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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。佐藤到 1969年宮城県出身。97年のテシオ創刊とともに競馬撮影を始めた『メイセイオペラ世代』。

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岩手周辺の山々

 競馬にはまったく関係ありませんが、先週、真昼岳という山に登ってきました。真昼岳は岩手の西側にびっしりと連なる奥羽山脈のまっただ中にある1000mちょっとの山で、東北道沿いから見ると花巻のちょうど西方向に位置します。
 岩手山や須川岳(栗駒山の岩手側での呼び名です)などの有名どころが並ぶ奥羽山脈にあって、真昼岳なんて聞いたことがないという方も多いと思います。正直、私も名前を知っている程度で、県境の峠から比較的楽に登頂できるということがわかったので「山行きのシーズンもそろそろ終わりだし、カル〜く行ってみようかな〜」ぐらいの気持ちだったのですが、これがなかなか面白い山でした。

 真昼岳山頂は標高1060m。岩手と秋田を結ぶ林道の県境にある峰越峠の登山口まで来ると、標高差は150mほどしかありません。な〜んだ楽勝!かというとそう甘くはなく、いくつかのピークを登っては下るという、縦走コースの定番パターンになっていてそれなりの手応えというか足応えがあります。しかも稜線づたいの登山道は左右とも風雨による長年の浸食を受け所々切り立った崖になっていて、場所によっては植物の根っこでなんとか土を押さえているだけで、ほとんど地面じゃない!というようなところも……。スリルを楽しみながら足下に注意して歩きます。
 この日は天気にも恵まれ、岩手・秋田の県境を進む登山道からは両県がよく見渡せました。秋田側は眼下に米どころ仙北平野の田んぼが広がり、大曲や角館の市街が確認できます。平地から急激に立ち上がるこの山はものすごく眺めが良く、その高度感は2000m級の山でもなかなか味わえないほど。今にも地面を蹴って空中に飛び出せば、そのまま滑空して美郷町あたりの田んぼのどこかに上手に着地できそうな、そんな錯覚に捕らわれかけます。(危ない危ない(^^;) 
 対して岩手側は山また山。旧沢内村の集落と、遠くかすかに北上市街が見えるものの、視界を占めるのは何重にも重なった山ばかりで、改めて岩手って山の多い県なんだな〜と思います。

right   真昼岳山頂から見る仙北平野と鳥海山

 休憩したり写真を撮ったりしながらゆっくり歩いて、頂上まで約2時間。行ってみるまで知らなかったのですが、東北のド真ん中に位置するこの山からは沢山の名峰を望むことが出来ました。もっとも目立つのは東北最高峰の鳥海山。その向こうにうっすら見えているのは月山でしょうか。かすかに見える秋田市街の先には男鹿半島の寒風山も望めます。ということは日本海まで見えているはずですが、残念ながら霞んで分かりませんでした。岩手側に目を転じれば、ウスユキソウで有名な早池峰山。南には須川岳と、水沢の方には馴染み深いであろう焼石岳も見えます。盛岡の方向を見ると、姫神山に紫波三山。紫波三山の中には、岩手競馬の特別レース名にもなっている南昌山があります(少しは競馬関係の話も書きませんとね^^)。北隣の和賀岳の向こうには秋田駒ヶ岳と、そして我らが岩手山も辛うじて見えました。岩手山は和賀岳の上からてっぺんだけをちょろっとのぞかせ、あの雄大な山容はすっかり隠れています。よくもまぁこんな絶妙な位置関係になったものです。

right   岩手県側・遠くに早池峰山

right   和賀岳の稜線から顔をのぞかせる岩手山

紅葉にはちょっと早いようでしたが、穏やかな秋の日に素晴らしい眺望を味わうことができ、とても得した気分になりました。登山コースとしてはマイナーな山ですが、アウトドアレジャーに興味ある方ならここはホントお勧めですよ。

(文/写真・佐藤 到)


2007/10/23
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