今日は、親方&ボマさん夫婦とお好み焼きへ。
私を今の仕事に導いてくれた、恩人とも言うべき、大切な友達です。
俳優の伊原剛志さんが経営するお店に行ったのですが、お店の造りがアニメ「巨人の星」そのままで、BGMも「郷ひろみ」や「ピンクレディ」といった懐かしい曲が流れ、店員さんを呼ぶ時は、鈴やタンバリンを鳴らす・・というかなり凝った造り。お好み焼きもとっても美味しかったです。お店を出ると、行列が出来ていた事には驚きました!さすが東京って感じです。
今週から、東京開催が始まりました。
私が、唯一JRAで騎乗した事のある、思い出の競馬場であります。
私がまだ3キロ減だった頃、私が調教をつけている馬で、高崎の開催と中央の出走が重なり、主戦ジョッキーの方がどうしても遠征出来ないという事で、乗せてもらえる事になったんです。もう1頭同じ日に遠征する馬がいたので、「ついでに」と2レース騎乗する事になりました。
まず調整ルームへ行こうとすると、ガードマンの方が「立ち入り禁止です!」と言って入れてくれません・・。「一応、ジョッキーなんですけど。」と言うと、どこかに電話して確認をとってから、なんとか入れてもらう事が出来ました。この時点で、「私って場違い??」とかなり緊張。
調整ルームに入ると、高級ホテル並みの施設にただビックリ!女子は私一人というのに、かなり広いお風呂とサウナ、しかもいつでも入れる状態だという。高崎なんて、女子トイレもないのに・・。やっぱりJRAは違うなぁ〜と感心しながら、フカフカのベッドで眠りについたのでした。
次の日、緊張しながら検量室に向かうと、なんと競馬場内にもお風呂とサウナが!!すぐそこの調整ルームにもあるのに、なんて贅沢な・・てゆうか、1個下さいよ!なんて思いながら、ますます緊張感が高まっていきました。何がどこにあるかわからずウロウロしていると、小林淳一ジョッキーが親切に教えてくれたので、とても助かりました。
最初のレースはダートでしたが、左回りなので、ゲートの中ではムチを右手に持つ事になります。慣れていないので、すごく違和感があるし、ゲートのうるさい馬だったので、一苦労でした。それから、高崎の殺人的急カーブに慣れていた私は、3コーナーと4コーナーの中間にある、「一瞬の直線」を最後の直線と勘違いし、追い出してしまったから、さあ大変!直線の長い事・・馬も人間もバテバテ・・。ハロン棒とゴール板を間違えて、何度も顔を揚げてしまいました。
気を取り直して2レース目。今度は初の芝です。レース中は、終始後ろで離れたシンガリでしたが、芝の気持ち良さと言ったら・・まるでピクニックしてるみたい!馬は完全に終わっているのに、ダートみたいにバテバテにならないんですよ。天気もいいし、馬場もいいし、砂も飛んでこないし、本当に気持ち良かったな。
離れた最後方だったので、とっとと引き上げようと馬をUターンさせて走っていると、何やら内側から笑い声が・・見ると、他のジョッキーはダートコースから帰って来るではありませんか!私はシンガリにもかかわらず、スタンド前をウイニングランする形になってしまっていたのです!!しかも帰り道ではないため、どこにも出る場所がない!どうしよう・・と困っていると、馬場管理委員のおじさんが走って来て、ラチを開けてくれました。これにはファンの方達も大爆笑。「また来いよ〜。」と声援?を送ってくれたのでした。
私の府中遠征記は、とても自慢出来るものではありませんでしたが、どんなに施設や設備が豪華でも、そこで働く人達や、ファンの方達が高崎と同じ様に温かかった事が嬉しかった。
これから先、もっともっと地方と中央の垣根が低くなる事を心から願っています!