水曜日は『ダイオライト記念』を見に船橋競馬場へ。
距離適性を考慮して予想から外していた【キクノアロー】が余裕の勝利☆
パドックで見た時、外した事を後悔したんですよね。。でも時すでに遅し。
厩務員さん曰く、距離は全く問題ないとの事。これからの交流重賞を盛り上げてくれる存在になりますね♪
さてここで、ビックリな方に遭遇しました!高崎時代お世話になった、馬主さんです。【オンワードテースト】という、知る人ぞ知る、我が畠中厩舎のOP一歩手前までいった馬のオーナーでした。
この【オンテー】君、私にとっては忘れられない思い出の1頭。
デビューした時、自厩舎で何度もいい馬に乗せてもらったにもかかわらず、ことごとく負け続けていた私。初勝利は橋本厩舎の【フェアウイング】、2勝目は井田厩舎の【エムジーガール】、自厩舎の馬では勝てないのでは?と思っていた、デビュー4ヶ月目の事。
【オンテー】の主戦は大先輩の「茂呂菊次郎」騎手。でもたまたま、茂呂騎手の厩舎でゲートが悪い馬とかち合ったため、私がレースに乗る事になりました。
この時、【オンテー】は6戦5勝2着1回という、ものスゴイ成績。当然私が鞍上でも1番人気☆そして、【ダイワパサー】という、中央から移籍して来たばかりの強敵もいたので、とにかく緊張!心臓バクバク!
しかし【オンテー】君、繊細なサラブレッドには珍しく、どっしり落ち着いていて動じない性格。まだ下級クラスだというのに、すでに大物の風格。
「俺にまかせとけ」てな感じで、スタートして難なくハナを切り、4コーナーで【ダイワパサー】が仕掛けて来ると、勝手にギアチェンジ。ものスゴク体が沈んでペースアップし、結果は楽勝☆
自厩舎初勝利をプレゼントしてくれただけでなく、走る馬とはどういうものかを教えてくれた。1番人気で王道のレースをして勝つ、というのは、ジョッキーにとってとても自信になる。
【オンテー】のレースに乗ったのはこの1度きりだけど、その後の私の騎手人生にとって、大きな影響を与えてくれた。
その後も、連勝街道を爆進していた【オンテー】君ですが、OP王手の時、追い切りでヒビが入ってしまい、引退する事に。予後不良になっても仕方ない状態でしたが、馬主さんの愛で乗馬クラブで治療する事になりました。結局、乗馬にはなれず星になったわけですが。
真っ白でムキムキだった【オンテー】君、【オンワードテースト】って名前だから、誰もが【ノーザンテースト】の仔だと間違えていた【オンテー】君、りんごが大好きだった【オンテー】君、私も馬主さんも、何年経っても君の事を忘れないよ。