川口所属の35期。2023年1月7日にデビュー初優勝完全Vを飾りました!試走タイム3.30から大逃げ。1番人気に応えての優勝!初優勝について、選手になるきっかけ、いろんなお話をしてもらう中で、小椋選手の意外な素顔が見えてきました。
(取材日:2023年2月17日)
インタビュー / AKI
AKI:デビュー初優勝おめでとうございます!初優勝を決めたお気持ちいかがですか?
小椋:ありがとうございます!安心したというのが1番大きかったですね。自分は全然結果を出せていなくて、師匠(川口26期:山際真介選手)と色々相談しながら走っていたんですが、なかなかうまくいかまくって。8着ばっかりとか、3連単に絡めないとか。試走タイムが出てもレースはボロボロというのがずっと続いていました。お客さんの期待を裏切ることが自分の中ですごく焦りになっていました。なので、優勝できたということは少し自信にも繋がって安心しました。
AKI:川口は去年の12月から全レースが消音マフラーとなりましたが、消音マフラーに関してはいかがですか?
小椋:以前川口で何度か乗ったことはあったんですが、12月が久々の消音マフラーでした。消音マフラーは2級車に合いやすいと言われていて、自分も乗りやすさは感じていました。それから年明け最初の開催、優勝する1節前にエンジンを乗せ替えていました。以前、本田さん(川口34期:本田仁恵選手)が使っていたエンジンでそれがすごく良くって。最初はセッティングが合ってなかったのでそこから試行錯誤をしていったら最終日に1着が取れました。そもそものエンジンのベースが良かったんだと思います。合わせていくとどんどん良くなっていきました。そのまま連続開催でナイトレースだったんですがそこから3連勝。そこからトントン拍子に優勝することが出来ました。
AKI:優勝した節は初日から感触は良かったんですね!
小椋:そうですね。全然違いました。とにかく乗りやすくていつもより安心して走れていた感じです。けど、自分はすごくネガティブで準決勝戦も「勝てるわけないだろうなぁ」と思い力を抜いて臨みました。ぎりぎりではあったんですけど、準決を1着でクリアして「えぇ!!!!?優勝戦!?まじか!!」と自分で驚いちゃって(笑)「私が乗っちゃっていいの!?こんな上手くいっていいの!?」と自分が1番信じられない状態でした(笑)本当にエンジンが良かったんでしょうね。
AKI:そして迎えた優勝戦、コメントでは一睡も出来なかったとお聞きしました。
小椋:全く、ほぼ一睡もできない状態でした。優勝戦は雲の上の存在といういか、自分は一般戦Bの人間だったので「優勝戦!?本当に!?」という感じ。寝たら夢が覚めちゃうんじゃないかと思っていました。そのまま寝れず。ナイトレースなので優勝戦まで時間があったんですけど、とにかくおどおどしてしまって。師匠にセッティングをレースのぎりぎりまでどうしようと悩んで一緒にエンジンをかけてくれました。とにかくどうしよう!となってる私を見て師匠が「落ち着け。」と声をかけてくれました。最終的に師匠がエンジンの音を聞いてくれてセッティングを決めました。本当に手取り足取りでたくさん教えてもらっています。
AKI:優勝戦の試走タイム3.30と好タイムでしたね!
小椋:いやー、本当にエンジン様様です。セッティングを少し変えていったらグリップを開けやすくなって、奥まで突っ込んでも怖くないエンジンになっていました。これは乗せ替えてからずっと思っていたんですが、パワー、トルクがあって、重い音で進んでくれて乗りやすく走りやすいエンジン。試走タイムを見た時は「絶対測り間違いだよね?」と思いました(笑)そんなわけないだろう!と。今までは3.3台の試走を出すのがいっぱいだったので驚きました。3度見くらいしちゃいましたね。
AKI:試走を見た後、ピットの中ではどんな状態でしたか?
小椋:完全に固まっちゃってて。人気になっていると思っていたのでそこで緊張しちゃって。もうドキドキでした。試走終わってレースぐらいが気持ち的には良かったですね(笑)あの発売時間がきつかったです。緊張のままスタートラインに立ったんですが、1度目は治親さん(川口29期:青木治親選手)のフライング。自分はそこで気持ちが一度リセットされたというか、ガチガチのスタートの中フライングがあって「ここで一回落ち着こう!」と走路を1周出来たのがよかったです。パニック状態だったのがリセットされた感じ。2回目のスタートは落ち着いて切れました。いつもスタートタイミングは13くらいのイメージで切っているんですが、優勝戦の時は03で「あ、フライングしたー!!」って思ったんですけど、赤ランプは付かず「あれ?行っていいの?」となりました。
AKI:スタート決めて独走でした!
小椋:そうですね。本当にエンジン様様ですね。6周回は強烈に長かったです。「まだ終わらないの?まだ終わらないの!?」という感じ。さらに、消音マフラーで音も聞こえず、ナイトレースでモニターも付いておらず。なので、ずっと真後ろに選手がいると思っていました。「絶対くる、次のコーナー絶対来る!」とずっと思いながら。フルストレスな6周回でした(笑)ゴール戦を切った時も本当に信じられないような。「え?本当に?私1着!?」とよく分かっていない状態でした。
AKI:信じられない中での優勝。その後、周りに選手の皆さんが集まってきたと思いますが、どんな感じでしたか?
小椋:その状態でも「え、優勝、、、?」という感じで(笑)けど、やっぱりいろんな選手の方が「おめでとう!」と声をかけてくださってすごく嬉しかったですね。自分は1着回数も少ない方で、あまり「おめでとう!」と声をかけてもらうことすら少なかったので慣れてないというか。あんなに沢山の方に声をかけてもらえて本当に信じられない状態でした。
AKI:優勝を実感したのはいつ頃ですか?
小椋:家に帰って自分の優勝がネットニュースになっているのを見た時ですね。「あぁ、本当に勝ったんだ、すごっ。」となりました(笑)上がりタイムも3.387も自分でびっくりしました。
AKI:女子選手デビュー初優勝最短記録(1年0ヶ月30日)を更新しましたがいかがですか?
小椋:エンジンが良くて、セッティングやいろんなものが重なって優勝したと思っていて。新井(伊勢崎35期:新井日和選手)とかは実力的に本当にすごくて、この記録と自分の実力は見合ってないと思っています。そんなに実力もなくたまたまころっと勝てちゃったとしか思っていないです。なので少し複雑です。
AKI:そんな風に感じていたんですね!もちろんエンジンもですが、乗り手がいるからこそだと思いますよ。
小椋:本当にネガティブなんですよね。よくないんですけど"自分なんて"と思ってしまうところがあって、私でいいのかなぁという感じです。
AKI:ただ、一つ優勝というのは自信に繋がった部分もあるんじゃないですか?
小椋:そうですね。自分自身、今は安心して走れています。上がりタイムも安定してきたので本当に良かったなぁと思っています。
AKI:元々バイク経験がありましたよね?
小椋:はい、ロードレースをしていました。3歳からなので19年くらいです。6、7歳の時に川口のキューポラ杯のポケットバイクのイベントに出させてもらって。その時のお客さんに衝撃を受けました。もちろんお金を賭けてるというのは当時はわからなかったんですが「あんなに応援してもらえるって凄い!」となりました。なので、入りはオートレースというよりもお客さんの雰囲気、熱い応援の感じが凄く好きで、"ここで走りたい、オートレーサーになりたい!"と思うようになりました。ロードレースを続けていたのも、オートレースの試験で特例にかかりたくてやっていました。けど、自分の実力では特例に引っかからず。ただ、特例に引っかからないかもと思っていたので、高校卒業してからは整備士の仕事をやっていました。とにかく受かりやすいように整備士の免許を取って3年くらい整備士をして試験を受けました。そして、試験に受かってオートレースの養成所に行きました。
AKI:それこそ新井日和選手は整備が遅いから「頑張らないと」とご本人が仰っていたんですが、小椋選手は整備の面で分かる部分もあり選手になってからもプラスポイントになっているんじゃないですか?
小椋:それでもまだまだですよ。器具は知ってはいましたが競走車の整備は養成所に入ってから習ってという感じなので、自分も整備は出来ず覚えるのも遅い方。なので、事前に少しでも勉強しておいて良かったと思いました。同じ0からのスタートだったら絶対について行けてなかったと思います。それに、今は新井もすごく整備が早いですよ。
AKI:ただ、オートレーサーになるために色々行動に移していたというのは素敵ですね!
小椋:とにかく試験に落ちたくなかったんですよね(笑)絶対オートレーサーになりたいという思いがあったのでなんとか頑張りました。
AKI:夢を叶えて選手になった今、夢の舞台で走っていることをどう思っていますか?
小椋:もうとにかく嬉しいです。そして、私の名前が入った応援タオルとかを振ってくださる方を見ると凄く嬉しいです。厳しい言葉すらも嬉しいんですよね。熱い気持ちで応援してもらえていると思うと。自分のレースじゃない時も、走路の近くで観ていて歓声が上がると鳥肌が立ちます。「凄いな〜!やっぱ良いなぁ〜!!」となります。上手くいかずキツイと感じる時もその歓声やお客さんの姿を見ると頑張れます。お客さんが好きで憧れた世界なので、お客さんに助けられながら走れています。
AKI:そうなると、初優勝は無観客レースでしたが、次は有観客で優勝してウイニングラン、インタビューとお客さんの前にいきたいですね!
小椋:そうですね!お客さんの声を色々聞けたら嬉しいなと思います。
AKI:今後の目標は考えていますか?
小椋:目標はあんまりデビュー当時から変わっていなくって。1番人気になっている時にしっかり勝てる選手になりたいなと思っています。もちろん、試走が出てない時も頑張るのは当たり前なんですけど、1番人気にしてもらった時はその期待に応えられる選手になりたいと思っています。それがベースになっていますし、"1番人気"というのを見るとすごく嬉しいし頑張ろうと思えます。お客さんあっての仕事ですし、自分はお客さんが好きでこの世界に入ったので、1番人気にしてもらったからには1着を取りたいですし、お客さんの思いを裏切りたくないと常に思っています。常に自分の目標はここにあります。単純にバイクをいじって走るということも好きですし、試走が出て人気になるということが自分のモチベーションになっています。選手になってから好循環でここまできていると思います。
AKI:それこそ、初優勝の時は1番人気に応えての1着でしたよね!
小椋:そうなんです。ナイトレースでお客さんはいなかったんですけど、人気になっててお客さんが画面越しでも観てくれてるんだと思うとすごく感動しました。1番人気っていうだけで嬉しくなっちゃいます。なので、これからも、1番人気の時はそれに応えられる選手になりたいというのが目標です。
AKI:今の1番の課題はなんですか?
小椋:乗り方ですね。ロードの乗り方、体が内側に入っちゃっていて。その乗り方がすごく嫌で色々試行錯誤しています。今は、腰回りを師匠と全く同じ、少し小さくした感じにしていて。乗り方も真似していてコピーしようとしています。まだ自分の色、乗り方が出来ていません。なので、師匠みたいに綺麗に乗れればと思いながら色々やってみています。師匠の乗り方がすごく綺麗で、何から何までお手本にしています。人としても学ぶことしかないですね。本当に凄いです。師匠みたいに乗りたいです。今はまだ2級車で修行期間。もう少しで1級車の練習も始まって、ようやく同じラインに立てるのですごく楽しみです。
AKI:お話を聞いているとすごく充実した選手生活になっていそうですね!
小椋:今はとにかく楽しいです。バイクのセッティングをして良くなったと感じたことがレースでも一致してきて。バイクをいじるのもすごく楽しいです。今までは分からずレースに行っていたことが分かりだして、結果も出てきて本当に楽しく、充実しています。優勝してからも着はなんとか取れていますが、エンジンありきなので今のうちに実力をつけていきたいです。
AKI:それでは最後に読んでくださっている皆様にメッセージをお願いします!
小椋:自分の目標は1番人気を裏切らないこと。お客様に応援してもらっている限り、常にいい走りが出来る様に頑張ります!
(※写真は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
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2022年の大晦日。スーパースター王座決定戦で見事優勝に輝いた鈴木選手。6年ぶりのスーパースター制覇となりました。その時のお話、選手10年目となる今年、変化してきた気持ちなどお話してくださいました。
(取材日:2023年2月20日)
インタビュー / AKI
AKI:スーパースター王座決定戦、優勝おめでとうございます!お気持ちいかがですか?
鈴木:ありがとうございます。スーパースターの優勝は6年ぶり。トップスタートからの逃げだったので嬉しかったというよりも長かったという感じです。
AKI:川口は去年の12月から新走路になり、スーパースターが新走路一発目のレースとなりましたが感触はどうでしたか?
鈴木:新走路もなんですけどレース自体間隔が空いてしまって、スーパースター用の統一タイヤも当てられていませんでした。というのも、山陽でタイヤを当てようかなと考えていたんですが、その山陽がコロナで欠場になってしまって。何も準備ができていない状態でした。なので、スーパースターは整備日にエンジンどうこうよりもタイヤをホイールにはめる作業、当てる作業から始まりました。そして、当ててみたタイヤは全部悪くて。エンジンもタイヤからなのか分からないんですが感触が悪く感じて。前検日にもタイヤを当てるも悪くて、エンジンの整備を始めました。非常に悪い状態で、そのままレースに行ったら試走タイム3.35とかいう感触しかなく。なので、下回りをして、実績のあるヘッドとシリンダーに交換しました。替えたら「まぁレースになるかなぁ?」というところまで初日の朝練で持っていくことができました。タイヤもそこそこ使えそうな物が見つかって、初日はそのタイヤで行きました。そしたら、スタートも良く、そのまま逃げる展開で上がりタイムも良く。その前の日までは試走3.35という状態だったので良くなってくれてホッとしましたね。
AKI:スーパースター始まるまではかなり厳しい感触だったんですね。
鈴木:今回は良いところ優勝戦残れれば良いなぁくらいの感じでした。けど、初日になんとか形になって、2日目も外枠からスタートかまし切ることはできなかったけど、前の松尾さん(山陽26期:松尾啓史選手)に近づく感じもあったし、大きな整備をするような悪い状態じゃないなと思いました。逆に何をしようかなといった感じ。そこまで悪くもないし、パーツも替えるほどでもなく、別のところで消音マフラーに合わせていきたいなぁという感じでした。そのままリング交換くらい、あとはヘッド周りの調整くらいで4日目まで走りました。
AKI:4日目は4着と連を外しましたが、その時はどんな状態だったんですか?
鈴木:スタートも切れず展開も悪く4着。タイヤも初日のタイヤが使えるな〜というレベルで他に良いタイヤがなく。色々乗り比べてはいたんですが、4日目はタイヤが良くなかったという感じもありましたね。エンジンももうひと仕上げしないと優勝は厳しいなという感じでした。なので、メタルを交換して、軽さが気になったので重さを出すために下回りのパーツを交換、タイヤは初日の物に戻して行きました。スーパースターの統一タイヤは自分は良くなかったですね。ほぼ全部外れという感じ。乗り方などでタイヤの使い方が違って合う合わないがありますからね。
AKI:優勝戦はどこの枠を取るのか気になっていたんですが、4日目と同じ3枠。驚きました!
鈴木:いろんな思いがあって3枠になったんです。自分、負けた枠で勝ちたいと思うところがあって。リベンジというか、4日目に3枠で負けたので3枠で勝ちたいみたいな。あとは、インタビューでも言ったように、川口の2枠はスタート空回りしやすい感触があったということ。そして、3枠でSGを獲っていない枠、と主に3つの理由で3枠になりました。あとは、青山さん(伊勢崎31期:青山周平選手)の隣は嫌だとか。スタート展開的に考えて隣だといつも通りのレースになってしまうので1人挟みたいなという感じでした。色々重なって3枠を取りました。結果良かったですね。ただ、イメージした展開ではなかったです。スタートは3番手発進の想定でした。
AKI:トップスタートというのは考えてなかったんですね!
鈴木:全然、全く考えてなかったです。自分のありったけの力でスタートを切っているんですけど、枠なり行けたら良いなぁという感じでした。なので、スタート後の景色は想定外でした。「ここから10周長いな...」と。最初に周回盤を見たのが4周目。「まだ4周かぁ。」という感じ。そこから残り1周までは見なかったんですが、とにかく自分を信じてグリップを開けて走るという感じでした。走ることに集中ですね。
AKI:長い10周回になりましたね。
鈴木:長かったですよ〜。けど、スーパースターを取るのが6年ぶり、獲れなかった5年間を考えたら疲れは吹き飛びましたね。やっぱり優勝した方ができなかった時よりも疲れないです。やってることは同じですから、優勝してもできなくても。あとは、今回がスーパースター初優勝と思っていて。初めて獲った時は事故レースだったんで複雑な思いもあり気持ちくもなかったのでカウントはしてないんですよ。だから、初めて清々しく新しい年を迎えられたなという感じでした。
AKI:表彰式はどんな思いでしたか?
鈴木:人数制限もされていてお客さんは少ないのかな?と思いながら表彰台に向かったんですけど、かなりのお客さんがいて、寒い中残って下さっていて本当にありがたかったです。スーパースターだからと他のSGと特に変わりはないんですが、初日からSG優勝戦のようなメンバーで8周回あるし疲れる開催。なので、優勝という形で締めくくれたのは気持ちいいですね。
AKI:表彰式では少し目がうるっとしているような、していないような感じがしました。
鈴木:泣いてないですね。寒かっただけでした(笑)泣くかなと思っていたんですが、夢の中にいるような感じで現実味がありませんでした。疲れすぎてなのか、前日に負ける夢を見たからなのか分からないんですが、そこまで現実味がなく泣けませんでした(笑)夢では想像通りの展開で3着でしたね。3番手発進の3着で負けるという。そうならないようにと思って本番はスタート3番手から捌くイメージいこうとしたんです。が、そのイメージも使うことなく優勝しちゃいました。
AKI:3枠でもSG制覇を成し遂げましたね!
鈴木:そうですね。本当は1枠を取りたかったんですが先に取られて、いつもだったら2か4枠のところ。赤は競走車の青と合わないから好きじゃないんですよね。けど、色々重なって「今回は3だろう!」と思って3枠を選びました。自分でもびっくりするくらい上手くハマりましたね。
AKI:去年はSGオールスターも獲り、No. 1にも返り咲きましたが、どんな1年でしたか?
鈴木:パッとはしてないかな。運もありましたね。怪我もしなかった。落車もしたけど怪我をしなかったので運は良かったかなと思います。No. 1に返り咲いたのも運ですよね。青山さんが事故した分のマイナスがあって、自分は事故しなくって。来期は逆で、青山さんが事故せず、僕が事故をしてしまってのポイント差。成績的には良くもなく悪くもなく、安定はしていたなと思います。
AKI:No. 1が奪われてしまいましたが、そこへの意識はどうですか?
鈴木:一つ目指せるものがあるから、逆に良いのかなと思います。目標は昔から立てないから、自分を頑張らせるものが一つでもあればやる気は出てきます。なので、No.2になることもNo. 1を目指せるという良い意味で捉えて頑張っていきたいですね。
AKI:トップを見てきた圭一郎さんですが、モチベーションを保つのはどうされているんですか?
鈴木:どうしているんですかね?どうもしてないんですよね(笑)負けず嫌いというか、負けた後のレースって勝てるんです。なので、モチベーションを保つのは負けることっていたら変ですけど、負けた分強くなれる感じがします。負けたら次はこうしようとなるところがモチベーションですかね。あとは妥協ができないんです。ある程度で勝てるかもしれない、トップクラスの選手からも「そのくらいの状態があれば優勝できるんじゃない?」と思われるのかもしれない。整備をすることもダメな方に行く可能性もあるのでリスクはある。でも、それが分かっていても気になるところがあればそこを直さないと気が済まないというか。そのままレースに行って負けた時の悔しさは整備をやって負けた時の倍以上あるので、そこは絶対妥協したくないです。やって負けたら仕方ないと。あとは、ある程度で勝てても気になるところがあるのにやらなかったら"サボってる"という感覚になっちゃうんですよね。自分だけの感覚なんですけど「少しでもやることあればやれよ!」って自分自身に言っちゃうんです。元々の性格もありますが、選手になってからこの感覚は増したと思います。あとは、出走表もモチベーションのひとつですね。自分の中でやりたいことのひとつに"出走表の連対率を良走路、湿走路共に100%にしたいんです。なかなかできないんですけど1回、1日だけできた日があって。毎朝出走表を見て「下がったな、上がったな」と思っています。単なる自己満足というか趣味の世界なんですけどね。
AKI:今年に入ってからのレースは優勝戦2着が続いていますがどう感じていますか?
鈴木:やっぱ悔しいですよね。しかも、ぎりぎり2着。もうちょいの所で優勝できていない。けど、今はこの焦るところを焦らないようにいきたいと思います。メンタルは元々強くなくって今も強い方ではないんですけど、去年の10月から朝お風呂に入って体を温めてからレースに行くようにしたんです。そしたら全く緊張しなくなりました。冷えて体も硬くなっていたんでしょうね。しっかり体を温めてから整備を始めるようになりました。
AKI:レース前、緊張されていたんですね!
鈴木:緊張しますよ。緊張というか不安というか。それが最近はだいぶなくなりました。選手10年目だからなのか、朝風呂が効いているのかちょっと分からないけど(笑)落ち着いてレースに臨めるようになりました。
AKI:ここまでの10年間を振り返るといかがですか?
鈴木:あっという間でしたね。10年経ってる感じがしないですね、まだ3年くらいの気持ちというか、新人みたいな感じです。新人も出てきましたがいつも通り負けないよう頑張るだけですね。どんなレースも負けないように頑張るだけです。
AKI:少し前の圭一郎選手と言えば「絶対負けないぞ!!」という気持ちが溢れている印象でしたが、少し雰囲気が変わりましたか?
鈴木:それは辞めました。事故になるから。自分が怪我しなくても、他の人が怪我しなくても響きますね。他の人に迷惑かけると悔しいとは違うメンタルの辛さがあるので事故だけは避けたいです。きっかけは去年のGII若獅子の準決です。前のハンデの選手に対して気を使いながら走らなきゃいけないところを後ろから追突しちゃうというのは良くないですし、No. 1がやってはいけないことだなという反省がありました。なので、落ち着いてレースをしていきたいです!
AKI:それでは最後にファンの方にメッセージをお願いします。
鈴木:1人でも自分の車券を頭で買ってくれているという気持ちを持ってどんなレースでも真剣に取り組んでいます。信頼してくださる方は是非買ってください。
先日、浜松オートのSGで見事優勝!今年のスーパースタートライアル戦1番乗りとなりました!連覇となるか!?今後の走りにも注目です!!
※写真は川口オートSNSより
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
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