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斎藤修NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。

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【コラム】ひさしぶり、その金ナイター

 その金ナイターの現地はいつ以来だろう。
 コロナで規制がいろいろあったときにも、一応取材ができるようになってからは何度か園田競馬場には来ていたが、その金ナイターはコロナ前以来。それもいつのことだかもう記憶がない。
 その金ナイター開催での重賞は、摂津盃、園田チャレンジカップ、そして今回の兵庫サマークイーン賞くらいしかないので、そもそも取材で来る機会も限られるのだが。
 
 15時羽田発で伊丹空港。モノレールから蛍池で阪急宝塚線。十三で阪急神戸線に乗り換えて園田駅。園田駅高架下のショッピングモールはずっと工事中で、今年秋には再開するようだが。無料バスで園田競馬場着は17時頃。まだ明るく、お客さんはそれほど多くはないが、ナイター開催らしくだんだんと増えてくる。
 
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 その金ナイターが始まったのは2012年のことだから、もう11年も経った。
 いまや地方競馬ではナイター開催をやっていない競馬場のほうが少ないが、園田競馬場でナイター開催を始めるにあたっては困難をきわめた。
 計画は、大井や川崎など南関東でナイター開催が始まったころからあったと聞く。しかし競馬場周辺は住宅地。地域住民や自治会との折衝で、ナイター開催の計画は何度も跳ね返されてきた。
 しかし21世紀になって社会が競馬に対してだんだんと優しくなってきたこともあり、さまざまに条件を譲歩して、ようやくその金ナイターが実現した。
 その条件とは、金曜日のみ。さらに終了後、ファンが歩いて最寄り駅まで帰ることを避け、必ず送迎バス利用を徹底するなどだ。令和の時代になっても、競馬ファンは何かしら犯罪を起こすのではないかと思われている存在なのだ。残念ながら。
 だから、その金ナイターの日は、夕刻以降、帰りの足は必ずバスを使うようにという場内アナウンスが繰り返される。
 
 メインレースひとつ前のパドックで19時。だんだんと日が暮れてきて、メイン前に腹ごしらえ。さて何を食べようか。向かったのは、まぐろ専門の『一八(いちはち)』。たしかその金ナイターが始まるタイミングで入った店舗ではなかったか。
 よし!と決めたのは、まぐろカツ丼。500円也。そのほか、鉄火丼、まぐろピリ辛ユッケ丼、まぐろカレーライス、まぐろカレーうどんなど、ぜんぶ500円のワンコイン。唯一、まぐろほほ肉ステーキ丼だけは600円。値上げ値上げの今日このごろ、ここのメニューは一度も値上げをしてないのではないか。
 が、しかし。常連さんで満席。それではと、まぐろカツ丼お持ち帰りで、とお願いしたら、「今日は全部売り切れ。カレーしか残ってないんです」
 では、まぐろカレーライスで、とお願いしたのがこれ。
 
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 普通、こうした持ち帰り容器のカレーは、ご飯の領域が大半を占め、カレールーがご飯に対して少なすぎるだろ、というのが常だが、ここはしっかり容器の半分の領域にご飯を丘のように盛ってくれて、カレールーもたっぷり。ご飯に対してカレーが足りなくなるということもない。
 写真にしてしまうと何の変哲もないカレーライスだが、しかし。ひと口含むと、まぎれもなくカレーに魚を感じる。ほぐしたマグロの身がカレーの海を泳いでいる。ひと口ひと口、マグロを感じるカレーだ。
 
 こちらもその金ナイター開始のときに開店したと記憶する、串かつの『串勝や』もカウンターはほぼお客さんで埋まっていた。
 
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 たとえ満席でお店に入れなくても、たとえ売切れで食べたいものにありつけなくても、コロナによる制限がなくなって、競馬場にたくさんファンが来ている光景には安心する。
 
 そして兵庫サマークイーン賞。出した結論はこちら。
 ハクサンアマゾネスが強いのはわかっている。が、そこから買ったのでは配当は期待できない。しかも、初めての他場遠征という不安もある。
 ならば、今回休み明けでも、前回佐賀まで遠征して勝っているジュランビルでどうだ。オッズはそこそこ、いや、かなりつくところもある。
 単勝3000円と、馬連複1000円ずつ、印をつけた馬に流す。計8000円。と、決めた。
 そして本馬場入場。そのとき、居合わせたOちゃんと仕事上の込み入った話をはじめ、気がつけば出走馬たちは待避所で輪乗りの映像。締切前の軽快な音楽も流れていた。
 慌ててオッズパークのアプリで投票。
 が、が、が、しかし。入力途中で、プルルルルルルルルルと、むなしく響く締切の合図。
 
 レースはスローで流れ、ジュランビルは好位3番手の内。直線を向いて、満を持してという感じでハクサンアマゾネスが抜け出してきた。そして......
 (ジュランビルよ、来ないでくれぇぇぇ)と、自分が本命にした馬に来ないでくれと願うことほど悲しいことはない。
 そして。
 来たよ、2着に、粘ってしまったよ、2着に。。。。。
 
 馬連、的中。
 ただし。
 買えていれば、だが。
 馬連オッズは、11.4倍。
 単勝3000円は、ハズれたが、馬連1000円の流しで、11,400円。儲かったはずの3400円がないことになった。
 それは残念だが、いや、むしろハクサンアマゾネスが勝ってくれてよかった、と思うことにした。
 もし、もし、もし、という仮定ではあるのだが。ハクサンアマゾネスがどこにもなければ、ジュランビル1着で、2着はクリノメガミエース。
 ジュランビルの単勝16.8倍を3000円に、馬連複はなんと!万馬券で、136.1倍が1000円。なんと!計186,500円の払い戻しになるところだったのだ、だ、だ。
 それを思えば、やっぱりハクサンアマゾネスがちゃんと勝ってくれてよかったよ。
 
 そしてさらに、あとで思ったのは。もらえたはずのオッズパークのポイント還元10%もなくなってしまったのは、やっぱり残念だった。

2023/07/15
思うこと
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【コラム】石川ダービーとコロナのつれづれ

 『全日本的なダート競走の体系整備』によって、今年で最後になる地方競馬のダービーシリーズには、全8レースのうち4つの"ダービー"に足を運ぶことができた。東海ダービー、東京ダービー、北海優駿、そして6月28日の石川ダービー。
 
 コロナで社会生活がさまざまに制限された時期には競馬場に行くことも難しくなり、競馬場によっては取材も制限された。石川ダービーには、コロナによる無観客開催が始まった2020年はさすがに行くことができなかったが、2021年からは3年連続で現地取材することができた。
 
 2021年5月25日、第5回石川ダービー。コロナの蔓延がはじまってから1年とちょっと。まだまだコロナは拡大していた時期で、往復の北陸新幹線はガラガラ。そして多くの競馬場がそうだったように、ファンの入場は再開していたが、かなり人数を制限してのものだった。「密を避ける」ということが呪文のように言われ、ひとりおきに座るようにスタンドのベンチに貼られたバツ印のテープは今も残されたままだ。
 
 5月下旬といえども暑いほどの陽気だったが、石川ダービーのパドックでポツリポツリと雨が降り出した。返し馬をおえたあたりで、怪談などでよく言われる「辺り一変にわかにかき曇り...」という状況になり、吹く風が急に冷たくなった。そしてゲートインのあたりでは突然の横殴りの雨。まさにゲリラ。直線、アイバンホー、ビルボードクィーンという人気を集めた2頭が、3番手以下を離しての一騎打ち。しかし小柄なビルボードクィーンは強風に煽られ大きく外によれ、アイバンホーがクビ差で勝利。北日本新聞杯からの二冠制覇となった。
 
 ときは緊急事態宣言のさなか。駅の回転寿司は19時閉店。その15分ほど前に滑り込み、軽く寿司をつまんで新幹線で帰宅。飲食店が時短営業だったのも、ずいぶん前のことのように感じる。
 
 2022年6月21日、第6回石川ダービー。コロナはまだ収まってなかったものの、新幹線にも飲食店にも少しずつ客が戻ってきた。
 
 その年の石川ダービーは、単勝1.3倍という断然人気に支持された牝馬のスーパーバンタムが3コーナーで先頭に立って後続を寄せ付けず、2着に3馬身差をつける完勝。スーパーバンタムはその後、園田に遠征して西日本ダービーも制する活躍を見せた。
 
 それにしても競馬場にお客さんが入るようになったとはいえ、当時まだ制限はされていて、場内売りがほとんどという地方競馬の専門紙はよく生き残ったものと思う。しかしながらコロナ前と同じというわけにはいかず、金沢ではコロナの無観客開催が始まった2020年3月、それまであった3紙、『カナザワ』『キンキ』『ホープ』が合理化を目的として新会社を設立し、新聞制作が一本化された。また3紙とは独立して発行していていた『ホクリク』は2022年末で残念ながら休刊となった。
 
 コロナは存在し続けるものの、それによる制限がほとんどなくなった今年の石川ダービー。金沢へと向かう北陸新幹線は、平日の昼頃という時刻にもかかわらずほぼ満席。コロナ制限の期間中はほとんど見ることのなかった、外国人観光客もちらほら。金沢駅の改札を出ると外国人で溢れていた。が、そんな外国人観光客とは無縁の無料送迎バスで金沢競馬場へ。
 
 今回は、石川ダービーの取材以外にもうひとつ、どうしても叶えたい目的があった。それは、金沢競馬場内のあるものを食べること。 
 
 地方競馬は、コロナの無観客開催や人数を制限していた時期に、閉店してしまった食堂や売店がいくつもある。それは、昭和の時代に競馬場に入ったお店の方々が高齢となり、後継者もいないところにたまたまコロナ禍がきたというタイミングも少なからずあったと思われる。しかしながら、徐々にお客さんが戻ってきているタイミングで、若い人が空き店舗で新たに始めたお店もある。
 
 金沢競馬場の『馬笑屋(ばしょうや)』さんもそのひとつ。そこで「店主のおすすめ!」と書かれているジャンボチキンフライと、タルタルチキンフライ丼が、盛岡競馬場のジャンボ焼鳥のように、金沢競馬場の名物になるようにがんばっているらしいのだ。
 
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 そのジャンボチキンフライがこれ。なんとこれで300円! なのだが、じつはこれ、昨年10月の白山大賞典のときに食べたもの。次は、タルタルチキンフライ丼と思っていたのだが、しかし。いまだありつけていない。今回も、競馬場に到着したのが午後3時すぎという時刻では、チキンフライは最後の1個。それも、1串ではなく1ピース。すでにご飯もなくなってしまったと。
 
 というわけで目標のひとつは達成できず。石川ダービーは、断然人気となったショウガタップリが危なげなく勝ってデビューから10連勝。吉原寛人騎手は今年7回目となった石川ダービーで4勝目とした。
 
 さらに、吉原騎手は今年のダービーシリーズでは全8戦のうち5戦に騎乗し、高知のユメノホノオに続いて2勝目。コロナによる制限中は、騎手にとっても所属場以外での騎乗がかなり制限されていた。吉原騎手を全国の競馬場であたり前のように見るようになったことでも、3年にも及んだコロナの制限から開放され、日常が戻ってきたことを思わせた。

2023/06/29
思うこと
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【コラム】若手騎手の活躍

 以前のこのコラムで、昨年12月にデビューしたばかりで大活躍の、ばんえいの今井千尋騎手を取り上げたが、地方競馬ではほかにも若手騎手の活躍が目立っている。
 
 佐賀では2020年10月にデビューした飛田愛斗騎手が、地方競馬におけるデビューから最速での100勝達成や、デビューから1年間での最多勝記録を更新(127勝)。さらに2021ヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルラウンドでも優勝するなど、目覚ましい活躍で注目となったが、今年の佐賀リーディングで、その飛田騎手の上をいっているのが、昨年4月にデビューした山田義貴騎手だ。
 
 5月28日現在の佐賀リーディングで、トップは相変わらず山口勲騎手で54勝だが、山田騎手が46勝で2位、飛田騎手が45勝で3位となっている。勝率でも山田騎手は14.2%と優秀な数字を残している(飛田騎手は13.3%)。
 
 今年5月6日には通算100勝を達成、飛田騎手のデビューから269日という記録には及ばなかったが、およそ1年1カ月というのも相当速い。翌7日には101勝も達成し、すでに減量がなくなっている。
 
 時は前後するが、山田騎手は3月26日にはリュウノシンゲンで九州クラウンを制し、重賞初制覇も果たした。
 
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 リュウノシンゲンに騎乗し九州クラウンで重賞初制覇を果たした山田義貴騎手(写真:佐賀県競馬組合)
 
 リュウノシンゲンといえば、昨年春に川崎から転入。当初は山口勲騎手が主戦となって中島記念まで制し、一躍佐賀の古馬チャンピオンとなったが、山田騎手の父であり所属厩舎の山田徹調教師の管理馬であることから、今年2月の佐賀記念JpnIIIからは山田騎手が手綱をとっている。
 
 リュウノシンゲンは2021年の3歳時にはダイヤモンドカップと東北優駿を制した岩手二冠馬。その後、川崎を経由し、前述のとおり佐賀に移籍。佐賀ではここまで14戦11勝。負けたのは、サマーチャンピオンJpnIII、佐賀記念JpnIIIという中央馬相手のダートグレードと、2500mの九州大賞典での3着だけ。その九州大賞典を制したグレイトパールはすでに引退。2着だったタガノファジョーロは、先日5月14日の佐賀スプリングカップではリュウノシンゲンの3着で、そのレースでは中央オープンから転入して姫路・白鷺賞を制したヒストリーメイカーも2着にしりぞけているだけに、佐賀1400〜1800mの路線ではまぎれもない現役古馬チャンピオンと言える。
 
 デビュー2年目の山田義貴騎手とリュウノシンゲンのコンビには今後も注目だ。
 
 一方、昨年22歳の若さで笠松リーティングとなったのが渡邊竜也騎手(今年3月8日で23歳)。昨年は笠松競馬場で164勝をマーク。2位の松本剛史騎手(91勝)に大差をつけてのリーディングで、1996年に川原正一騎手(現・兵庫)が達成した163勝を上回り、笠松競馬場での年間最多勝記録を更新した。また東海地区(名古屋・笠松)のリーディングでも、岡部誠騎手の297勝に次ぐ188勝で2位だった。
 
 今年の笠松リーディング(5月29日現在)でも、86勝の渡邊騎手が2位の藤原幹生騎手(42勝)にダブルスコアをつける圧倒的な数字で、東海リーディングでも116勝の岡部騎手に対して渡邊騎手は89勝と、かなり差を詰めている。
 
 5月23日に盛岡競馬場で行われた、2023地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップのファーストステージでは、出場騎手中最年少、22歳の福原杏騎手(浦和)がトップに立っていて、2位が25歳の落合玄太騎手(北海道)。そして渡邊騎手も3位(宮川実騎手・高知)とポイントタイの4位となっているように、全国のリーディングジョッキーが集結する同シリーズでも20代の若手騎手の活躍が目立っている。ファイナルステージは7月6日に園田競馬場で行われるが、笠松の渡邊騎手にも優勝のチャンスは十分にある。

2023/05/30
思うこと
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【コラム】名馬の登竜門、ばんえい十勝オッズパーク杯

 ばんえい競馬も4月21日から新年度の開催が始まった。そして、シーズン最初に行われる重賞が、ばんえい十勝オッズパーク杯。
 ばんえい競馬は、かつて旭川、帯広、岩見沢、北見の4競馬場で行われていたが、2006年度には廃止の危機があり、07年度からは帯広市が単独で開催することで存続したという経緯がある。帯広市単独開催となった"新生・ばんえい競馬"の初年度に新設されたのが、ばんえい十勝オッズパーク杯。なぜオッズパークが重賞のレース名になったかといえば、以前に詳しく書いたこちらをご覧いただきたい。
 
 4月30日に行われるばんえい十勝オッズパーク杯の登録馬はすでに発表されているが、オープンのトップクラス勢揃いの豪華メンバーになりそうだ。
 そもそも、開幕日のメインレースとして行われたスプリングカップからして、3月のばんえい記念の上位を占めた3強が揃って出走し、しかもばんえい記念と同じ着順での決着となった。
 シーズン当初からこれほどトップクラスの有力馬が勢揃いとなるのはめずらしい。ばんえい記念は年にたった1度だけ、1トンという酷量のソリを曳くためその反動が大きく、例年であればシーズン当初は立て直しを図って休養する馬も少なくないからだ。
 
 ばんえい十勝オッズパーク杯は、シーズン最初に行われる重賞だけあって、古馬(4歳以上)の重賞としては、もっとも軽い重量で争われる。ばんえい記念より300キロ近く軽いソリで争われるため、本来なら1トンで争われるばんえい記念とは求められる適性が異なるはずだが、過去の勝ち馬を見ると、ばんえい記念の勝ち馬・活躍馬が少なくないことに気付かされる。
 ばんえい十勝オッズパーク杯の過去の勝ち馬は以下。
 
 07:カネサブラック(牡5)
 08:カネサブラック(牡6)
 09:カネサブラック(牡7)
 10:ナカゼンスピード(牡7)
 11:カネサブラック(牡9)
 12:ホッカイヒカル(牡8)
 13:キタノタイショウ(牡7)
 14:キタノタイショウ(牡8)
 15:オレノココロ(牡5)
 16:オレノココロ(牡6)
 17:コウシュハウンカイ(牡7)
 18:コウシュハウンカイ(牡8)
 19:オレノココロ(牡9)
 20:コウシュハウンカイ(牡10)
 21:アオノブラック(牡5)
 22:アオノブラック(牡6)
 
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2022年のばんえい十勝オッズパーク杯。連覇を果たしたアオノブラック(右)に、2年連続2着のメムロボブサップ(左)/写真:ばんえい十勝
 
 目立つのはリピーターが多いこと。そして2回以上勝っている馬は、いずれもばんえい記念を制しているか、もしくはばんえい記念で3着以内があるチャンピオン級の実力馬となっている。
 第1回から3連覇を果たし4勝を挙げたカネサブラックは、11、13年にばんえい記念を制し、重賞通算21勝は当時の最多記録。
 キタノタイショウは、オッズパーク杯2連覇を果たした14年度(15年3月)にばんえい記念を制した。
 オレノココロは、17、18、20年とばんえい記念3勝。カネサブラックのばんえい重賞最多勝記録を更新し、その記録を25まで伸ばした。
 コウシュハウンカイは、残念ながらばんえい記念制覇はなかったものの、6歳から11歳まで6年連続でばんえい記念に出走し3着が3回。重賞通算15勝は、立派なチャンピオン級と言っていい。
 そしてアオノブラックは、先月のばんえい記念でメムロボブサップに接戦の2着。昨シーズン重賞4勝は単独最多だった。
 
 さて、今年のばんえい十勝オッズパーク杯は、アオノブラックの3連覇なるのか。それとも、昨年のばんえい記念を制したメジロゴーリキか、今年制したメムロボブサップか。いずれにしてもこの3強を巡る争いとなりそうだ。

2023/04/27
思うこと
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【コラム】新人騎手デビュー

 地方競馬では新年度となる4月以降、全国で11名の新人騎手がデビューする。
 所属地は、北海道から2名、岩手、船橋、大井、金沢、笠松、名古屋、兵庫、高知、佐賀から各1名。近年、新人騎手は南関東からのデビューが多く、特に1年前は南関東8名のほかは佐賀2名という状況だったが、今年は北海道が2名のほかは全国に分散した。
 その要因として、地方競馬教養センターのほうでデビュー地を分散させたいという意向もあったようだが、それ以上に、各主催者とも熱心に新人騎手を誘致したことも大きかったようだ。
 地方競馬では、慢性的に騎手が不足気味の競馬場も少なくない。騎手はただレースで騎乗するだけでなく、日々、馬に調教をつける役割としても貴重な戦力だ。そのため近年になってほとんどの競馬場で、新人騎手を積極的に誘致するための優遇措置を講じている。デビューの際には馬具を準備するのにかなりの費用がかかるが、その購入費のための補助金を支給したり、デビューから当面の間、1騎乗ごとや1開催ごとに手当を支給するなどだ。
 もうひとつ、昨年は地方競馬全体で年間の売上が過去最高を記録したように、売上好調なことも要因としてあるだろう。10年ほど前まで地方競馬は廃止が相次ぎ、財政基盤が大きくない競馬場では廃止という不安がつきまとった。それゆえ、比較的経営が安定していて賞金も高い南関東の所属を希望する新人が多かった。しかし現在ではどの競馬場でも賞金や手当がある程度満足できるレベルになり、そういう状況であれば、騎乗機会を得られやすい南関東以外の競馬場を希望するという新人騎手も少なくない。
 
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後列左から、宮内勇樹(北海道)、所蛍(船橋)、加藤翔馬(金沢)、大畑慧悟(名古屋)、阿部基嗣(高知)
前列左から、阿岸潤一朗(北海道)、佐々木志音(岩手)、木澤奨(大井)、松本一心(笠松)、山本屋太三(兵庫)、合林海斗(佐賀)
 
 ここではオッズパーク対象の競馬場に所属する7名を紹介する。
 
■佐々木志音(ささき・しおん/05.6.8生) 岩手・佐藤祐司厩舎
 家が水沢競馬場の近くで、中学2年のとき競馬場に行って、人馬一体となってコースを駆け抜けている騎手を見て憧れた。
 小学1年から5年まではサッカー、その後は空手や柔道をやっていたというスポーツ少年。自身の性格は「いつも明るく元気で負けず嫌い」という。目標は、岩手競馬のリーディング。勝ちたいレースはマイルチャンピオンシップ南部杯とのこと。
 勝負服(胴白・赤縦縞、そで黒・赤一本輪)は、佐藤祐司調教師に考えてもらった。
 
■加藤翔馬(かとう・しょうま/05.4.24生) 金沢・加藤和義厩舎
 父(加藤和義調教師)が騎手を引退するときのレースを見て憧れたという。最初は反対されたが、騎手になる覚悟を伝えたところ、賛成してくれたという。
 自身の騎乗技術では、馬上でのバランスがよく、そこを追求していきたいとのこと。目標は、全国の重賞に呼んでもらえるような騎手になること。勝ちたいレースは、金沢で唯一のダートグレード、白山大賞典。
 勝負服(胴橙・白十字襷、そで橙・白星ちらし)は、自分でデザインを考え、オレンジは自分のラッキーカラーとのこと。
 
■松本一心(まつもと・いちと/05.6.13生) 笠松・加藤幸保厩舎
 小さい頃から騎手である父を見て憧れ、騎手を目指した。父(松本剛志騎手)と同じ厩舎の所属となり、父のことは「兄弟子」と呼ぶ。
 自身について、「馬に対して柔らかく乗れる。馬を楽に走らせることができる」と長所をアピール。目標は、「東海リーディングを獲れるようにがんばります」とのこと。
 勝負服(胴水色・白山形一本輪、そで赤・白二本輪)は、父の勝負服(胴青・桃山形一本輪、そで白・青二本輪)と同じデザインで色違い。
 
■大畑慧悟(おおはた・けいご/05.6.25生) 名古屋・倉地学厩舎
 おじ(大畑雅章騎手)を小さい頃から見ていて憧れた。両親は「やりたいことをやればいいと賛成してくれた」という。
 「ハミを抜いてリラックスさせて走らせることができる。ただ、手綱が長くなって雑になってしまうことがあるので、そこは改善したい」と自身を分析する。目標は、厩舎の兄弟子・丸野勝虎騎手のように結果を出せる騎手になりたいとのこと。勝ちたいレースは、東海ダービー。
 勝負服(胴緑・黒ダイヤモンド、そで黒)は、丸野騎手と同じ色でデザイン違い。
 
■山本屋太三(やまもとや・たいぞう/05.12.6生) 兵庫・坂本和也厩舎
 家が川崎で、川崎競馬場に連れていってもらい、小学3年のときの体験乗馬がきっかけで騎手を目指した。両親は最初から賛成して応援してくれたという。
 小学3年から中学2年まで体操をやっていて、市の大会で総合2位に。最初は川崎の所属を希望したが縁がなく、公募で坂本和也調教師が手を挙げてくれたとのこと。目標は、誰からも信頼され、地方競馬の雄になること。勝ちたいレースは、賞金が高くなった地元の園田金盃。
 勝負服(胴白・紫縦縞、そで紫・白一本輪)は、坂本調教師の騎手時代の勝負服のそでに白一本輪を付けた。
 
■阿部基嗣(あべ・もとつぐ/05.4.30生) 高知・西山裕貴厩舎
 中学2年のとき、父と初めて東京競馬場に行って、騎手と馬との息の合った走りに感動したという。
 小学1年から5年まではサッカー、その後は中学3年まで野球をやっていたという。出身は静岡県だが、売上が上がっていて注目される中で競馬がしたいと高知を希望した。目標は、誰にでも信頼され、憧れられるような騎手になること。勝ちたいレースは黒船賞。
 勝負服(胴白・青十字襷、袖青・赤一本輪)は、高知では誰も使っていないデザインで、西山裕貴調教師の騎手時代の勝負服の色使った。ちなみに、ばんえいの菊池一樹騎手とまったく同じデザインだが、決めたあとに知ったとのこと。
 
■合林海斗(ごうばやし・かいと/04.6.14生) 佐賀・土井道隆厩舎
 家は大分県で、祖父が中津競馬の騎手だった。小学6年のとき、父に小倉競馬場に連れて行ってもらい、かっこいいと思って騎手を目指した。
 趣味がスケートボード、バス釣りという個性派で、目立つことをやりたかったという。目標は、佐賀競馬を代表するような騎手になること。勝ちたいレースは佐賀記念。
 勝負服(胴紫・白玉ちらし、袖紫・白二本輪)は、自分の好きな色で、佐賀競馬の騎手では使われていないデザインにした。

2023/03/28
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