まずは1日目。
羽田に着くと、いきなり機材不備により飛行機が欠航になってしまい、どうしたもんかと思ったけれど...
福岡空港行きから北九州空港行きに振り替えてもらって、空港からは約1時間バスに揺られて小倉、鹿児島本線で下関、山陽本線で埴生(はぶ)に到着。
出発から6時間、たどり着いた山陽オート!
埴生駅に下り立つと、いきなりエンジン音が聞こえて来ました!
振り向くと、山陽オートがかなり間近に。
駅直結の入り口から歩いて2分。
かなり長い階段(エスカレーターも有り)を上り、小高い山の中腹にある感じです。
緑に囲まれて、とてものどかな雰囲気の中、選手がピットに登場すると、大きなエンジン音が響いて、そのギャップがとても対照的。
エンジン音が聞こえると、胸が高鳴りますね。
選手たちがいるロッカールームにも入れていただきました。
山陽支部長、田方秀和(たがたひでかず)選手のロッカーです。
レース前に、エンジンを微調整中。
今回はかなり開催が開いて、気候も暖かくなったので、調整に苦しんでいる選手も多かったそう。
ちなみに、田方選手の後ろで漫画を読みながらリラックスしているのは、我らが伊勢崎の大スター・高橋貢(たかはしみつぐ)選手です。
高橋選手と田方選手は22期の同期生。
遠征選手は、地元の同期のロッカーを借りることが多いそうですよ。
競馬は毎年新しい期がデビューしますが、オートはもっと間隔が開いていて、2年に1回の時もあれば4年に1回の時もあるそう。
バイクを整備する時や情報交換などで、横のつながりもとても大切。同期の絆というのは、かなり深い印象でした。
もう1つ印象的だったのが、レースが終わるたびにほぼ全員の選手が集まって、選手を迎えること。
最初、ジャージ姿の選手たちが集まって来た時は、男子校の体育の時間の雰囲気がして、何が始まるんだろう...と、初めて見る光景にドキドキしてたら。
それぞれ、自分の所属するレース場の選手を迎えるんですね。
勝った選手は拍手で迎えてました。
同期はもちろん、所属場の絆もかなり大切にしていましたよ。
たくさんの選手にお話を伺うことが出来たので、それはまた帰ったらアップしますね。
こちらは誘導馬ならぬ、誘導バイクの凛ちゃん。
なま足が眩しいですっ!!
前のレースが終わって選手たちが退場すると、同時に凛ちゃんの誘導に従って、次のレースに出場する選手たちが登場します。
そして、車券検討に大切な、試走をするわけです。
ここは試走までに待機する場所。
一人ずつ、エンジン吹かしながら出発する姿が、すごくかっこよかったです!!
最終日の今日は、優勝戦でした。メンバーはこちら。
前列左から、【山陽・人見剛志選手】【山陽・松尾啓史選手】【飯塚・濱野淳選手】【山陽・佐々木啓選手】
後列左から、【浜松・伊藤信夫選手】【飯塚・丹村飛竜選手】【船橋・池田政和選手】【伊勢崎・高橋貢選手】
公営競技で唯一距離ハンデがあるオートですが、この日の優勝戦は実力が拮抗していて同じ位置からのスタート。
1枠の人見剛志(ひとみたけし)選手が飛び出して、なんとそのまま逃げ切りゴール!
人見選手はこの4日間開催、すべて1着という完全優勝でした。
ちなみに、高橋選手は5周目を終えたところでチェーンが外れるというアクシデントに見舞われてしまい、残念な結果に。。
表彰式は、カッコよくバイクで登場☆
コースを1周して、フェンス越しに声援を送るファン一人一人に手を振って応えていました。
中にはクラッカーを鳴らすファンも。
地元・山陽所属の人見選手の優勝に、ファンの方たちの喜びも大きかったようです。
表彰式が終わって、退場する時にももう1度ファンに丁寧に手を振っていました。
ロッカールームに戻った人見選手にインタビュー。
:おめでとうございます!
「ありがとうございます!いや~まだ真っ白ですね。実感湧かないです。
今節はエンジンがとにかくよかったので、スタートもコーナーも持ってってくれた感じですね。助かりました。」
:エンジンの調整が上手くいったと?
「調整というか、天候に合ったんですね。今回は久しぶりだったし、すごく暖かくなったから、上の選手でもかなり苦労してる人もいました。
僕の場合は天候に合ったことが1番です。」
:レースは逃げ切り勝ちでしたね。
「逃げ切りの展開しかないと思ってたんで、スタートに全神経を集中してました。どうやって切ったか覚えてないけど。
走りながら考えるのは無理だし、毎コーナーいつもいっぱいいっぱいでしたよ。」
:初日からすべて1着の完全優勝です。
「優勝も久しぶりだし、完全優勝は記憶ないくらい前ですね...。
地元で勝てて本当に嬉しいです。」
:ファンの方もすごく喜んでいましたね。クラッカーを鳴らした方も。
「もう、抱きつきたくなりましたよ。ファンの応援あってこそですから、すごく有り難いです。」
:震災からの復活開催で優勝したことも大きいんじゃないですか?
「そうですね。やっとオートが再開出来ました。
いろいろ募金活動や支援活動に参加させてもらってましたが、みんなの頑張りで1日も早い復興を目指したい。
オートを通して、自分たちなりに表現して行きたいです。」
やはり地元で勝ったこと、そしてかなりの豪華メンバーの中で優勝したことがとても大きかったようです。
人見選手の、謙虚でお茶目な一面が見えるインタビューでした!
では、1日目のレポはこの辺で。
明日は佐賀・『ル・プランタン賞』です!!!
最後にご紹介するのは、ドバイの街並みや観光名所です。
まずは、インターコンチネンタルホテルの部屋から見える景色。
絶景です!
そして、ホテルに併設されている巨大なモール『フェスティバル センター』の一角。
ブランド品やカジュアルショップあり、IKEAやスーパーあり、たくさんのレストランあり...
一度では回りきれないほどの大きさです。マリーナもあって、船が行きかっていました。
アップタウン的街並みはこんな感じ。
近代的な雰囲気と、アラビアンな雰囲気がミックスしてます。
そして、世界一高いインテリジェントビル(828m)のバージュカリファ。
とにかく高いです。
展望台が124階にあるんですが、エレベーターで約1分。一気に上るんです。
奥歯がキーンてなりました...
ここからの夜景がまた素晴らしい!
展望台フロアは半分が外にあるのでメチャクチャ寒かったです。
バージュカリファは大人気のため、前売りチケット購入は2日前まで。
前売り券じゃないとかなりお高いので、ドバイに行く機会があったらご注意を。
バージュカリファが併設されているドバイモールは、世界最大級のショッピングモール。
ここの庭?裏庭?にあるのが、巨大噴水ドバイファウンテン!
全長275m、最高で150mの高さまで上がる水柱が、音楽に合わせて踊ってるみたいに見えるんです。
あまりにかぶりつきで見てたので、ちょっと濡れましたが...とても華麗で、優雅なショーでした。
夜6時から10時まで、30分毎に行われるそうです。
何もかもが、スーパーゴージャスなドバイ。行くとこ行くとこで度肝抜かれました。
ダウンタウン的街並みは、これまでご紹介した雰囲気とは打って変わって、まさにアラブな感じ。
こっちの方が、私には馴染みやすい雰囲気です。
ゴールドやアクセサリーがたくさん売っている、ゴールド・スーク。
スパイスいっぱいの、スパイス・スーク。
風が吹いたら飛んでいかないのだろか?と、ちょっと心配になるディスプレイ。
街中スパイスの香りがすごいです。
ちなみに、スークとはアラビア語で市場という意味。
私たちが歩いている途中でお祈りの時間になったようで、アザーンと言われる礼拝への呼びかけが、モスクのスピーカーから大音量で流れてきました。
これがてっきりコーランだと思ったんですけど、違うんですね。呼びかけだって。
日本とは違う、独特の文化を肌で感じることが出来ました。
スーク街から、今度は船で川を渡って対岸へ。
水上タクシー代は、1ディルハムだから、日本円だと22円くらいです。
船といっても、かなり小さくて、5m×1mくらいの大きさです。真ん中にベンチがあるんですが、床は平らでヘリがない!!
最初はかなり怖かったんですけど、進みだすと風が心地よくて、とっても気持ちよかったです。
船で5分くらいして、辿り着いたところもかなり下町っぽい場所でした。
ズンズン進んで行くと、通っちゃいけない道もあるようで、こっちはダメ!あっちあっち。って言われる所もありました。
商店街のような所を抜けると、大きなモスクが!
ここでまたお祈りの時間になって、とても厳粛な雰囲気でした。
巨大モスクの周りをプラプラしていて、なにげに辿り着いたドバイミュージアム。
今のドバイとは全く感じが違う歴史を見ることが出来ます。
ミイラもいたし。紀元前2000年前の物もあったし。
中にある動物たちの人形が、おそらく剥製だったようで、それが少し気になりましたけど。。
こちらは伝統的なアラブの街並みが残る、バスタキア地区。
アップタウンともダウンタウンとも全く違う雰囲気で、あんまり人の気配がなく、静寂に包まれていました。
昔流行った巨大迷路に迷い込んだ気分。
カフェやホテルもあって、ゆっくりと過ごしてみたい空間です。
写真には撮れませんでしたが、地下鉄にも乗りました。
かなり近代的でキレイで、わかりやすかったです。日本の地下鉄より、絶対わかりやすいです。
もう1つ、大事なところが競馬場!メイダンではなく、ジュベルアリ競馬場です。
開催はしてなかったですけど、中に入ることが出来ました!
なんだか地方競馬っぽくて、親しみやすい雰囲気。
でもこのコース!!
わかりますか?長い長い直線を、ずっと登って来るんです!
おそらくは美浦の坂路より上ってる感じ。。
こんなコースは見たことないです。
もしもここで、バテた馬に騎乗していたら...考えただけで恐ろしい。
このコースは、人馬ともにかなりのタフさが要求されますね。
3泊5日で行った、人生初のドバイの旅。
日本馬の快挙も見れたし、いろいろな場所にも行けたし、アラブ文化にも触れられたし、ラクダにも乗れたし。
すごくすごく、いい経験をすることが出来ました!
ここまでは、『ドバイワールドカップ』当日をレポートしてきましたが、【其の四】ではレース以外の出来事をご紹介します。
23日(水)に羽田空港を出発し、関西空港経由でドバイに到着。約11時間の空の旅でした。
空港からタクシーで、ドバイワールドカップオフィシャルホテルである[インターコンチネンタル]へ。
フロントで名前を告げると...「あなたキャンセルになってますよ」的なことを言われてしまい、着いて早々一悶着。
拙い英語を駆使して、なんとか宿泊出来ることになりました!
荷物を置いたら、早速メイダン競馬場へ。
翼を広げたようなデザインは盛岡競馬場と似てるけど、とにかく大きな競馬場です!
かなり遠くからじゃないと、全体像は撮れませんでした。
近くで見ると、さらに迫力あります。
左側は、ホテルが併設されているそうですよ。いつか泊まってみたいな~...
コースももちろんドデカイです!
このターフヴィジョン、川崎より大きいのでは?!
外側が芝で、内側がタペタコース。
向正面は遥か遠くて写真に撮れませんでした。。
パラソルの下での朝食会が終わると、関係者のインタビューが始まりました。
日本勢からは角居調教師が登場。
日の丸とHOPEと書かれたポロシャツを着用して、インタビューに挑みました。
角居調教師はじめ関係者はもちろん、マスコミも想いは一つでした。
レース前々日であるこの日は、夕方からアラビアンナイトが開催されました。
色々な催しがありましたが、ヘリからパラシュートで何人も降りてきたのには度肝抜かれました。
ホースショーも様々なものがあって、アクロバット的なものや、火の輪になっている障害を飛ばしたり...
かなり馬と人との信頼関係が強くないと、到底出来ない技ばかり。
馬に携わるものとして、深い感銘を受けました。私もあんな風に、馬たちと接してみたい!!!
最後には、超豪華な打ち上げ花火が何百?発上がり、夜空を彩ってとても華やかでした。
名残惜しかったけれど、次の日は調教見学で朝早いため、途中で帰って来ましたが...
ドバイ1日目にして、かなり濃い内容の時間を過ごすことが出来ました。
2日目は、早朝から競馬場へ。
日本の馬たちの、レース前最後の調教を見学しました。
朝靄で全然見えなかったんですけど...
【ブエナビスタ】
【ヴィクトワールピサ】&【ルーラーシップ】
【トランセンド】
【レーザーバレット】はこの日馬場入りしなかったので、姿を見ることは出来ませんでしたが、日本馬たちの順調な調整ぶりを見ることが出来て、レースがさらに楽しみになったのでした。
この日のレースは、1R~8Rまで。
6R 『Dubai Duty Free』 が終わると、ド派手なオープニングセレモニーが始まりました。
コース横から、大きな山車の行列が登場。
人が足をもちゃげてたりして、以外にアナログな感じも。
光の嵐に...
フライング~
華々しい花火まで!!!
かなり激しく花火の音が鳴り響いていたので、この後走る馬たちは大丈夫なんだろうかと心配になりましたが...
直後にパドックに登場した7R 『Dubai Sheema Classic』 の馬たちは、みんな落ち着いて歩いていました。
【ルーラーシップ】も、大きくて雄大な体で落ち着いているように見えました。
レースでは、道中かなりいきたがるそぶりを見せて途中から先頭へ。最後はバテてしまったけれど...。
この海外遠征を糧に、さらに成長した姿を見せてくれることを期待してます。
[其の壱] で 『ドバイワールドカップ』の快挙をお伝えしているので、ここからは当日の競馬場の様子をご紹介していきます。
まずメイダン競馬場ですが、あまりに大きくて全体像が撮れず...
左手の方は、ホテルが併設されているそうです。
とにかく、どこもかしこもゴージャス。
馬主はもちろん、ファンエリアもドレスアップした人たちで溢れ返りました。
馬券も売ってないし、ギャンブルという雰囲気は全くなく、お祭りというか、社交場といった感じでした。
レース開催中、ドレスアップコンテストも催されてましたよ。
お洒落してお出かけするというのは、女性にとっては嬉しいもの。
日本にはなかなかこういう場がないので、ぜひ日本にも浸透して欲しい文化だと思いました。
この日の1レースは、純血アラブたちのレース。
私自身、純血アラブは初めて見ました。
サラブレッドやアラ系の馬たちと見分けがつかない馬もいましたが、完全に体型が違う馬もいました。
全体的に小柄で、クビやお尻が丸みを帯びていて、サラブレッドの3大祖先である、【ダーレーアラビアン】【ゴドルフィンアラビアン】【バイアリーターク】の肖像画に似ている雰囲気です。
このレースを勝ったのは、日本でもお馴染みのオリビエ・ぺリエ騎手。
汗を流すところまで見れて、かなり近くで馬や騎手と接することが出来ます。
4レースの『UAEダービー』には、萩原清厩舎の【レーザーバレット】が登場。
レースは後方から、最後も追い上げることは出来ませんでした。
藤田伸二騎手は、
「ポンとゲートを出たけど、隣の馬に寄られて後ろのポジションになってしまった。
結果的に残念だったけど、一生懸命頑張ってくれたし、気持ち切り替えてメインも頑張りたいです」
と話してくれました。
まだ3歳。この経験を糧に、今後の成長を期待しています。
このレース勝ったのは、ゴドルフィンの【KHAWLAH】。
こんなにカメラが寄っても、ビクともしません。
ドバイの報道を見ていると、日本よりも馬との距離がとても近かったです。
私も、もっともっと勉強して、海外の報道に追いつかなければ!と強く感じました。
日本の馬も関係者も世界を制したんですから、マスコミもレベルアップしなくては。
~其の参へと続く~