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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。佐藤到 1969年宮城県出身。97年のテシオ創刊とともに競馬撮影を始めた『メイセイオペラ世代』。

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ホワイト・ターフ

 ご無沙汰しておりましたカメラマンの佐藤です。シーズンオフ期間のこのブログですが、既に他の2人が投稿しておりますように週1回更新・3人のローテーションで進行していくことになりました。よろしくお願いします。


 少し前の話になりますが、元旦には恒例となった「チャグチャグ馬コの初詣」を見に行きました。チャグチャグ馬コといえば6月に行われる有名な行事ですが、そのスタート地点にあたる滝沢村の蒼前神社では、毎年1月1日に人馬が6月の本番と同じ衣装で初詣を行います。これは数年前から行われており、当初は通常初夏に目にする光景が雪景色の中に出現して違和感を覚えましたが、今では年始めの絵になるひとコマとしてすっかり定着しました。
 イベントでは神社前でミニパレードも行われ、毎年、カメラマン達の格好の被写体になっていますが、今年は路面に雪が無かったためか少し足を伸ばして下の写真のところまで行進を行いました。そう、ポスターなどでおなじみの、岩手山をバックにしたあの超有名な風景です。しかし普通は黒くそびえているはずの岩手山がこの日は白く輝いて、初めて目にする景色になりました。これでいつもの冬だったら手前の里山や家の屋根にも雪があてもっと良かったのに…しかしこの行進ルートの延長自体、路面凍結がなかったから出来たことだと思いますので、珍しいシーンを撮影できただけでも良しとしなければならないでしょう。




 そんな幸運もありましたが、この冬は暖冬(この言葉も耳にしすぎて飽き飽きするほどですが)のあおりから各地でイベントの縮小や中止が相次いでいるようです。札幌や小岩井の雪祭りも雪像の数を減らすとか、サイズを2/3にするなどの策が講じられたとか。今年見に行こうかと考えていた金ヶ崎町の全国犬ぞりフェスティバルも中止になってしまいました。金ヶ崎町というと水沢競馬場のある奥州市の隣に位置しますが、そりのコースを確保できないくらい雪が無いんですね。選手や関係者の方々はさぞがっかりしていることでしょう。

 ところで先日、ネット上をうろついていたら、こんなイベントが行われているのを見つけました。スイスのサンモリッツ湖で開催されている、その名も「ホワイト・ターフ」。なんと凍結した湖の上にトラックをつくり、雪と氷の中で競馬をやっています。これ、私は初めて知りましたが有名なものなんでしょうか?公式ホームページが英語と独語なのでよく分かりませんが、欧州一流の馬や騎手が出ているらしいです。
 そしてその競技がまたすごくて、普通に乗り役が騎乗するレースの他、一人乗りの馬橇で行う繋駕競走や、さらにはスキーを履いた人を馬が曳いてレースをしている写真が載っています。レース名がドイツ語で読めないのですが、輓馬からおもりをとって騎手にスキーを履かせた状態とでも言いましょうか。もちろん相当スピードが出ると思いますし、これで“馬群ひとかたまりになって3コーナーから4コーナーへ”なんて、完全にスタントマンの世界ですよ!仮に速歩競走だとしてもけっこう怖くないですかこれ??
 そういえば車のレースでもアンドロス・トロフィーというのがありましたっけ。こちらは欧州各地のリゾートスキー場を舞台にモンスターマシンがヨーイドン! タイムトライアル方式ではなく、狭いコースを横向きにドリフトしながらガチンコバトルが繰り広げられるというなかなかクレイジーなレースなのですが、あちらでは冬期間のモータースポーツイベントとしてすっかり定着しているらしいです。
 アンドロスといいホワイト・ターフといい、いやはや、やはりヨーロッパのスポーツ文化には奥深いものがありますね。日本ではおじいちゃんが幼い孫の手をひいて自動車レースを見に行く…なんてことはなかなかありませんが、あちらではよくある光景だとか。これも文化として人々の間に根付いているからでしょう。
 一方、日本の競馬はといいますとギャンブラーの悪いイメージがまとわりつくのが現状ですが、日本各地の競馬場が長く歴史を積み重ねて行けば、文化として皆の間に根付くときが来るのでしょうか。

(文/写真・佐藤 到)

2007/02/08
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