高橋貢が存在感を再確認させた!
最終日は第1Rから重走路で競争が行われていたが、徐々に走路が乾き出し、優勝戦は良走路にまで回復した。試走タイムは高橋貢が一番時計で25。次いで荒尾聡と鈴木圭一郎が26、佐々木啓が27、平田雅崇が30、吉原恭佑が31、加賀谷建明が32、中尾貴志が36だった。
10Mオープンでのスタート争いは、鈴木圭がまさかのフライング。再発走となった。2度目のスタートは3枠の平田が先行。ここに佐々木啓が乗っていく。続いて高橋貢。フライングを切った鈴木圭だが、2度目のスタートでも悪くない発進を決め、荒尾は好位を奪えなかった。
レースは平田が逃げる展開。佐々木がピタリとマークして仕掛けどころを探している。しかし、交わすまでは行かず、逆に高橋貢が佐々木をパス。平田と一対一の態勢に持ち込む。その後は冷静に平田を捌き、そのままゴール。2着には平田が残った。3着には道中で鈴木圭を逆転した荒尾が浮上した。
高橋貢はさすがの走りだった。まず試走から一番時計をマーク。整備力の高さを改めて知らしめた。本番でもスタートで3番手発進。試走一番時計の機力を考えれば十分な序盤の位置取り。その後も落ち着いたものだった。記念レースは昨年のGIIレジェンドカップ以来の制覇。GIで言えば28回目の優勝となった。絶対王者はまだまだ健在。多少、衰えを感じさせる時期があってもそれは短期間。何度でも巻き返す。何度でも復活する。オートレースは盛り上がる。
勢い止まらぬ青山周平が今節も独壇場か!
今回は直前に飯塚でGIが行われている関係でS級は少なめ。ただし、伊勢崎から全国ランク1位の青山周平が来場し、シリーズは俄然盛り上がる。地元勢はどこまで抵抗できるか。
その青山は絶好調。前走となる地元GIでは初日からオール1着の完全優勝を達成した。シリーズを通してエンジンは高位で推移し、優勝戦でも試走22、上がり324の好タイムで圧勝した。レースの方も中盤で先頭に立つなど、スタートから攻めが冴え渡っていた。レース場は変わるがエンジン自体が良いので、調整が多少ズレてもよほどの事がない限り好走を見せてくるはず。
地元のS級は4人で中村雅人、山田達也、鈴木清、佐藤裕二。中村は前走が伊勢崎GIだった。3日目まではオール連対できていたが、準決は5着。更に最終日は被害があって落車。今回はそれ以来のレースになるので初日の試走には特に注視したい。落車による悪影響がなければいい。
その落車の原因車だったのが佐藤裕。その後は地元の一般開催で走っていたが、初日は試走タイムが出なかった。ただ、3日目以降は整備の成果が出たのか試走タイムが出てきた。山田達と鈴木清も前走は地元一般開催。山田は5日目のシリーズで3回の連対があった。エンジン自体はまずまずといったところ。鈴木清もエンジンは悪くなさそうだったが、準決で反則妨害。それでも最終日は白星で締めており、精神面への心配はない。
山陽からのS級は丹村飛竜、岡部聡、緒方浩一。丹村と岡部は前走が伊勢崎GIだった。丹村は準決に乗れなかったが、エンジン自体は連日試走タイムが出ており心配ないか。岡部は準決に進み5着。こちらもエンジンはそこそこだった。緒方は前走の地元ミッドナイトでは準決2着だったが、このレースは1着のみが優出の条件だったため、優勝戦には進めなかった。ただし、その前の地元昼間開催では優出していた。エンジン自体は中堅上位といったあたり。
A級の中にも注目選手は多い。前走の川口5日間開催で優勝したのが牧野貴博。優勝戦では展開的に恵まれた面もあるが、きっちりと勝ち切ってみせた。シリーズ中もオール連対の安定感。調子は上向いている。そこで準優勝だったのは中山透。スタートはまだ不安定な面あるが、道中は外のコースを回って伸びが良かった。その優勝戦で4着は小原望。予選道中も上位着でまとめていた。
前節である意味目立っていたのは相馬康夫。初日に1着を取ったがフライングで早々と失権。ただ、その後の4走も全て1着。勝ち上がり権利を失ったものの、5日間シリーズで全て1着だった。今回もその勢いを持続させてくるか。他では阿部剛士、斎藤撤二、鈴木将光なども動きは良さそうだった。
最も若手の34期では、準決で滑って後退した上和田拓海は、それ以外の4走はオール連対。その前の地元では優勝しており、レースでミスがない限り連に絡めている。同期の早津康介、信沢綾乃、本田仁恵なども1級車に乗り換わってから気持ち良さそうに走れている。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
山田 達也〔川口 S-19(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-33(23期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-45(24期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-23(29期)〕
岡部 聡〔山陽 S-44(19期)〕
緒方 浩一〔山陽 S-46(30期)〕