックカップをコールサインゼロで制覇)の方が、そういう意味では嬉しかったです。
去年はたくさん勝たせてもらって、周りの人からは「落ち着いて乗れるようになった」とか「手首が柔らかい」とか言ってもらうんですけど、自分自身ではよくわからないです。デビューしてからここまで、いい感じで来れてると思いますね。先日ケガをしてしまって、残念ながら来週の新人王には出場出来ないんですけど...。みんなにも会いたかったし、本当に残念です。
今シーズンの目標は、去年の57勝を上回ることと、自厩舎で重賞を勝つことです!」
ばんえいからは、3000勝を挙げた大河原和雄騎手が特別賞を受賞。キタノタイショウとのコンビで、今年も活躍を楽しみにしています!
【特別賞】
大河原和雄騎手
「特別賞をいただき、大変嬉しいです。去年は3000勝を達成し、その時は「無事にここまで来られたな」という気持ちでした。30年乗っているわけですけれども、30年て言ったら長いですけど、実際の感覚としては、「もう30年経ったのか!」という感じで。振り返ってみると、初騎乗の時が一番嬉しかったです。「いよいよスタートしたな」という気持ちでした。好きなことを仕事に出来たことが幸せですし、毎日ワクワクしていましたね。こういう馬もいるんだっていう、毎日が勉強でした。
ここまで重賞もたくさん勝たせていただきましたが、もっと勝てたんじゃないかと思います。去年はケガをしてしまい、体が泣いているんだなと思いましたけど、周りの人たちから、「待ってるから帰って来いよ」と言っていただいて...。周りの人たちのお蔭で戻ることが出来ました。
2月14日で55歳ですから、体力的にはしんどくなっているんですけど、技術的には向上していると思います。これからも、1つでも技術を向上していきたいですね」
殊勲騎手賞には、高知所属で、ソウル競馬場へ長期遠征していた倉兼育康騎手が選ばれました!去年はソウル競馬場での最優秀騎手賞を受賞。今期は久しぶりの高知凱旋騎乗が見られます♪
【殊勲騎手賞】
倉兼育康騎手
「こんな賞をいただけるとは思っていなかったので、とても嬉しいです。
去年はソウル競馬場での最優秀騎手賞を受賞することが出来て、すごく嬉しかったです。2014年も1年間ソウルで乗れるのならば、年間100勝というのを目標にしていました。そこを達成出来たし、騎乗数の面では2位だったんですけど、制裁面を考慮して受賞が決まったということで、本当に嬉しいですね。自分の技術でこんなにいい結果が付いて来るとは...。とてもいい一年でした。
韓国で乗り始めた頃は、外国人が初めてで、日本人ということで、周りから警戒されている感じもありましたね。勝つと嫌なことも言われましたし、実際に騎手会から、「倉兼には乗せないでほしい」と調教師会に言われたこともあります。まぁ、海外から行ったわけですから、ある程度は仕方ないですよね。でも、たまたま運が良くて、ここまで来ることが出来ました。本当に有難いです。
来週か再来週から、また高知で乗るので、韓国行ってダメになったって言われないように頑張ります。とりあえずは3月までに日本で60鞍乗らないと、規定を満たせなくて免許がなくなってしまうので、そこが目標です!」