4月18日(火)、門別1600mで行われる北海道三冠の一冠目「北斗盃」にベンテンコゾウが挑戦する。
ベンテンコゾウは昨年5戦4勝2着1回の成績で2歳最優秀馬の座を獲得。今季初戦に奥州弥生賞を選び、5馬身差で圧勝した。
あえて特別開催(3月18日)の重賞・奥州弥生賞を今季初戦を選んだのは北斗盃から逆算してのこと。4月1日のスプリングカップから始動すると日程が過密になるとの判断だった。
門別の環境に慣れるため、4月9日に水沢を出発し10日に早々と入厩。万全の態勢で臨む。
菅原勲調教師「課題だったゲートも解消傾向にありますし、テンコートレセンで鍛え直した成果もつかんだので遠征に踏み切りました。目指すのは三冠ボーナスの2千万円。負けたら終わりですから、一戦一戦が必勝態勢。北海道勢はなかなか強力ですが、どこまでやれるか。期待を持って挑戦します」。朗報を心待ちにしたい。
16日メインはB1級・水沢1800m「駒形賞」。成績に加え、1800m対応がカギを握る一戦となるだろう。
主軸にコスモタウルスを指名。中央6戦0勝、地方交流4戦4着2回から転入。4戦目の盛岡1600m2着をはさんで7勝マーク。終盤4連勝が圧巻だった。
今季初戦は3着だったが、勝ったのは元A級トーホウパルサー。負かしに行った分、末が甘くなった印象で前走でお返し。アッサリ直線突き抜け、B1昇級も突破した。
ただ不安がない訳ではない。牡馬にしては430キロときゃしゃ。1800mも気持ち長い印象があるが、素質の高さで克服。ここも勝つようならA級入りは確実。
スパンコールは昨年4勝2着5回。毎回のように上位争いを演じた。今季はB1へ降格して2戦2着。前回はコスモタウルスに完敗だったが、前々走の1800m戦で先着2着。マイルより1800m向きは誰の目にも明らか。流れ速くなれば単まで十分。
トーホクアローは初戦のA級戦でインを鋭く突いて2着。この一戦でB1降格は恵まれた。しかも駒形賞は一昨年2着、昨年優勝。水沢1800m2勝2着3回と連対パーフェクトも強気にさせる材料。
それを承知の上で序列を上記のようにしたのは3頭とも主戦が山本聡哉騎手だったから。長所はもちろんのこと短所も十分把握しているはず。現在、同騎手はリーディング首位を独走中。これが最終決断の決め手となった。
マウントマズルは昨年8月、大井から再転入後、A級で5、4、4、JRA交流10着。その後は寒露特別が開催取り止め、霜月特別は出走取消。前走が実質6ヵ月ぶりの実戦でプラス27キロ。見た目にも太かったが、それで4着には正直びっくり。改めて能力の高さを実感した。叩かれた変わり身は一番になるはず。
ノンシュガーは今季2連勝と好調なシーズン入り。時計比較で評価は下がったが、勢いに賭ける手も十分にあるだろう。
◎⑦コスモタウルス
〇⑤スパンコール
▲③トーホクアロー
△⑥マウントマズル
△②ノンシュガー
<お奨めの1頭>
11R・ハーモニーフェア
前走は強いの一語。B1昇級戦だが、メンバー強化感もなくアッサリ突破する
"帝王"ナムラタイタンが引退を表明した。史上初の4連覇を狙って赤松杯に登場したが、イーグルカザンの3着。その一戦が現役最後となった。
ナムラタイタンは2011年の武蔵野ステークス(GIII)を制し、中央ダート9勝。14年に鳴り物入りで岩手へ転入後、18戦12勝2着2回3着1回。着外に沈んだのはJpn(GI)3度のみ。桐花賞2連覇、シアンモア記念2度制覇、みちのく大賞典、そして赤松杯3連覇など"帝王"の名をほしいままにし、2年連続で年度代表馬にも選出された。
引退後は父サウスヴィグラスと同じくアロースタッドでけい養され、父の後継種牡馬としてスタッド入りする。引退式(お別れ会)は15日10時半、水沢競馬場パドックで行われる。
引退決定から即、北海道へ移動するのはまだ種付けのシーズン中だから。早ければ来春にはナムラタイタンの子供が誕生する可能性も十分ある。ナムラタイタン、お疲れさま。今後は"帝王"二世を競馬場にたくさん送り込んでくれ。
15日メインはB2「エイプリルカップ」(水沢1600m)。カフェオリンポスの貴重な産駒チェリーピッカーが登場する。
チェリーピッカーは昨年10月に岩手入り。獲得賞金が『0円』だったため、C2でも最下級へ編入。メンバーにも恵まれて圧勝に次ぐ圧勝。驚異的な強さで8連勝を飾った。
12月中旬でシーズンを終えたのは馬場が悪化するのを避けたのと、テンコートレセンで鍛え直すため。その成果は今季初戦でもはっきり現れ、出遅れながらも豪快なまくりを披露。直線は持ったままで4馬身差をつけてゴールした。
B2昇級戦をアッサリ突破。おそらくオープンまでノンストップで上り詰めるのは確実。ここも単なる通過点に過ぎず、白星はもちろんのことパフォーマンスに注目してほしい。
焦点は2着捜しに絞られ、相手筆頭はヤマニンスワンキー。昨年は5勝2着2回。今季初戦はハイペースと仕上がり途上がこたえて8着だったが、大型馬が叩かれて一変。前走は終始内に包まれる厳しい展開だったが、見事はねのけて1着。成長の跡がうかがえた。
特に馬群をさばいてからの反応がすばらしく、マイルも克服。まだ一抹の不安はあるものの、4歳馬の勢いを重視。
スクリーンハッピーも初戦7着から2戦目0秒1差2着。昨年中盤から粘り強さに磨きがかかっていたが、それを前走で見せてくれた。好枠を引き当て強じんな粘りを発揮する。
ギミックは今季2、1着。行き脚ついてからの破壊力がすばらしい。多少ペースに左右される面あるが、決め手勝負なら引けを取らない。
前走は外から被せられたのが敗因ステージアートの巻き返し、ダート克服タイセイマジックが押さえ候補。
◎⑧チェリーピッカー
〇⑥ヤマニンスワンキー
▲②スクリーンハッピー
△③ギミック
△④ステージアート
△⑩タイセイマジック
<お奨めの1頭>
11R ヴェニット
今季初戦をアッサリ逃げ切って好発進。これで岩手5戦4勝とし、追いかける一手だろう
★赤松杯/優勝はイーグルカザン、ナムラタイタンは3着
新シーズン最初の古馬重賞となった『赤松杯』。ナムラタイタン登場が注目を集めましたが、その王者は直線失速して3着に。勝ったのはこれが転入初戦だったイーグルカザンでした。
自ら主導権を奪いに行ったナムラタイタンは、終始後続にマークされ続ける厳しい展開になった事は確か。しかし勝負所からの粘りを欠き、直線ではアントニオピサ、そしてイーグルカザンに手応えが見劣る状況に。そして変わって抜け出した二頭の戦いは、イーグルカザンがあっさりと突き放して6馬身差をつける圧勝劇で幕。鞍上の大坪慎騎手、そして同馬を管理する橘友和調教師はいずれも初の重賞制覇となりました。
本命は(7)ウインバーニング。前走は3月25日の1600m戦で4着でしたが、休み明けで+14kg、デビュー以来最高体重での出走でこの結果であれば叩き二戦目の上昇分を大きく見込みたい所。距離に関してもマイルよりは1800mの方が合うはずです。
対抗で狙ってみたいのが(9)リトルキング。昨冬も決して悪くない状態で戦っていたのですが春初戦の前走もアントニオピサ・コミュニティ・ミラクルフラワーといった一線級相手に5着なら上々と言えるはず。距離も前進材料でしょう。
(5)ユッコの巻き返しにも期待したいのですが、前走がちょっと"らしくない"競馬すぎた印象はあります。ひと叩きされてもう少し動けるようになっていれば。最終的にはパドックでの気配まで見て判断するのがベターかも。
(3)シャークはクラスも距離も問題なしでしょうし先行力も魅力十分。ただ今週の水沢はコース内目を狙う先行馬はやや苦戦している傾向があり、その点でどうなるか?同様に(1)ダイワアクシスも変身の条件が揃った様に感じたものの、やはり内枠が、内枠からどのように戦うか?カギという事になりそうです
●10Rの買い目
馬単(7)=(9)、(7)=(5)、(7)→(3)、(7)→(1)、(9)→(5)、
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★オッズパークLOTO 5重勝/4月10日(対象7R~11R)
7R/評価A: 9番 評価B: 6番、 7番
8R/評価A: 7番 評価B: 4番 穴:8番
9R/評価A: 7番、10番 評価B: 6番 穴:9番
10R/評価A: 7番、 9番 評価B: 5番 穴:3番
11R/評価A: 2番 評価B:12番 穴:11番
先週4月2日のブログで賞金増額の影響を報告したが、予感がズバリだった。C2賞金が10万円から20万円に倍増したことにより、クラスもジャンプアップ。
例に取り上げた馬たちの結果は2日・第4Rに出走したネオヴァモスはクビ差2着(1着はアサバスカ)。馬単2820円、3連単4290円。
同じく2日・第5Rに出走したヒラボクビクトリーは3着。前走は逃げ圧勝したが、今回は出遅れも響いた。1着スイングリーダー、2着ダンシングヒロインと入り、馬単1270円、3連単3160円。
そして3日・第7Rに出走したタイムアラウドは単勝1・9倍の1番人気に支持されたが、伸び切れず3着。1着スタンドアウト、2着ドナエテルニテと入り、3番人気→2番人気→1番人気の順で馬単1120円、3連単2450円。いずれも上位人気だっただけに、岩手競馬では"おいしい"配当となった。
これは過去に格付け、賞金が替わった時に起こった現象。いずれは落ち着くのは確実だが、今のうちに『危険な人気馬』を見極めてほしい。もちろん自分にも言い聞かせていること。果たして今週はどんな結果が待っているか。
9日メインはC1「大屋梅賞」(水沢1400m)。生きのいい若駒がそろって楽しみな一戦となった。
主軸はヴィグラスムーヴ。中央2戦0勝から岩手入り後、圧勝の連続。走破タイム、レースぶりとも破格だった。5連勝目は1着失格となり、連勝はストップしたが、仕切り直しの前走も6馬身差で圧勝。道中は追いどおしで逃げたヒライズミナンバーを捕えるのに手こずったが、直線で交わすとあとは独壇場。
まだ冬毛が残り、馬体も余裕があったが、それで圧巻の強さ。周囲の度肝を抜いた。当然、叩かれた変わり身必至。反応も鋭くなることは確実で連勝疑いなし。
シーザドナルドも好発進を決めた。転入当時からひときわ目を引く好馬体だったが、持て余し気味。ようやく本格化を迎えたのは秋で1勝2着2回。これからエンジン全開かと思ったが、無念の戦列離脱。5ヵ月の休養を余儀なくされた。
それゆえ初戦は2番人気に甘んじたが、逃げたスマートガールを子ども扱い。こちらも6馬身差で圧勝した。
1400m適性と実績で対抗評価としたが、秘める素質はヴィグラスムーヴに引け取らず。ここで連勝を飾れば今後の飛躍も約束されたようなものだろう。
セカンドユウゼンは南関東C1から岩手B1へ編入。3着1回4着2回にまとめ、通用を証明した。今季はC1へ降格し、相手有利。順当に特別開催を勝ち上がった。1400mも過去2勝と問題ない。
余談だが、いつか生パドックをご覧になってほしい。右目が青い。特に太陽光に当たると綺麗な青い目をしている。
ココクイーンは中央1戦を使って再転入。マイルが微妙だったが、難なくクリアーして2着。距離短縮でさらに粘りを発揮する。
スマートガールも順調なシーズン入りを果たした。シーザドナルドに完敗だったが、2着確保。叩かれて良化確実。
マイネルラヴィーンは強烈な末脚が武器。前が競り合うようだと切れ味を披露する。
◎⑦ヴィグラスムーヴ
〇①シーザドナルド
▲⑤セカンドユウゼン
△⑨ココクイーン
△③スマートガール
△⑫マイネルラヴィーン
<お奨めの1頭>
6R・インプレスウィナー
前走は勝ったワンドロップが強すぎた。メンバーが緩和され、今度こそ首位を奪取する
8日メインは古馬重賞第一弾「第42回赤松杯」。帝王ナムラタイタンがいよいよ始動する。
2014年、ナムラタイタンは2着に1秒9の大差をつけて圧勝。衝撃の岩手デビューを果たし、3年連続で赤松杯を優勝。今年は前人未到の4連覇の偉業達成なるか―が最大焦点。
岩手競馬の歴史で同一重賞(オープン特別を含む)4連覇は過去に例のないこと。3年連続制覇はグレートホープが北上川大賞典(第13回~15回)、トウケイニセイが桐花賞(第19回~21回)、メイセイオペラがみちのく大賞典(第26回~28回)、トニージェントがトウケイニセイ記念(第3回~第5回)。あとは当時、特別だったがスイフトセイダイが赤松杯(第16回~18回)で達成したのみ。
ほかにグレートホープが桐花賞3度優勝(第15回、17回、18回)、スイフトセイダイが桂樹杯(第13回、15回、16回)3度優勝したことがあるが、4度制覇、4連覇は1頭もなし。いかに同一重賞4度制覇が至難のことであるかが分かる。
ナムラタイタンは今年11歳。昔の表記で言うと12歳に達し、常識的には衰えても不思議はないが、転入後も大事に使われて1年目は年7回、2年目は6回。昨年は体調を崩したこともあってわずか4回のみの出走。岩手では考えられないローテーションを組んできた。帝王健在を期待したい。
逆転候補はアントニオピサ、ナリタスーパーワン。アントニオピサは昨年、大井A2から転入初戦を逃げ切り勝ち。以降、重賞路線を歩んで3連続2着。距離の長短を問わずに連対を果たしてきた。
ただ、ピリッとした脚がないため勝ち切れなかったのも事実。最後の詰めに課題を残すが、シーズン初戦の特別開催を快勝。これ以上ないスタートを切った。ナムラタイタンは外枠9番。仮にもたつくようなら重賞初制覇の可能性も十分。
ナリタスーパーワンは中央ダート5勝から鳴り物入りで移籍したが、桐花賞6着、トウケイニセイ記念3着。案外の結果に終わったが、思った以上に入れ込みがきつくレース前に終わった印象。気性面に不安が残るが、それならば久々の実戦の方が力を出せるかも。過去の足跡からアッサリまで。
ゴットフリートは芝3勝、準オープンから転入。トウケイニセイ記念6着、冬をはさんで前走5着。ダート対応に不安を抱えているが、水沢も今度で3度目。ここが正念場を迎えた。
イーグルカザンは中央ダート4勝。勝ち星も1000mから1800mまでと柔軟性を兼ね備えている。小回りダート、差しタイプで手こずるかもしれないが、実力は通用して当然。
◎⑨ナムラタイタン
〇⑧アントニオピサ
▲②ナリタスーパーワン
△⑩ゴットフリート
△⑦イーグルカザン
<お奨めの1頭>
7R ダークショット
転入初戦を圧勝。時計のかかる馬場で水沢1300m1分24秒9に驚いた。いずれA級に上り詰めること必至