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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。佐藤到 1969年宮城県出身。97年のテシオ創刊とともに競馬撮影を始めた『メイセイオペラ世代』。

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カメラマンの言い訳

 先週の続報になりますが、トーホウエンペラー産駒の岩手2つめの白星が記録されました。10月30日JRA認定ホープフル競走で、陶文峰騎手が乗ったナイトタイムが序盤の先行争いから抜群の手応えを見せ、直線抜け出して1着。さらに、4馬身離れて外目を追い込んだ沢田盛夫利騎手騎乗のトーホウバルカンが2着に入りました。
 カメラマンの私は、ゴールの瞬間はファインダーの視界しか見えなくなるので、トーホウバルカンがどこまで浮上したかわからなかったのですが、ゴール後、カメラから目を離して2着と知りました。なんとエンペラー産駒ワンツーフィニッシュ!拍手!! ちなみにナイトタイムが6番人気、バルカンは12番人気でした。これにとどまらず、今後もどんどん強くなっていって欲しいですね。



 ファインダーの話が出たついでに。
 私がゴール写真を撮るとき、ゴール前数十mからファインダーに勝馬を捉えシャッターを切り始めるわけですが、このとき2頭、またはそれ以上の馬が内外離れて接戦状態のときは非常に悩みます。馬体を併せて追い比べというときと違ってもう一方の馬は完全に視界から外れてしまうので、カメラを構えたあとは脚が止まっているか伸びているか全くわかりません。結果、時には撮っていた馬が負けていたということも…これって、カメラマンとして非常にショックで悔しいことです。
 横方向からゴールの瞬間までを見ているスタンドの方には、「1馬身も差があったじゃん」とか「完全に脚色が上回ってたよ」などとよく言われるのですが、コース脇で、走り来る馬群の正面に近い位置から見ていると、近くに来ないとなかなか分からないものなのです。特にコース幅が狭い水沢はより真正面から見ることになり、モニター画面もゴール位置からは見えないので難しいです。直感的に「こっちだ!」と決めて撮るという、一種の“ギャンブル”をしなければならないのも、二度とない瞬間を撮影するカメラマンの宿命と言えるでしょう。

 …これ↑ちょっと美化しすぎですな。まぁ、以上はいちカメラマンの“言い訳”なのですけれど、以前このブログで紹介した記念写真屋のOさんの場合はもっと大変だそうです。彼の写真を注文するのは優勝馬の馬主さんですが、人によって「ゴール板を通過する瞬間がいい」とか「負かした馬も後ろに写っているように」とか希望がまちまちなのだそうです。しかし1人のカメラマンが1台のカメラで撮っている限り誰もが満足というのは無理な話。さらにはハナ差でゴールした2頭の外の馬が勝った場合、斜め方向から撮影しているため2着馬の鼻の方が前に出て写りますが(下写真参照)、「これじゃ負けてるようだ」と不満に思う方もいるとか。
 そう思うと、ある程度は自己満足でいける雑誌カメラマンのほうが気が楽だなぁと思いました。
 この写真は状態の一例です

2006/11/02
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