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やっぱり馬が好き(第5回)  旋丸 巴

『赤べえ』秘話

 前回、絵本『赤べえ』について少し触れたら、何件か問い合わせが来たから、では、ということで一筆啓上。

 この絵本の舞台は昭和40年代の北海道。機械化により農耕馬が激減して行く中、馬耕を守ろうとする老人と、その愛馬「赤べえ」の姿を描いたのが、この物語。時代の流れに翻弄される家族と馬を描いた本作は、米永道裕という高校の先生が書かれた戯曲が原作だが、これを十勝馬事振興会が絵本化。私がノベライズ(小説化)を担当し、前回ご紹介した谷歩(たに・あゆみ)さんが素晴しい絵をつけて下さった。

 そんな『赤べえ』だけれど、原作は戯曲であるから、人間中心の物語であり、家庭内の場面が大半を占めたから、これを馬事振興の目的で絵本化するならば、そして、私がお手伝いするならば、やっぱり物語の中心は「馬」で行きたい。ということで、原作になかった「馬の場面」を加筆。ラストシーンには我らが「ばんえい競馬」も登場させたし、主人公と赤べえが馬小屋で語り合うシーンや、トラックに乗せられた赤べえが悲痛にいななく場面も挿入した。

 そして、嬉しいことに、こういった馬の場面には、谷さんも殊のほか思いを込めて絵を描いて下さったから、ここに登場する赤べえは、今にも、その熱い息遣いが感じられそうなリアルさで読者に迫ってくれるのである。

 こうして誕生した絵本『赤べえ』は北海道の全小学校に配布。市販はされていないけれど、十勝農協連合会(〒080-0013 帯広市西三条南7-14 Tel0155-24-2537)に問合せの上、400円分の切手を送れば、郵送してくれる。

 また、今月21日から8月28日まで、横浜根岸の「馬の博物館」で「絵本 赤べえの世界」という展示会も開かれ、ここでは谷さんの原画も展示される。ばんえい競走馬と暮らす谷さんが描く「赤べえ」の逞しさと、優しさに触れられる貴重な機会。近県の方は、是非、この展示会もご一覧を。

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