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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。佐藤到 1969年宮城県出身。97年のテシオ創刊とともに競馬撮影を始めた『メイセイオペラ世代』。

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盛岡開催終了

 今年の紅葉はちょっと遅いようですね。例年なら盛岡開催の最後のあたりは真っ赤な山々に彩られているのですが、今年はまだ緑が残っているうちにラストを迎えてしまいました。

 というわけで、またこの季節が巡って来てしまいました。「今シーズンの」盛岡開催終了、とカギカッコ内を強調して言わなければなりません。私個人の意見は昨年同時期ここに書いたとおり、岩手には競馬が存在するべきだということで変わってはいませんが、しかし去年はあれから土俵際まで寄り切られそうになり、なんとか持ちこたえたもののその後も相変わらず苦しい状況。まったく暗いニュースばかりでみなさんも気が滅入ることしばしばでしょう。
 その一方、このところの岩手競馬は外部から明るい話題がもたらされていますよね。コスモバルク、タイガーマスク、スタリオンシリーズ、オッズパークグランプリなど、どれも本当に有り難いことです。これらの期待に応えるために自分は何をすればよいのか?私の貧弱な頭脳では良案浮かばず非常に歯痒い思いがするのですが、でもせめて私の周囲やネットで私の話を聞いてくれる方々に、岩手の競馬はいいよ、面白いよ、ということを伝えていきたいと思います。

 話は変わりますが何年か前のシーズン終了後、岩手競馬ファンが集うある組織が、その年のベストレースを投票で決定したことがありました。そのときの一位は、ウツミジョーダンとトニージェントが死闘を演じた北上川大賞典。
 さてシーズン途中ですが、今年度ここまでで、後にベストレースに推されるようなレースはと考えると、すぐには思いつかないという感じでした。もちろんいいレースはたくさんあって、例えばサイレントエクセルの活躍やマツリダワルツの末脚、豪雨のダービーグランプリなどが頭に浮かぶのですが、04年の北上川大賞典のような強烈な印象のレースというと、ちょっと物足りないかなと。ところがここ最近は大変見応えのあるレースが続いているように思うんですよね。サイレントエクセルが不利を跳ね返してゴール直前差し切った桂樹杯や、牝馬クルセイズの意外な粘りをボスアミーゴが捉えたきんもくせい賞、4歳どうしのライバルが4コーナーからデッドヒートを見せた赤松杯など。メインレース以外でも大逃げや思い切った後方待機策をとる騎手がしばしば見られています。先ほどは外から活気が注ぎ込まれているということを書きましたが、これは騎手や厩舎関係者など、岩手の現場の人間たちが良いレースを見せようと頑張っている現れなのではないでしょうか?
 岩手の危機を身近に感じ、手を差し伸べてくれる外部の人々。賞金が下がり、先行きも不透明で不安と戦いながらも頑張っている現場の人々。私も些細ながら出来ることをやらねばと感じます。あとは“お上”が真剣になってくれると良いのですが…

(文/写真・佐藤 到)

2007/10/31
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