平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!
昨日の安田記念のために、来日した香港の馬たちの調教を取材に行ったんですけど(馬女のひとりごと参照)、たった2日間でしたが、馬に対する考え方、扱い方などに感銘を受けました!!
1番印象に残ったのが、【アルマダ】を管理するジョン・サイズ調教師。
「12ヶ月休養させたのは、馬がウツのような状態になってしまったからなんだ。」
この発言をした時、日本のマスコミには笑いが起こりました。悪気は全くない。競走馬のウツなんて、聞いたことがないし考えたこともないだけ。
ここが、日本と外国の大きな違いなんだと思う。ジョン・サイズ調教師は、中でも特別『馬優先主義』が強い方ですが。
食欲が落ちて、やる気がなくなったのは、昨年の3月【グッドババ】にレースで負けた後なんだそうです。プライドが傷ついて、心が折れてしまったんでしょうか・・。それでも、肉体的に全く異常がないのに競走馬を12ヶ月も休養させるなんて、私は聞いたことがないです。
考えたら、競走馬はかなりの数が胃潰瘍。ストレス社会に生きているんです。
たくさんのお金が発生する生き物ですから、簡単に休ませることは出来ないけれど、こういう考え方もある、ということを教えていただきました。