競走馬たちの身体は、暑さに対応するようには出来ていない。だから夏場は特に、人間が気をつけてあげなければいけない時期。
厩務員さん達はこの時期、何度も厩舎を訪れては馬たちの変化に注意し、水を継ぎ足す。自分が眠る前にももう1度、トイレに起きたついでにもう1度・・そんな風に愛馬たちを暑さから守っている。
それでも体調を崩してしまった時には、基本的には休ませるけれど、そうもいかない事情もある。
「休ませるなら、引退させる。」と言われてしまったら、どうする事も出来ない。
私の現役時代、そんな風景はたくさんあったけれど、なかでも忘れられない出来事がある。
群馬県が日本一気温が上がった日。私自身も暑さと戦いながらの騎乗でフラフラ、何頭かの馬たちはうっすらと白い粉を吹いている状態。これは馬にとっての危険信号でもある。
ゴールに入った瞬間、隣を走っていた馬がバッタリ倒れて動かなくなった。レース直後だというのに、汗ひとつかいていない。これは最悪の症状で、汗をかけなくなってしまったために体温調節が出来ず、死んでしまったのだった。
厩務員さんが走って来て、死んでしまった馬の顔や身体に、何度も何度もバケツで水をかけていた。
「もう死んでるから。」と周りに止められても、「ごめんね、ごめんね・・」と泣きながら、必至に水を飲ませようとしていた。
次のレース、その馬が倒れていた所だけ、馬場が濡れていた。
いよいよ明日、高知の【ヒカルサザンクロス】が、最多出走回数の新記録を達成します。
251回ですよ?!エライ馬です、ホント。こんなに暑いのに。。
馬は人間よりも暑さに弱く、夏負けしやすいですから。しかも男子の方が、暑さにやられやすい。
暑さのために死んでいった馬たちを何頭も見てきた私としては、汗を流しながら頑張って走っている馬たちを見ると、もぅそれだけで愛しく、例え馬券が外れてもジョッキーのせいにして、馬は責めません!!
前走、最多出走回数タイ記録を達成した時は3着に健闘しましたから、今回は勝って新たな伝説を作ってほしいなぁ〜なんて思ってます。
高知で食べた、伝説のシュークリーム。
コレ、かなり濃厚で美味しかったです♪名前負けしてませんよ!
明日、また1つ高知で伝説が生まれますっ!みなさん、お見逃しなく♪