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やっぱり馬が好き(第17回)  旋丸 巴

能力検査

 今年は、20数年ぶりに新年度最初の開催地が帯広。だから、例年、旭川で行われる能力試験も第1回と第2回は帯広で行われる。

 と、そんな話を聞いて、私は欣喜雀躍した。何しろ、私は能力検査なるものを肉眼で観たことがない。それが帯広で行われるのなら、行かない手はないのである。

 ただし、能力検査、なんて大層な名前がついているくらいだから、きっと取材させてもらうのも大変なんだろう、と思っていたら、 「なんも、能検の日は競馬場開放だから、好きな時間に来るといいよ」と知り合いの馬主さん。本当かな、と半信半疑のまま、競馬場に出かけたのが4月の18日、第2回目の能力検査の日だった。

Kuruma  勝手知ったる競馬場に到着して、けれど、何だか、いつもと雰囲気が違う。駐車場に車を止めようとしたら、警備員さんが「こっちこっち」と誘導して、それはいいけど、「こっち、もっと、こっち」と言われるまま進んだら、入場口を越え、ついには競馬場のスタンドに着いてしまったから、びっくり仰天。けれど、周りを見回せば、他の車も、みんな同様。日頃は観客で埋まるスタンド前のフェンス沿いに、車がずらりと駐車されて……、何だか、とっても不思議な光景(写真)

 しかし、いつもと様相の違うスタンドとは対照的に、コースに目を移せば、そこは平素と変わらぬレース風景。ファンファーレこそ鳴り響かないものの、ゲートインした馬が一斉に飛び出し、第一、第二の障害を越えてゴールに突き進んでいくし、騎手の人達だって、きちんと勝負服を着ている。

 「これで馬券を売ってれば、もっといいんだけど」と、横で我が夫がアホな感想を漏らしていたけれど、なになに、馬券なんぞ売ってなくったって、「この馬達の将来がかかっているレース」と思えば、私には充分にエキサイティング。この中から、将来のスーパースターが誕生する可能性だって高いはずで……。

 競馬ファンというのは、活躍馬の若かりし頃を知っていると何となく嬉しい……じゃないですか?  例えば、「あのダービー馬は、デビュー戦の時から知ってたんだ」とか、「あの馬が連勝し始める前から、ずっと注目してたんだ」とか、そういう自慢は競馬場に溢れている。

 そういった「先物買い」をするならば、この能力検定ほど最適の場はないわけで、だから、私は必死で将来有望そうな駿馬を見つけようと目を皿にして……。

Buchi  と、そんな私の最大限に開いた視野に飛び込んで来た馬が1頭。第2競走に登場したアローマドンナという牝馬が、それ。彼女の特質は、そのユニークな毛色で……
 「なーんだ、将来の名馬を発掘する、なんていいながら、結局、注目したのは毛色?」と、主人は小ざかしく言うけれど、名馬探しは、この際、一旦休憩。だって、ですよ、アローマドンナ(写真)ったら白茶のブチなんだもん!

 ばんえい競馬については未だ未だ修行の足りない私の、その狭い見聞においては、競馬場でブチ馬が活躍した、なんて事実が過去にあったかどうか判然せず、しかし、私にとっては驚天動地、稀有な景色に見えたから、カメラのシャッターをやたらと押しまくった。で、その時、撮った写真をここに添付するのだけれど、どーです、珍しいでしょ? 本当にクッキリした白茶のブチ馬ちゃんでしょ。

 このブチブチ・アローマドンナちゃん、優秀なタイム、とは言いかねたけれど、まずは無事に能力試験に合格。

 父ヤエノテンリュウ、母愛永姫、三浦孝厩舎の、駁栗毛アローマドンナが、今後、どんな活躍を見せてくれるか。

 また、ひとつ楽しみが増えた春なのでした。

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