3月11日(土)から再開した岩手競馬。13日(月)までの脚質別連対率を調べてみた。
11日 晴良
1着 2着
逃げ 2回 2回
先行 5回 4回
差し 3回 5回
追込 2回 1回
12日 曇良
1着 2着
逃げ 2回 1回
先行 9回 4回
差し 1回 5回
追込 0回 2回
13日 曇のち雨 1~7R 良 8R~ 稍重
1着 2着
逃げ 4回 1回
先行 4回 6回
差し 4回 4回
追込 0回 1回
再開週の関心ごとは馬場傾向だった。時計がどれぐらいかかるか。内が深いか浅いか。逃げ有利か差し有利かだったが、驚いた。
再開初日は逃げ切りが2レースあったが、どちらも850m戦。逃げ馬には厳しい馬場だった。特に3~4コーナーの内が深い印象だった。馬場の砂も白く、思った以上に時計がかかっていた。
12日も同様だった。逃げ切りは2レースだが、8Rは大本命アルバリが出走取り消し。フェイダウェイが絶好のペースに持ち込めた。もう1レースはメイン12R。ご覧になった方もいると思うが、1枠に入ったドルズプライスレスが大逃げを打ち、直線でも突き放して2秒2差で圧勝。正直、度肝を抜いたが、基本は前日と同じだった。
ところが13日は4レースあたりから激しく雨が降り始め、8R以降は稍重。一気に流れが変わり、逃げ切り4回。差しも届いたが、逃げ切りが目についた。以上のように馬場傾向は重要なファクター。夜になって雨は止んだが、14日はどのような傾向になるか。自分もしっかりチェックしたいと思っている。
14日メインはA級「弥生特別」(水沢1600m)。カギを握るのは新参グローリーグローリ。在厩勢力との力比較が焦点となった。
本命はそのグローリーグローリ。中央ダート1400m3勝、ダート1600m1勝でオープン入り。以降は頭打ちとなり、障害へ転向。今回は昨年6月以来の平地戦。過去、障害から転入してきたケースは凡走することも多かった。逆に活躍することもあるが、果たしてグローリーグローリはどうか。仮に快勝すれば重賞路線でも勝ち負けになる。
セイヴァリアントは中央ダート2勝、大井1勝・A2級から昨年転入。3勝2着5回の好成績を残した上、重賞・トウケイニセイ記念でもノーブルサターンの2着を確保した。続く桐花賞は5着だったが、相手以上に距離の壁。2000mが長すぎた。こちらもグローリーグローリ以下を一蹴すれば、新シーズンの重賞・赤松杯、シアンモア記念でも上位評価の対象となる。
リリーモントルーは一昨年、昨年とコンスタントに好走。昨年も12戦5勝2着5回と抜群の安定感を誇った。重賞が舞台だと前走・トウケイニセイ記念のように3着。勝ち負けまでには持ち込めないが、平場なら話は別。今回も自己能力をキッチリ出す。
ブラックバゴは2020年のOROカップ覇者。昨年、大井から転入し、明らかに芝をにらんだトレードだったが、好走はダートに集中。現在はダート向きと解釈して間違いない。最終2戦着外が気になるが、前走は桐花賞。11歳でも軽視できない。
サンエイブレーヴは3歳重賞路線に乗ったが、ウイナーカップ2着が最高。期待したほどの成長は観られなかった。しかし父がロージズインメイ、母父アブクマポーロなら遅咲きの可能性大。4歳を迎えてひと皮むけるか注目したい。
ブローヴェイスは転入戦で3歳芝2400m重賞・サファイア賞を優勝。ダートに替わっても2勝し、ほかも2、3着。完全に岩手の水が合った。今回が試金石の一戦となる。
◎⑧グローリーグローリ
〇⑩セイヴァリアント
▲②リリーモントルー
△①ブラックバゴ
△⑦サンエイブレーヴ
△④ブローヴェイス
<お奨めの1頭>
1R テリオスドン
移籍前の中山ダート1200m10着だったが、1分14秒1をマーク。3歳下級戦なら、これで勝ち負け十分
2ヶ月あまりの冬休みが明けて、3月11日から春の水沢競馬がスタートしました。
この間、例年よりも多いかと思った雪が降ったりもしましたが3月に入る頃には気温急上昇、積もって残っていた雪もあっという間に消えてしまいました。そうなってみれば桜の開花も例年より少し早いくらいでは・・・というのですから季節の移り変わりというものは速いというか慌ただしいというか。
この春からの水沢競馬で大きく変わった点はなんと言っても照明設置でしょう。冬期間に進められていたはくぼ用照明設置工事を終え、春競馬から早速照明の使用が開始されました。初日二日目に現地を訪れて照明を体感してみたという方もおられるのではないでしょうか。
これに伴って最終レースの時間帯が例年のこの時期よりも遅めに設定されております。インターネットで馬券を購入されている皆さんもこれを機に水沢競馬、岩手競馬をよりお楽しみいただければ。
さて3月13日のメインレースは12Rのオープン級ダート1400m『スプリント特別』。本命は(6)サザンジンジャーとしました。
本馬は高知で通算12勝を挙げている5歳馬、距離も1300mから1600mまでまんべんなく制覇してきているという非常に魅力的なキャリアを持つ馬です。直近は主にB級戦で戦っており一見すると昇級の形に見えますが、高知の場合は重賞で活躍する主力がB級にいたりするので特に気にする必要はありません。
今の高知の古馬上位クラス、特に短距離路線の馬は層が厚くレベルも高い印象があります。サザンジンジャーにしても三走前に4着だった時の上位馬は勝ったダノンロイヤルを始めいずれも重賞入着級。とすればこの辺のクラスへの転入はむしろ相手緩和になる可能性が高いでしょう。まずはお手並み拝見。
対抗は(4)アマルインジャズ。12月30日のスプリント特別を勝って気持ちよく冬休み入り。昨年も、当時はB1級だったとはいえ前年冬から翌春にかけて連続好走してA級入りを果たしたようにこの時期に走るタイプでもあるはずです。水沢の1400mも得意条件。雨が降って馬場が軽くなるのも好都合では。
三番手も昨冬からの流れで(5)トミケンキルカス。今回の1400mは気持ち長いかも、もう少し短い方がより良いかもと感じる戦績ですがもちろん守備範囲ですし、芝ダ兼用型だけに雨馬場も悪くはない条件でしょう。すんなり流れに乗れれば上位に。
(1)ツルマルハナコはどちらかといえば盛岡の方が合うタイプですが水沢がからきしダメというわけではありません。距離は手頃なはずですし、大きく崩れない堅実さは忘れずにいたいもの。もう一頭は(2)リッジマン。直近の状態自体は悪くないとの事で、門別時代以来のダート短距離戦ですが格の力を発揮できれば。
●12Rの買い目
馬単(6)=(4)、(6)=(5)、(6)→(1)、(6)→(2)
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12日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望・未来へ前進」(B1級 水沢1400m)。このレースは「震災復興祈念協賛レース(昨年は21レース実施)」に騎乗した岩手競馬所属騎手が騎乗手当の一部などを積み立て、『いわての学び希望基金』への寄付金として贈呈。今年も3月7日、岩手県県庁で贈呈式が行われた。
スタートしたのは東日本大震災に襲われた2011年(平成23年)。岩手競馬も甚大な被害を受けたが、今年も含めて合計1194万6947円が『いわての学び希望基金』へ寄付してきた。
岩手県調騎会騎手部会副会長・山本政聡騎手「これまで毎年寄付金の贈呈を行っていますが、騎手部会として今後も続けていくつもりです。寄付金は子ども達が自分の夢を叶えるために使ってほしいと思います」
また同日には「LJSレディスジョッキーズシリーズ2022」(第1戦:盛岡競馬場11月22日、第2戦:川崎競馬場3月2日)で総合優勝した関本玲花騎手の優勝報告会が予定されている。
盛岡ラウンド第2戦を快勝し、同時に記念すべき通算100勝をマークした関本玲花騎手。優勝報告会にも注目してほしい。
ドラセナは中央ダート1400m2勝から一昨年に転入。初戦を快勝し、JpnI・マイルチャンピオンシップでも9着に善戦し、以降も堅実さを発揮してきた。昨年5月以降は入着止まりを繰り返していたが、今回からB1級へクラスが下がって相手が大幅に緩和。これまでのうっ憤を晴らす絶好の舞台となった。
メジャーハリケーンは中京芝1200m1勝、南関東B2から転入。短距離を専門に使われて芝1000m戦も含めて3勝2着6回。3走前のマイル戦は距離が長く9着に沈んだが、適距離に戻って2戦連続で4着を確保した。水沢1400mも1勝2着2回と得意とする条件。反撃のお膳立てが整った。
ノーブルパレスは中央未勝利から転入して2勝マークして再び中央入り。2戦とも二けた着順に終わり、岩手へ再転入。初戦のオープン・水沢1400m戦を快勝した。その後は精彩を欠いて昨年8月、盛岡1200m戦9着後、リタイア。7ヵ月ぶりの実戦がカギを握るが、水沢1400m2戦2勝。その実績に期待する。
セイシークエンスは大井1勝から転入。2勝2着4回の好成績を収めた。昨最終戦は8着に敗れたが、B2から一気にオープン入りしたのが敗因。B1級へ降格なら反撃に転じて不思議はない。
ドルズプライスレスは自分の競馬ができないとモロさを出すが、すんなりの流れで強じんな粘りを発揮。同型いるが、絶好の1番枠を引き当てたのは強運。マイペースに持ち込めれば侮れない。
マリノジェノヴァが過去6勝2着15回。園田C2からA級編入はきつく6、7着に終わったが、B1なら話は別。ノーマークは危険。
◎(12)ドラセナ
〇(3)メジャーハリケーン
▲(6)ノーブルパレス
△(9)セイシークエンス
△(1)ドルズプライスレス
△(2)マリノジェノヴァ
<お奨めの1頭>
4R サンカプリス
デビューは遅れたが、浦和2戦1勝2着1回。前走は1秒差で圧勝し、まだまだ伸びる可能性が十分ある
3月11日(土)、岩手競馬が再開した。3月競馬は11日~14日(火)の4日間開催を皮切りに、19日(日)~21日(火)、26日(日)~28日(火)の計10日間。これをステップに、4月2日(日)から2023年度シーズンがスタートする。
約2ヶ月間の冬休みをはさんで水沢競馬場は大きな変化がある。昨年7月から着工したナイター設置がついに完成。総工費5億5000万円をかけ、盛岡競馬場と同様、薄暮競馬ができる運びとなった。
さっそく再開初日の発走時刻が変更された。第1Rは昨年同様11時15分だったが、最終12Rの発走時刻は17時40分。昨年は全10Rで最終時刻が16時40分だったので、1時間あとになった。また今年は全12R。ナイター施設設置効果が早くも現れた。
最終レースの発走時刻は徐々に遅くなっていく予定で、盛岡の薄暮競馬と同じようになる。それに伴い、第1Rの発走時刻も変更となりますので、みなさんも出馬表などでご確認をお願いします。
また3月11日は忘れもしない東日本大震災に襲われた日(2011年3月11日)。同日7R(発走14時30分)のレース名を「東日本大震災津波を語り継ぐ日」とし、14時46分から1分間黙とうを行いますので、ご協力をお願いします。
11日メイン(12R 発走17時40分)は「興和電設・コスモ通信JV賞」(B1級一組 水沢1600m)。降格馬、上がり馬が入り混じった上、全馬が2ヵ月以上の休養明け。当然だが、波乱の要素が十分に含んでいる。
チムドンドンは中央0勝、芝1800m3着1回から転入。初戦の芝1600m戦は5着だったが、以降は5勝2着2回。7戦連続で連対以上を確保し、終盤3連勝。好ムードでシーズンを終えた。今回はB1昇級、メンバーも強化されたが、成長一途の4歳馬。足踏みを続ける馬が多く、昇級戦も突破できると判断した。
ヤマショウブラックは3歳時、南関東から再転入後、不来方賞を制し、桐花賞ではエンパイアペガサスらを一蹴。年度代表馬に選出されたが、以降は1勝止まり。南関東、岩手、北海道と行き来して昨年12月に再転入。初戦を2着にまとめ、桐花賞7着。勝利はお預けとなったが、今回からB1へ降格。相手に恵まれて2年ぶりの勝利を手にするチャンス。
ユノートルベルは一昨年、名古屋A級から転入。初年度は重賞路線を歩み、昨年はB1へクラスが下がって3勝をマークした。本質的には盛岡の方が合っているが、JBCレディスクラシック挑戦後の水沢戦を快勝。コース問題ないことを証明した。
アナンクスはシャープな末脚が武器。追い込み脚質で展開に注文つくが、前々走で同じ水沢1600m戦で鮮やかな直線一気を決めた。ペースが速くなれば出番は十分ある。
ヤマニンエステルは中央2戦0勝から転入後、着外はわずか2度のみ。先行力と粘り強さを身上とする。同型の出方が気になるが、すんなりの流れで連対確保のシーンまで。
ストロングフォースは中央未勝利から転入。6戦5勝2着1回と連対パーフェクトを継続中。C1級からB1級と二階級特進だが、本格化したのは誰に目にも明らか。
◎(2)チムドンドン
〇(9)ヤマショウブラック
▲(10)ユノートルベル
△(6)アナンクス
△(7)ヤマニンエステル
△(11)ストロングフォース
<お奨めの1頭>
4R エイシンゲッコウ
北海道から転入後、あっさり3連勝をマーク。秘めた素質を開花させた。ここも単なる通過点。重賞路線へ殴り込みをかける
12月31日に行われた岩手競馬のグランプリ・重賞『桐花賞』。ヴァケーション・ノーブルサターン二頭のたたき合いはノーブルサターンに軍配が上がりました。
大外から逃げたグランコージーを二番手で追うヴァケーション、その少し後ろの5番手あたりを追走するノーブルサターン。そんな隊列が向こう正面後半まで続きましたが、2周目の3コーナー手前、仕掛けたヴァケーションに併せてノーブルサターンも動き出してここからはこの二頭の一騎打ちの形に。
直線の攻防はまさに一進一退、いったんはヴァケーションが引き離しかけた瞬間もありましたが、盛り返したノーブルサターンが半馬身前に出たところがゴール。前走のトウケイニセイ記念に続いて転入後2連勝、それも重賞2連勝を果たしたノーブルサターンが2022年を締めくくりました。
岩手競馬のレギュラーシーズンはこの1月3日で終了となります。先の12月には降雪取り止めもあり今年も安心できないかと思っていた年末年始ですが、今年は意外なほどこの間の降雪が少なく、桐花賞が行われた12月31日などは近年まれに見るくらいの「雪の無い大晦日の水沢競馬場」となりました。変わりやすい冬の天気だけにまだまだ油断はできませんが、あと1日、無事に最終レースまで終えて今シーズンを終わりたいものです。
さて1月3日のメインレースは10Rです。明け3歳馬の重賞『金杯』。2022シーズン最後の重賞であり、同時に春からの3歳戦線を占う一戦ともなる戦いです。
今季の世代トップ・フジラプンツェルは大晦日に大井競馬場で行われた東京2歳優駿牝馬に出走しておりこの終盤の寒菊賞-金杯の路線には登場せず。ここも寒菊賞同様にどの馬にもチャンスがありそうな顔ぶれとなりました。
このレースの本命は(6)ミニアチュールを狙います。門別では12戦2勝、重賞級の出走は無いやや平凡な戦績でしたが、水沢に来て一変。転入初戦となった前走は直線鋭く伸びる完勝の形で勝利しました。門別で12戦と言ってもデビューは5月と早く、未勝利戦で連続好走していた時期もあったので、今になってみれば門別時代は成長途上だったのだと、戦いながら力はしっかり付けていたのだと言えるのかもしれません。
その門別では1200mまでの経験で前走も1400mですからマイルへの延長は一応の課題になりますが、血統的には守備範囲でしょうし何より前走の強さも印象的。既存の実績馬との対戦でも未知の魅力、伸び代に注目と考えての本命視です。
対抗は(1)ケープライトを。芝重賞ジュニアグランプリこそ大敗しましたがそれ以外の地元馬との対戦では常に堅実。現時点ではフジラプンツェルに次ぐ存在と言える実績です。距離に問題がない点もアドバンテージですし、勝ち負けを争って当然とみるべき存在。
三番手は(2)セイレジーナ。寒菊賞は確かに世代上位が不在ではありましたが、実質9月からのキャリアと言えるこの馬ですから力を付けてきた結果と見ることもできるはず。その伸び代を軽視するのは避けたいですね。
以下は(10)レモンアイカー、(5)アサップ。実績的にはここで通用して良いものがあるだけに、直近の戦績だけで勝負付けが終わった・・・と判断するのは早いでしょう。
●10Rの買い目
馬単(6)=(1)、(6)=(2)、(1)=(2)、(6)→(10)、(6)→(5)
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