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やっぱり馬が好き(第16回)  旋丸 巴

この素晴らしき競馬

 新年度の開催も始まっているというのに、今更……ではあるけれど、やっぱり、ばんえい記念について書きたいのである、断固として!

 ご承知のように、平成17年度の「ばんえい記念」は、我らが英雄スーパーペガサスの圧勝。前人未到の4連覇を達成した。4連覇全てのレースを、私は競馬場で見てきたけれど、その4レースの中でも、今回のペガサスの強さは群を抜いていた。深刻な裂蹄に悩まされ、また、レースでも坂越えに一瞬手間取ったけれど、それでもグイグイと登坂するや、後は一人旅。坂の頂点に立った時点で観客から盛大な拍手と歓声が湧き上がったことからしても、「これ以上はない」という完勝だった。

 という訳で、正しく、その走りは「スーパー」な「ペガサス」であった訳で、もう、この馬には最敬礼するしかなかったけれど、今年の「ばんえい記念」で、スーパーペガサス以外にも、私は密か2頭の馬に注目していた。

 1頭は、ばんえい界のクレオパトラとも言うべき絶世の美女アンローズ。この馬に私が惚れこんでいることは、本欄にも、もう何度も記したから繰り返さないけれど、今回も、「劣勢」という大方の予想を無視して単勝と複勝を買って応援。残念ながら美女アンローズは第2障害でリタイヤしてしまったけれど、思うに、古林先生が当情報局でこの馬を強く推薦されていたから、その期待の重さで、第2障害が越せなかったのではないだろうか。いや、絶対、そうに違いない。古林先生の呪いだ~!

 という訳で、アンローズについては無念の涙を飲んだけれど、もう1頭の私の意中の馬、こちらは大いに活躍してくれた。その馬というのはヨコハマボーイ。今や重賞常連馬として確固たる地位を築く馬だけれど、その実力以前に、私は、この馬の容姿が、とっても好きなんである。と言っても、アンローズのように「美形」というのではない。いや、反対に、ちょっとユニークな面差しで……。

 競馬場でこの馬を見た方なら、誰もがお気づきになっただろう。ヨコハマボーイったら、その耳が「お神楽」。つまり、横にダランと垂れて、実に愛らしいのである。普通の馬なら、レース前には緊張を現して両耳はピンと起立しているものだけれど、ヨコハマボーイに限っては、両耳が飛行機の翼のように水平に垂れて、時には歩様にあわせて、その耳がヒラヒラと揺れ動いたりするから、見ているだけで、お腹の底が、じんわりと温かくなるのである。

 そんな訳で、ばんえい記念では一もなく二もなく、スーパーペガサスからヨコハマボーイへ馬連単を買って……結果は惜しくも1着3着だったけど、それでもヨコハマボーイが飛行機耳を振り振り3着に食い込んでくれたのだから大満足。

 ばんえい競馬最高峰のレースで、強い馬が勝ち、お気に入りの馬が健闘する。歴史に燦然する名勝負を目の当たりにして、思わず知らず、サッチモの『この素晴しい世界』なんぞをハミングしながら、帰路についた私なんでした。めでたし、めでたし。

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