14日(日)10レースはA1級馬による水沢1600m戦・エクセレント競走、12頭立て。中心はゲイリーエクシードで動かし難い。一昨年、岩手へ転入して冬期間は一旦、佐賀へ転籍。昨年4月に再び岩手へ戻り、当初はA2格付けとメンバーにも恵まれたが、そこから快進撃。今シーズン14戦6勝2着7回3着1回と抜群の成績でまとめ、前走・桐花賞でもオウシュウクラウンの0・1秒差2着に気を吐いた。
ゲイリーエクシード、最大のセールスポイントは展開構わず、豪快に直線伸びてくる差し脚。今年10歳の高齢馬だが、老いてますますシャープな切れが冴え渡っている。
相手も順当にマツリダブロッコが演じる。平場の鬼と異名を取り、なおかつ無類のタフさも誇って今季<7.4.3.6>。前々走・桐花賞は6着に敗れたが、前回は同じ桐花賞で3着に先着したチュードサンデー相手に完勝。とりわけ水沢マイル戦に自信を持っている。
そのチュードサンデーもここにきて元気一杯だ。桐花賞は最低10番人気ながら、ゲイリーエクシードよりさらに大外から一気強襲、3着に健闘した。前回はマツリダブロッコに完敗だったが、元々がパンチ力に欠ける面があって仕方なしの結果。3番手評価は譲れないところだ。
一昨年の桐花賞を制し、その年の年度代表馬にも選出されたマツリダパレスが長い長いすランプから脱出気配だ。桐花賞こそ3・8秒差しんがり負けを喫したが、前回は向正面で2番手に進出し、直線も内で粘って3着。ようやく大好きな季節で見せ場を十分に作った。もしかすると展開次第では単まであるかもしれない。
以下は2戦連続で4着キレアジサイコウ、水沢マイルならツジジオットも連下一考だろう。
◎ ?ゲイリーエクシード
○ ?マツリダブロッコ
▲ ?チュードサンデー
△ ?マツリダパレス
△ ?キレアジサイコウ
△ ?ツジジオット
3連単は10、3、6のボックスを厚めに10を1着固定に3、6を折り返し。9、8を3着押さえ
馬複は3−10、6−10、9−10、3−6、8−10
11レースはB2級1400m戦、12頭立て。主軸はアクトジローで大丈夫だろう。ここ2戦は特別に名乗りを上げ、格下から挑戦・ディセンバーカップ(B1級)は0・3秒差4着、そして前回・男鹿特別(B2級)は5着。男鹿特別では向正面で先頭に立つ積極策に出たが、直線一杯となってトーホウライデンの5着に敗れた。
しかし今回はメンバーが大幅に弱化された上、ベストとも言える1400m戦。そこで近走のうっ憤を一気に晴らしたい。
逆転候補は前回3着にまとめたドーリーゴンザレス、水沢実績薄いが、ここなら格上の力発揮できるマコトセイウンが有力で、他にウスズミサクラ、ゼンノチェイス、コンゴウココロマチが押さえ
3連単は2を1着固定に8、3を2、3着折り返し。押さえで11、12、4
馬複は2−8、2−3、2−11、2−12
<お奨めの1頭>
6レース イイデタイセイ
岩手転入後はすべて3着以上にまとめ、好メンバーがそろった前走・シクラメン特別でも2着確保。ここでは実力が抜けている
今週13日から15日の3日間、そして3月24日から27日までの4日間にわたって「施設改善に伴う特別開催」が行われるが、ひとまず1月15日をもって岩手競馬は約2ヶ月間の冬期休養に入る。
そのラストウィーク初日13日10レースはB1級馬による水沢1800m戦、10頭立て。主軸にマルカスティンガーを指名する。前々走・男鹿特別(B2・1600m)では2番人気に支持されたが、出遅れを喫して最後方しんがりを追走。そのため、あえなく8着に沈んでしまったが、敗因ははっきり。そのお返しとばかり、前回はB1級戦(1800m)で2番手キープからアッサリ抜け出して快勝。自分の競馬ができればいつでも勝ち負けを演じることを改めて証明した。
加えてマルカスティンガー、この水沢1800mは4戦3勝2着1回と絶対の自信を持っているし、しかも今回は絶好の1枠を引き当てた。
逆転首位まで十分に可能なのがグラスホープ。相手なりに駆ける堅実さが身上だが、前回・初夢賞(B1・水沢1600m)では堂々1番人気の支持に応え、後方から直線一気に伸びて完勝。すでにA級入りも確定させている。
ただ、一つネックなのがマルカスティンガーは水沢1800mで抜群の実績を誇っているのに対し、グラスホープは3戦0勝2着1回とこの条件にやや不安を残している点。
とは言っても前回完勝で波に乗っているのは間違いのない事実。ここも好調度を前面に鮮やかなマクリを決めたいところだ。
前回・初夢賞で惜しかったのがカヌマビートだった。ジュリアが大逃げを打ち、カヌマビートは好位4番手をキープし、3コーナーから一気にスパート。直線入り口では一旦2番手に進出し、そのまま抜け出すかに見えたが、早めに仕掛けた分、最後で伸びを欠いて3着に惜敗した。
勝ったグラスホープは前が競り合っているのをジックリ後方で見て、ワンテンポ遅らせてからスパートかけたのが功を奏したとも解釈でき、逆にカヌマビートは破れて尚強しの印象だった。それならば前記2頭をまとめてバッサリの局面もあるかもしれない。
以下は距離がカギだが、瞬発力はメンバー中随一といっても過言ではないドリームカーニバル、今季シーズン笠松から転入し、前走で岩手初勝利を飾ったミツアキトゥーリオ、詰めは甘いが、終い堅実なアドマイヤウイングが連下候補となる。
◎ ?マルカスティンガー
○ ?グラスホープ
▲ ?カヌマビート
△ ?ドリームカーニバル
△ ?ミツアキトゥーリオ
△ ?アドマイヤウイング
3連単は1、2、9のボックスを厚めに10、5、7を3着押さえ
馬複は1−2、1−9、2−9、1−6、1−5
11レースはC1級馬による1400m戦、12頭立て。こちらは抜けた馬が不在でちょっと混戦模様だが、主軸にプラセンタを推してみたい。近走は頭打ちのレースを繰り返しているが、元々は園田A1級の格上馬。今回はメンバーにも恵まれてきっちりチャンスはものにしたい。
相手はフジタカケイロンが妥当か。前々走では向正面で早くも失速して10着に敗れてしまったが、前回は中団キープから3着を確保。ムラな面があって全幅の信頼は置けないが、前回タイムを素直に評価しよう。ワイルドフォレストは今季未勝利と詰めの甘さが目につくが、大崩れなく堅実に着を拾っており、▲。
以下、マツリダエンジェル、ビューティヒーロー、エリノフラワーが連下。
3連単は6を1着固定に10、11を2、3着折り返し。9、7、5は3着押さえ
馬複は6−10、6−11、6−9、6−7、5−6
<お奨めの1頭>
3レース ノーブルウイング
転入初戦を2着に1・3秒差の大差で圧勝。C3クラスでは役者が違いすぎる
盛岡商業高校全国高校サッカー優勝おめでとう!!!
いきなり競馬の話題から離れてすいませんが、いま岩手・盛岡はこの話題でもちきりです。決勝戦はちょうど水沢競馬場でトウケイニセイ記念が行われていた時間と被っていて、関係者も事務所のテレビを気にしながら仕事をしている状態。もちろん私も撮影の合間に応援していましたし、おそらくジョッキーたちも控え室で声援をおくっていたのではないでしょうか。
たぶん、サッカーや野球でいわゆる強豪校のある地区の方にはこの感覚はわからないでしょうね。それでは岩手出身の有名人を考えてみて下さい。宮沢賢治、石川啄木、あるいは原敬…。文人や政治家は輩出しているのですが、体育系で全国に名が知れ渡った人といえば、サッカー日本代表のMF小笠原満男さんとアルベールビル冬季五輪ノルディック複合団体金メダリストの三ヶ田礼一さん(皆さま覚えていらっしゃいますか?)ぐらいではないでしょうか。とにかく岩手というところは、スポーツではあまり盛り上がることのない県なのです。
もちろん各選手達はがんばっているのでしょうし、立派な結果を出している種目もあるのですが、このような日本中に生でテレビ中継されるような大会となると、岩手県民はどこか他人事のような感覚があると思います。サッカーでも野球でも、どうせ勝つのは有望選手をスカウトで集めた有名校でしょ、と。
昨年は遠野高校がベスト4まで進出しました。それも相当スゴイことだったハズですが、夕方のローカルニュースで多少の時間を割いたぐらいで、それほどの盛り上がりは見られませんでした。ところ今年は準々決勝突破という報が伝わり、「おや?これはもしかすると…」と俄然注目を集め、そして県民が見守るなか見事な戦いぶりで優勝・全国制覇!もちろん部員全員が地元から通常の試験を受けて入学、授業も普通に受けて放課後の部活に励む、普通の岩手の公立高校生たちです。ここが素晴らしいです。
岩手に住んで18年、このような喜びに立ち会うことはなかなかありません。巷ではラグビーの新日鉄釜石以来、と言われていますが、それは私が岩手県民になる以前の話。だから私は、「メイセイオペラJRAGI制覇以来の快挙!!」と思っています。
さて、いよいよ今年度の岩手競馬も残りあと僅か。次週と年度末に、重特の予定がない平場のみの開催がありますがこれは昨年度、「特別競馬」を追加開催したのと同じ日程が今年度は当初からスケジュールされていたという格好。近年はトウケイニセイ記念でシーズン終了、というリズムになっていただけに何となく調子が狂う気もしますが、リーディング争いは騎手・調教師ともにもつれ込みそうですし、なによりプラス6日間も競馬ができるのですから、十分に楽しみたいと思います。
(文/写真・佐藤 到)
この5日、名古屋競馬場で行われた「レディースジョッキーズシリーズ」最終戦。岩手から出場していた皆川麻由美騎手は2戦を3着・2着にまとめて名古屋シリーズ2位・総合3位の成績を獲得しました。
名古屋で2戦、1戦目はスタート直後に躓き、2戦目は先行馬がハイペースに翻弄されるという難しい展開。それでも上位に持ってきたのだから立派なものです。
特に2戦目は「自分の馬は先行馬と聞いていたのに、普通に行って中団あたりになったということは前が速い。そう思って上手く流れに乗れるよう我慢しました(皆川騎手)」という騎乗が実り、直線は勝ち馬と一騎打ちに持ち込もうかという末脚を発揮。あれで勝っていれば……、と残念な気もするのですが、それは仕方ないか。
岩手ではなかなか騎乗機会に恵まれない皆川騎手ですが、荒尾・高知・名古屋と転戦してこの結果を残して、ずいぶんと気分転換にもなったようです。シルバーステッキ賞優勝もその好サイクルの結果。これがこれからの活躍に繋がるといいですね。
◇お奨めこの一頭……本命党編
9R/マンノダイヤモンド
2着に敗れたとはいえ前走は非常にしぶとい内容。ここで2勝目
◇お奨めこの一頭……穴党編
8R/トーヨーサマー
久々の1400m戦。マイルは長い同馬にとってこの距離はチャンス
※お詫び
前回の「ゴールデンステッキ賞」のエントリの中で『以前は1着騎手に100万円のボーナスが設定されていて〜さすがに今はボーナス賞金も無くなりましたが』とボーナス賞金が無くなったかのような表現をしましたが、今回も1着騎手には45万円のボーナスが設定されておりました。関係者の皆様にお詫びいたします。
7日メインはA2級馬による水沢2000m戦「第31回六華賞」、11頭立て。前日メイン・かまくら特別と同様、カギを握るのは2000mの距離。向正面、2コーナー過ぎがスタート地点で枠順の有利不利はあまりなく実力どおりにほぼ決まる。
人気を集めるのは前回快勝組で登録順からメタモルキング、マルカクール、マイニングプレスの3頭だろうが、その中からマイニングプレスを主軸に推す。
マイニングプレスは最後の上山ダービー(こまくさ賞)馬として知られ、その年の11月に岩手へ転入。当時、明け4歳で行われた金杯でも3着に入った実績を誇る。また移籍後、これまで44戦のレースを消化(上山時代に二度遠征)したが、着外がわずか6回のみと抜群の安定度を誇っている。今シーズンもA1級で始動し、すべて4着以上にまとめ、9月からはA2級へ降格後も毎回上位入着を果たしていた。その半面、勝ち味の遅さがネックで前回のレースまで0勝2着4回3着7回4着2回と最後の一押しが足りなかったが、それも前走(水沢1600m)快勝で吹っ切れた。
2000mは初体験だが、2年前の駒形賞(水沢1900m)で2着に食い込んでおり、距離的にも不安はほぼなし。ここをキッチリ勝ってオープン返り咲きへの手みやげとしたい。
軸は決定したが、相手捜しがちょっと難しい。距離適性面からならサージェリーが最右翼だが、シーズン途中に岩手日報杯優勝、M&Kジョッキーズシリーズを2着にまとめ、オープン特別・赤松杯に強気に挑戦。そこで力足りず8着に敗れて以降、チグハグなレースを繰り返している。
それならばテイクファイブを相手筆頭に指名したい。05年6月、中央在籍時にJRA500万下と岩手A2級との条件交流戦・カシオペア賞を快勝。10月に岩手へ新天地を求め、A2へ編入し、カシオペア賞の内容から実力上位の評価もあったが、凡走の連続。案外な結果に終わっていたが、ここ2戦は見せ場をタップリ作って連続3着。ようやく通用のメドが立ち、ソロソロ連対突入のシーンが濃厚となった。
メタモルキングは中央4戦0勝2着2回で今年3月に岩手へ転入。中央時の賞金の関係でいきなりA2へ格付けされ、当初もがいていたが、使われるたびにクラスにも慣れて6戦目に初勝利。その後はややスランプに陥っていたが、6走前、そして前回と見事逃げ切っている。
できれば逃げたいところだが、快速馬チェリーフォティがいるのでおそらく2番手からの競馬。それでも全馬が距離を意識してスローペースになること必至、スンナリの流れなら持ち前の渋太さを発揮してくれるに違いない。
評価に迷うのがマルカクールだ。東海、園田で9勝をマークし、今年3月に笠松A級から転入。スタートがC2級でメンバーにも恵まれて<6.3.1.3>に加え、目下2連勝中と依然、底を見せていない。
しかし通算75戦中、勝ち星は1700mまで。1800mでは3着が1回あるのみだが、これは父エブロス、母父トウショウボーイの血統背景からか、中距離以上に不安を抱えているのが過去のデータだ。もちろん小回り水沢ゆえ、乗り方次第でアッサリ克服する可能性も高いが、ここは若干割り引きとした。
もちろん先に記したサージェリーも底力、距離適性から軽視はできない。
◎ ?マイニングプレス
○ ?テイクファイブ
▲ ?メタモルキング
△ ?マルカクール
△ ?サージェリー
3連単は2を1着固定に5、3、1、11のフォーメーション
馬複は2−5、2−3、1−2、2―11
<お奨めの1頭>
10レース アドマイヤレグルス
転入初戦を快勝後、2戦連続で2着に敗れたが、相手が悪かった。ここはキッチリ勝ちたい