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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。佐藤到 1969年宮城県出身。97年のテシオ創刊とともに競馬撮影を始めた『メイセイオペラ世代』。

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ばんえい

 11月27日に伝えられたニュースで、ばんえい競馬の廃止が決定的となってしまいました。我らが岩手競馬も岩手のアイデンティティーのひとつだと私は思っているのですが、ばんえい競馬が無くなるということは、日本全体にとっても重大な損失と言えるでしょう。なにしろ開拓の歴史に根ざすこの競走形態は、世界にひとつしかないというのですから。
 人間という生き物は、速い乗り物を手に入れるとどうしても競走してみたくなるらしく、馬にしろ自転車・自動車にしろ、世界中のどんな地域に行ってもその乗り物さえあれば必ずレースをやっています。しかしどういうわけか馬の『ちからくらべ』はあまり流行っておらず、プロフェッショナル競技として成立しているのは北海道のばんえいが世界唯一とのこと。人間だったら重量挙げやアームレスリング大会などは世界中で行われているのに、不思議ですね。

 と、こんなことを書いている私ですが、実際にばんえい競馬を見に行ったことは一度もありません。オッズパークの動画配信でレースの模様は見ることが出来ますけれども、あの画面は競走の流れを見るのにはいいのですが重種馬の迫力は残念ながら伝わって来ませんね。やはり現地に行って馬の息づかいを感じないと、ばんえいの魅力を味わうことは難しいのかもしれません。オーロパークでも行われている輓馬の草レースなら馬たちの必死な目つきや、そりを馬体に繋いでいる金具が発するガッシャンという音を間近で見聞き出来てすごい迫力ですよ。アマチュアの大会であんなにスゴイのですから、ばんえいの馬たちはどれほどなのでしょうか。もしばんえい競馬が、岩手がオフシーズンとなる1月下旬過ぎにもやっているのなら、一度は必ず見に行きたいと思います。
 帯広は企業スポンサーなどの支援に一縷の望みを託しているようです。世界に名だたる大企業がいくつもあるこの国で、手を挙げてくれるところはないのでしょうか。世界遺産にでもなれば官民あげての保存運動となるのでしょうか。なんとか存続への逆転サヨナラホームランを期待したいところです。


今年8月27日に行われた、東北輓馬競技盛岡競馬場大会の様子


 話は変わりますがここで宣伝とお詫びをさせて下さい。大変お待たせ致しましたが、「岩手競馬マガジン『テシオ』vol.42冬の岩手競馬特集号」が明日発売になります。前号で予告した発売日から大幅遅れとなってしまいましたが、これは先日発表された岩手県競馬組合の改革計画案関係記事を掲載するため。いま目を逸らすことの出来ない重要な問題ですから、どうしても今号に入れなければと判断させていただきました。読者の皆様には大変ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでしたが、最新号をよろしくお願いします。

(文/写真・佐藤 到)

2006/11/30
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