【最優秀勝率騎手賞】赤岡修次騎手(高知)
「3年ぶり6回目ということですけれども、狙っていたわけではないので、いい馬に乗せてくれた関係者の方々、頑張ってくれた馬たちに感謝しています。
(38.5%という数字については)最後の方は周りから言われましたけれども、自分では特に意識はしていませんでした。
(これまでの最高勝率38.9%)あの頃は全国も回って南関東でも乗ってという状況で、全部勝ってやろうという意気込みでした。今ももちろん勝ちたいですけど、高知で自厩舎に乗ることが中心の状況なので、以前とは違いますよね。
田中守先生がいい馬をたくさん育ててくれるので、とても感謝しています。今回は先生とダブル受賞ができて嬉しいですね。
自分の数字にはこだわっていませんが、先生には最多勝を獲って欲しいという気持ちがあったので、無事に獲れてよかったです。
ここ何年かはもう目標はないって言っていて、目の前の一つ一つを大事に乗るということです」
【最優秀勝利回数調教師賞】田中守調教師(高知)
「(206勝を挙げて13年ぶり2回目の受賞)年間を通してこれだけ勝たせていただいて、預けてくださるオーナーに感謝しています。
1頭1頭の馬たち、しっかりと向き合ってくれるスタッフや騎手、関係者の方々にも感謝していますし、いつも応援してくれるファンの方々にすごく励まされました。
(勝率は第2位、賞金も第2位)1頭1頭にみんなが集中できた結果だと思います。
特に昨年は緊張の1年でした。ユメノホノオにいい意味で振り回された1年でしたね(笑)。
まだ帰厩していないので、次走は乗り出してから決めます。
赤岡騎手と一緒にこの場に来ることができて、とても光栄です。
今年の目標は、馬も人も怪我無く1年過ごすことで、数字はまったく考えていません」
【最優秀賞金収得調教師賞】小久保智調教師(浦和)
「(5年連続9回目の受賞)多くの方に支えていただいたお陰です。こういう賞をいただけて光栄ですが、とにかく勝たないといけないと思っていますし、もっと勝てたんじゃないかと思っています。
全国にはすごい先生がたくさんいらっしゃいますから、その方々を目標にもっと頑張ります。
(今年中に2000勝達成?)そこは最低でも達成したいです(1916勝/2024年2月25日現在)。
新しい三冠を始めすごく状況が変わりましたから、どう戦うか思案中です。
今年も勝つために精一杯頑張ります」
【最優秀勝率調教師賞】柏原誠路調教師(兵庫)
「(8年ぶり4度目の受賞)久しぶりに獲ることができて本当にうれしいです。
(大晦日まで田中守先生と競っていた)昨年はけっこう勝たせていただいていたんですけれども、意識したのかパタッと勝てない時期が続きまして...。その中で12月30日にポツンと勝ったのが利きました。運が良かったです。
タイトルを目指してやっているわけではなくて、いつも通り一つ一つ勝つつもりでやってきました。その延長戦で今回は獲ることができました。
兵庫リーディングを狙っていましたが、結局飯田良弘先生に離されまして。今年こそは獲りたいですね。あと重賞を全然勝っていないので重賞も勝ちたいですし、ダービーも勝ちたいです」
2月22日に都内のホテルで行われたNARグランプリ2023の表彰式。関係者の喜びのコメントをお伝えしていきます。
まずは個人賞から。
【最優秀勝利回数騎手賞】吉村智洋騎手(兵庫)
「無事にこの賞を獲ることができてホッとしています。335勝という数字は上出来ではないでしょうか。
昨年は全国リーディングを狙って、獲りに行って獲ることができました。2年連続獲らないと自分では意味がないのではないかと考えていて、自分を追い込んで、楽しいというこもなかったですね。
スマイルミーシャはとてもいい馬で、負けたレースもありますが、そこでいろいろ学ぶことができて成長できたと感じています。
(クリノメガミエースでの)ジャパンカップ参戦は賛否ありましたが、挑戦しないと成功はないですし、挑戦することの大切さを見せられたのではないかと思います。
僕自身、あの場所にいられたことでとてもいい経験になりました。
(息子さんのJRA騎手デビュー)嬉しいですけど、僕も一人の親なので、ケガなども心配で不安もあります。近々同じレースに乗ることもあるでしょうから、負けないように頑張ります。
今年の目標は...昨年みたいに目標を言うとまたしんどくなるので、今年はケガなく楽しく乗りたいです。今年はとても楽しいです」
【最優秀新人騎手賞】山田義貴騎手(佐賀)
「この賞をいただけてとても嬉しいです。昨年の途中までは特に意識していませんでしたが、最後の方は獲れるかもしれないと言われていたので、獲ることができて良かったです。
(昨年は118勝)周りの方よりも乗鞍も多くチャンスももらっているので、もっと勝てたと思います。もっと成長したいです。
(調教師である父、祖父からは)特にないですけど、おめでとうって言ってもらいました。
デビューの頃から比べると周りを見られるようになったかなとは思いますが、まだ全然です。焦ってしまうことが多いので、もっと冷静に乗れるように、さらに技術を上げられるように頑張ります」
【優秀女性騎手賞】今井千尋騎手(ばんえい)
「すごく嬉しいです。(昨年は103勝)昔から知っている方々がいい馬に乗せてくれたので、そのおかげです。父からはおめでとうと言われました。
(最速100勝達成)それもすごく嬉しかったです。
まだ焦ってしまうことがあるので、冷静に周りを見て馬のペースを乱さないよう気を付けています。
特にハイペースになると焦ってしまうので、もっと冷静に乗れるよう、乗せていただける全馬に全力を尽くしていきたいです」
岩手のフジユージーンについて、管理する瀬戸幸一調教師にお話を伺いました。
赤見:デビューからここまで5戦無敗で来ています。今はどんな様子でしょうか。
瀬戸:南部駒賞のあとはオーナーの牧場(富士ファーム)でゆっくり休養して、栃木県にある地方競馬教養センターで調教してから、水沢に戻ってくる予定です。休養の効果があって、また一回り大きくなりました。馬の様子を見ながらにはなりますが、間に合えば3月20日の京浜盃(大井)に出走したいと考えています。
赤見:いよいよダートグレード競走への挑戦ですね!
瀬戸:こればかりは馬の状態と相談になりますから、まだ確定的なことは言えませんが、ゆくゆくは大きなレースに出走してもヒケを取らない馬だと思っています。今はまだ成長しきっていませんので、馬の成長や状態を見ながら、慎重に進めているところです。全日本2歳優駿に参戦することも考えましたが、今後のことを考えて見送りました。
赤見:昨年からスタートしたネクストスターを勝ったわけですが、当初からそこが一つの目標だったのでしょうか。
瀬戸:実は、もっと奥手だと思っていたんです。もちろん走る馬だという認識はありましたが、何しろ大きな体ですし、気性的にも新馬向きのタイプではないなと。急かすのはよくないですし、実際走りも緩かったので、調教自体もゆっくり進めていました。でもデビュー前のゲート試験、能力検査でガラッと変わって、こちらも驚くほどでした。まだ成長しきっていない中でここまで活躍してくれているので、この先が本当に楽しみです。
赤見:今はマイルまでしか走っていませんが、距離が延びることに関してはいかがでしょうか。
瀬戸:スタートに難があって前半ゆっくりですが、折り合いがつくタイプですし、フットワークも大きくて、さらに延びた方が良さそうですよね。この春からの競馬はもちろんですが、秋には不来方賞がダートグレード競走になりますから、そこで地元代表として戦える力を付けたいです。
赤見:瀬戸厩舎と富士ファームさんといえば、1世代上にフジラプンツェル、そしてフジユージーンと、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』からお名前をつけられたのでしょうか。
瀬戸:そうみたいですね。わたしはよくわかっていなかったのですが、孫に教えてもらいました。オーナーとは学生馬術の頃からお付き合いさせていただいていて、久しぶりに入れていただいた馬がラプンツェルだったんです。ラプンツェルは重賞3勝もしていますし、次のユージーンもここまで走ってくれて、とても感謝しています。これからも大切に成長を見守りながら、さらに強くなるよう育てていきます。
昨年は129勝を挙げて佐賀リーディングに輝いた飛田愛斗騎手。長年山口勲騎手が君臨していた牙城を初めて崩しました。
赤見:佐賀リーディングおめでとうございます!!
飛田:ありがとうございます。リーディングを獲ることができて、頑張ってくれた馬たちや周りの方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。
赤見:リーディングはかなり意識していましたか?
飛田:そうですね。勲さんがケガで休養していた時期もありましたし、その時に勲さんから「お前がリーディングを獲るんだぞ」と言っていただいて、絶対に獲りたいという想いが強かったです。ただ復帰した勲さんがものすごい勢いで勝って、最後は5勝差ですからギリギリでした...。リーディングが決まったあと、2人の時に勲さんから「おめでとう」と言ってもらえて、すごく嬉しかったですね。
赤見:昨年は地元佐賀での活躍はもちろん、門別や川崎など、他場の重賞にスポット参戦する機会が増えましたね。
飛田:とてもありがたいです。他場で乗ることは大きな刺激になりますし、いい経験をさせていただきました。初めて川崎で乗った時には左回りできついコーナーを回るのがやっとという感じでしたが、今回(1月30日に行われた佐々木竹見カップ)はスムーズに回ることができました。第2戦は自分なりに考えて早めに仕掛けて行ったのですが、結果的にはもっとゆっくりでも良かったかなとか、実際に乗ることで実感することが多いです。
赤見:では今年の目標を教えてください。
飛田:今年は勲さんも僕もケガなく1年乗って、その上でリーディングを獲りたいです。佐賀は今年JBCを開催するので、盛り上げていけるよう頑張ります!
兵庫VS名古屋、試合模様をリポートしていきます!
名古屋の先発ピッチャーは監督でもある柿原翔騎手、キャッチャーは細川智史騎手のバッテリーでスタート。
兵庫の攻撃、1番バッターは長尾騎手。
豪快な空振りをしつつ、三振となりました。
2番バッターは監督・渡瀬騎手。
高めに浮きまくる柿原投手、ストライクがなかなか入らず、フォアボールで最初の出塁。
3番バッターは田野騎手。三振に倒れると、
4番井上幹太騎手。
まさかのデッドボールで1塁2塁に。
しかし5番バッター松木大地騎手がサードゴロで、スリーアウトとなりました。
兵庫の先発ピッチャーは石堂響騎手、キャッチャーは渡瀬騎手というバッテリーでスタート。
名古屋の1番バッターは加藤聡一騎手。
味方であるはずの名古屋ベンチから野次られまくりつつ、立ち上がり不安定だった石堂投手のボールをよく選らんでフォアボール。
2番バッター細川騎手はレフトオーバーで3塁打。
この間に加藤聡一騎手が帰って1点を挙げました。
3番バッター西森騎手はフォアボール、
4番柿原騎手は三振、
5番今井貴大騎手も三振、
6番加藤誓二騎手も三振と、一気にコントロールが安定した石堂騎手が締めました。
2回表、0:1引き続き柿原投手。兵庫の攻撃は、6番バッター大柿騎手がいきなりヒット。
レフト前に飛んだボールがなかなか戻ってこず、ランニングホームランとなり1点。同点となります。
7番バッター山田雄大騎手は内野ゴロでアウト、
8番バッター大山龍太郎騎手はデッドボール、
9番石堂騎手はファーストゴロでセカンドに走った大山騎手がアウト、
2打席目の長尾騎手はボール球に手を出して味方から激しく野次られつつ空振り三振となりました。
2回裏、1:1引き続き石堂投手。
名古屋の攻撃は最年長(わたしの同期である)横井将人騎手から。
キャッチャーフライで渡瀬騎手にあっさり取られてアウト。
若手の浅野皓大騎手がバッターボックスに入ると、兵庫チームから「誰や?」の声が。
「浅野です!お願いします」としっかりご挨拶した浅野騎手。
内野ゴロの間に1塁へ。
続く丸山真一騎手はフォアボール。
ルーキー大畑慧悟は内野ゴロでアウトになっている間に、2塁3塁へ。
NARグランプリ優秀新人騎手賞を受賞した塚本征吾騎手はキャッチャーフライ、
そして最強の助っ人?浦和から参戦の保園騎手がレフト前ヒットで浅野騎手がホームへ。2点目となりました。
加藤聡一騎手はショートゴロでスリーアウト。
3回表、1:2
渡瀬騎手が強打もファーストでアウト、
田野騎手内野ゴロの間に1塁へ、
井上幹太騎手がレフト超えヒットで田野騎手がホーム、2点目。
松木騎手がライト前ヒットで井上騎手がホーム、3点目。
柿原投手、続けてヒットを許す展開に。
第1打席でランニングホームランを打った大柿騎手が登場。
サードを抜ける強打で再びランニングホームラン!2人が帰って5点目。
山田雄大騎手三振、
大山龍太郎騎手内野ゴロでスリーアウト。
3回裏、5:2。投手交代、エース杉浦健太騎手が登場しました。
センターには佐々木世麗騎手がつきました。
名古屋の攻撃はとにかく動きが激しい細川騎手。
しかしさすがエース、
細川騎手、友森騎手、柿原騎手と三者凡退で締めました。
4回表、5:2。名古屋のピッチャーも交代し、エース友森騎手登場。
昨年秋の初戦では、低めで打ちやすいと兵庫勢に打ち込まれた友森投手。
しかし田野騎手がセカンドゴロでゲッツー、スリーアウトとなりました。
4回裏、5:2。引き続き杉浦投手。
急にストライクが入らなくなった杉浦投手、
今井騎手、加藤誓二騎手と続けてフォアボールでノーアウト1,2塁のピンチ。
このチャンスにバッターは最年長・横井騎手!
サードゴロを打つと飛び出していた今井騎手が二塁に戻ろうとして、すでに二塁を目指していた加藤誓二騎手と共にアウト。
浅野騎手はキャッチャーフライを井上幹太騎手が取ってスリーアウトとなってしまいました。
5回表、引き続き友森騎手がピッチャー。
バッターは杉浦騎手ということで、急に鋭い球を投げる友森投手。
野球経験者同士のバチバチの対決で、杉浦騎手はキャッチャーフライでアウトとなりました。
続いて打席に立ったのは鴨宮祥行騎手。
これまでは控えとしてベンチから声援を送ったり、キャッチャーの準備が整うまでピッチャーの練習に付き合ったりと、先発メンバーをサポートして来ましたが、初打席でレフト前ヒット。
ワンナウト1塁に走者が出たことで追加得点のチャンスでしたが、井上幹太騎手がサードゴロ、大柿騎手がピッチャーゴロとなってスリーアウトチェンジ。
5回裏、5:2のまま。ピッチャーは引き続きエース杉浦騎手。
丸山騎手が振り逃げアウト、大畑慧悟騎手がキャッチャーフライ、塚本征吾騎手はフォアボールで出塁したものの、保園騎手がショートゴロでスリーアウトチェンジ。
中盤は投手たちの力投が続き、膠着状態に。
6回表、引き続き友森投手。
大山龍太郎騎手が三振、石堂騎手は振り逃げキャッチャーエラーも絡んで出塁、佐々木世麗騎手は内野ゴロでゲッツーかと思いきや1塁セーフ、
しかし田野騎手がサードゴロでスリーアウトチェンジ。
6回裏、ピッチャーは杉浦騎手から田野騎手に変更。
第1戦の時にはコントロールが定まらず1回5失点ノックアウトとなった田野投手でしたが...、さすが野球経験者、この短期間にしっかり修正し、この日は好投を見せました。
加藤聡一騎手ピッチャーゴロ、細川騎手三振、
友森騎手がレフトオーバーのツーベースヒットを放ちますが、今井騎手がサード正面に打ってスリーアウトチェンジ。
7回表、最終回です。
ピッチャーはエース友森騎手から、最強の助っ人?浦和の保園騎手へ。
5:2で迎えた最終回ですから、逆転するためにも絶対に失点は許されません。
しかし。
なかなかコントロールが定まらない保園投手。
杉浦騎手がフォアボールで出塁、鴨宮騎手はファーストフライでアウト、
井上騎手が同期・木之前葵騎手の声援を受けながら内野フライ、これがエラーも絡んで2塁打となり、杉浦騎手が帰って1点追加。
続く松木大地騎手はデッドボール、大柿騎手フォアボールと満塁になったところでピッチャー交代。
保園騎手から同期の加藤聡一騎手が引き継ぎました。
大山龍太郎騎手が内野ゴロ→ホームアウト、さらに1塁にいた大山騎手がリードしたところをファースト今井騎手が見逃さずにタッチアウトでスリーアウトチェンジ。
7回裏、6:2。名古屋が5点取れば逆転という、なかなかハードルの高い最終回となりました。
ピッチャーは引き続き田野投手。
第一打者、加藤誓二騎手が三振で1アウト、
横井騎手がフォアボールと盗塁で2塁へ。
浅野騎手もフォアボール。
ここに来て田野投手のストライクが入らなくなって来ました。
丸山騎手が内野ゴロの間に、守備エラーも絡んで1点追加。6:3。
大畑慧悟騎手がセカンドフライ、これでツーアウト。
塚本征吾騎手がデッドボールで出塁、ツーアウト満塁という場面で登場したのが最強の助っ人?保園騎手。
味方からも兵庫チームからも愛あるヤジが飛び交う中、最後は見逃し三振。
この試合はすべて保園騎手が持って行ったと言ってもいいようなオチをつけてくれました。
負けた方が遠征する、という約束のため、次回は兵庫のホームに名古屋チームが遠征するそうです。
保園騎手には「必ず大阪も来いよ!」という声が掛かっていました。
勝負は6:3で兵庫チームの勝ち。
どちらもたくさん声を出して、笑って、本当に楽しそうでした。
ご家族の方やファンの方も応援に駆け付けて、普段競馬場では見られないような表情をたくさん見せてくれました。
次回は大阪、3戦目の対決も楽しみです!!!